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2007.10.21

10/21 朝霞駅前通りが商店街から外されるらしい

基地跡地での国家公務員宿舎建設の反対運動をしている人たちのHPからの情報。基地跡地利用について国と協議している中で出された資料で、朝霞駅前の商業中心地を、「駅と基地跡地とを結ぶ賑わいと活力源」として、今の駅前通りから、2本南側の郵便局前の通りに商業活動の中心軸を移すことが提案されているようだ。駅前通の中で育った者として、憤慨をする内容である。

どうしてこういうことが都市マスタープランや、まちづくり計画などと無関係にこんな線引き、ゾーニングが出されるのか、市民参加や議会の審議を経ずに国に約束されるのか。この朝霞市の運営は基本的なところで大間違いを起こしている。おそらくこんな手続きを都内のみならず地方都市の自治体関係者に話したら、なんて前近代的な自治体だろうと笑われるだろう。都市マスタープランでは、水と緑のネットワークとしてこの道路は位置づけられており、どうしたら「駅と基地跡地とを結ぶ賑わいと活力源」などと定義づける曲解ができるのかと思う。朝霞市役所の作成する計画などこの程度のもので、中国社会じゃないけど、偉い人が言えば、過去の積み重ねや計画の正統性などすぐねじ曲げられて変更される程度のものなのだろう。

気になるのは、にぎわいという言葉である。もっとのこの通りは開発の遅れの割に地価が高く、そう簡単に商業施設が増えるとも思えない。和光市から川越街道に抜ける通過道路で、商店街に向いている道路とも思えない。駅から5分なのに、今でも畑とマンションのエントランスしかないこの通りがにぎわいなどと笑ってしまうが、それはともかくとしても、やはり水と緑からにぎわいに定義が変わった位置づけが気になる。

基地跡地利用をめぐっては、前々から、市長の有力な支持団体である青年会議所を中心に、基地跡地に田舎にあるような郊外型ショッピングセンターを誘致する提案がある。

数日前の記事で指摘したが、国家公務員宿舎の受け入れの見返りに、①シンボル道路の整備、②シビックコアという役所の建物のプレゼント、③基地跡地の有害物質の除去を国に要求して認められそうだという。有害物質の除去の後には、市長が再び国家公務員宿舎の受け入れのように勝手な約束をやってしまえば、土地はどんなふうにでも利用できることになる。したがって、青年会議所を中心にした願望である、郊外型スーパーの誘致は可能になってしまう。そしてそこへの人の流れをもって、「にぎわいのある通り」と位置づけるのだろうか。
※朝霞の青年会議所はナショナリズムをしきりに焚きつける運動をやっているが、郊外型スーパーに依存して生活することが日本人らしい生活なのか聞いてみたいものだ。
いい首都圏のベッドタウンに、群馬や茨城みたいな郊外型スーパーはないだろう(群馬や茨城の方すみません)。売り上げが吸い取られて、住宅地の中にある既存のスーパーが軒並み撤退されると思ってよい。否応なく、朝霞駅周辺のほとんどの市民は、食料品1つタクシーやマイカーで買い物に行くハメに陥る。それがベッドタウン住民のライフスタイルに合うとはおもわない。郊外型スーパーに目くらまされている人たちはそのことの本当の危機感を実感しないとまずいのではないかと思う。

良質な住宅地を維持していくためには、公共サービスを整え、小規模の自営の商店がじっくり培養されていくことが必要だ。商店を介在した人間どうしの信頼感を結んでいくことが、良質や地域社会をつくり、またそのことが質の高い市民の育成につながる。人為的なにぎわいなど所詮使い捨てのにぎわいで、底が浅く、住民の協力意識など芽生えないままとなる。

基地跡地に、超高層の公務員宿舎はできるわ、郊外型スーパーはできるわ、そのエントランス整備とも言えるようなシンボルロードなる怪しげなものができるやら、ただ市民の力づけが何も行われず、劇場での享楽に明け暮れるローマのように税金が使い果たされていくばかりである。

そんな最悪のシナリオを考えたら、基地跡地は有害物質を残したまま、放置された方がいいと思う。無闇に開発しようとするのは、夕張市とやっていることはそんなに変わらない。

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