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2007.09.28

9/28 道路特定財源と障害者福祉の自己負担

高齢者医療費の負担増や、障害者福祉の自己負担の解消のために政治が動き出している。これはほんとうによろこばしいことだ。
しかし、いつもつきまとうのが財源問題である。

一方で、1兆円ある道路特定財源については、余っているというのに(しかも使われるのは道路建設の国負担分だけなので、地方負担分は自動的に地方交付税を食う仕組みになっているし、地方交付税のない富裕自治体では逆に必要な道路整備が行われなくなる)、自動車ユーザーをいじめるという論理で一般財源化が、いつまでも先送りされている。

障害者が障害者であることはほとんど運としか言いようがないのに、他の人と同じ権利を控えめに手に入れようとしてもいちいち自己負担がつきまとうことは異常であり、総額1000億円程度の話に財源がない、という理由にはならない。道路特定財源の一般財源化で大半が捻出できる。
一方、ガソリン税が道路建設にしか使ってならないというのは、自動車を乗る人たちのエゴでしかない。それがいつまでも聖域であることは異常である。たばこ税や、酒税が、喫煙所やバーの整備に使われるなんてバカな話はない。

●マイカーで移動すると、㍑あたり10キロとか、良くて20キロという数字になる。つまり、1キロ移動するのに、50~100ccのガソリンを消費している。よほどのお茶好きが飲むお茶の量より多い。1㍑150円のガソリン代が高い高いと騒ぐ人がいるが、水道水でもなければ、500ccのペットボトルのお茶と同じ価格である。

何か変な感じがしているが、そういう価格体系である以上、マイカー乗る人が増えるのは経済原理なのかも知れない。したがって、私はもっとガソリン税を上げるべきだと考えている。マイカーに乗るなとはできない。マイカーは買ってもらった方が経済にとってもよい。問題はマイカーを乗り回すことが、働きもしないで石油利権にぶらさがって遊んでいるだけのアラブの若者をつくり、環境を汚染し、道路工事を増やすのである。

一方、公共交通や物流を担う軽油引取税については、昔のように政策的な価値を与えて、減税すべきだと思う。公益性の高いバス業界もトラック運輸業界も、道路特定財源の一般財源化に反対しているが、高齢社会になることや環境問題などに注目して、もっと我田引水になるような(そしてそのことが社会のためにもなる)言い方で妥協をはかるべきだろう。マイカー乗り回して、渋滞をまきちらしている人たちを優遇するような税制に、その被害者ともいえるバス運転手やトラック運転手が賛成追認することはどうなのだろうか。
自動車工業会や石油連盟が、ポピュリズム的な世論を焚きつけて行っているような運動にそのままのっかっているのはおかしい。

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