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2007.09.26

9/25 公共施設の適正利用から考える

利用のインターネット受付をやっている広島市の公民館で、館長がニセ利用で予定を埋め尽くし、自分の裁量で窓口申し込みや電話申し込みの人に割り振っていたというニュースがあった。

裁量権をふりかざして困ったものだ、と思ったが、記事では、常連が施設の利用を埋め尽くしてしまって、そうでない人たちが使えなくなっていたことを何とかしようという館長の思いがあったからだという。

館長の気持ちはわかるように思う。
朝霞市のある公共施設でも、パターンは逆だが同じような話があって、インターネット予約を始める前が常連が埋め尽くしていた。土日の1ヵ月前は受付の前に場所取りやる団体まであった。
そうなると、徹夜しても持ちこたえられるヒマ人で、徹夜に堪えられる元気な人だけが公共施設の利用を埋め尽くすことになっていた。元気で時間をもてあます人だけが公共施設を占領して、サラリーマン階級や徹夜に堪えられない体力の弱い人たちの団体は締め出される結果となっていた。どういうことかというと、公共施設がカラオケボックスやダンスホール代わりに利用されているだけになる。カラオケ同好会やダンス同好会が林立して公共施設を占領するのに、それぞれが組織の維持を自己目的にしてしまって、ちっとも壁を超えた交流が行われなくなる。そういうことに野放図に対応していて、地域づくりだとか地域社会の連帯だとか言うけど、そうしたサークルのメンバーの中で困った状態におかれるようになった人がいたときに、メンバーどうしでたすけあっているかというと、疑問に感じている。
そんな状態が続けば、税金使って公共施設している意味などほとんどなくなってしまう。

そして、福祉行政と同じだけれども、こういう公共施設を作れば作るほど、そうしたたこつぼ同好会が林立して、ますます公共施設が不足し、市議や町内会長を通じて、あるいは市民アンケートの結果として、公共施設を増やせ増やせの大合唱になる(サービスを提供すれば提供するほど需要が掘り起こされる状態を、介護保険や保育など福祉分野の課題だと利用者のわがままやモラルのせいという議論になって、娯楽施設だとそうした批判がすっと消えていることが不思議である。この感覚が日本の行政が公共施設乱造につながる温床だとも思う)。
結果として、朝霞市では、保育園や学校の整備が後回しにされながら、町内会館の公共施設化(とても豪華)が進められている。

では、公共性を回復するために利用規制を強化すれば公共施設の公共性が回復し、市民の適正利用がされるのか、というと、そうでもないように思う。今回の事件の問題提起もそこにあると思う。
東京都内の公共施設のように、区民じゃなければダメ、自治体のお墨付きがなければダメ、目的は何だ、政治的な目的での利用はダメ、などと何かにつけて規制を入れる公共施設がいいかというとそうでもない(札幌から首都圏に戻ってきて、都内を中心にそういう公共施設ばっかりなのにはびっくりした)。館長の温情による裁量というと聞こえはよいが、場合によっては、政治的なイベントはダメだとか、区民じゃない人は使ってダメ、と勝手な線引きをしていないとは言い切れないだろう。

区切られた部屋のかたまりとしての公共施設というつくりに問題があるように思う。オープンな場で、貸し出すという感覚のないようなスペースがなくて、予約、利用、身内しか見ていない、というキーワードが出てくるような施設づくりが、公共施設のカラオケボックス化をもたらしていると思う。

朝霞にひきなおすと、貸館系の公共施設の問題点として、ロビーのフリースペースのなさがあげられる。市民活動の多くは、ちょっとした打合せ場所に事欠いている。カラオケやソシアルダンスのようなたこつぼサークルが連日公民館を無料利用で埋め尽くしているのに、市民活動でちょっと集まって打合せしようとすると場所がなくて、レストランや喫茶店で煙草の煙に巻かれながらお金を払って集まっている。それもいいけど、何か変だ。

地域福祉の委員会などで、公共施設のあり方について担当課に話を聴いたことがある。区切られた部屋に「需要があるから」、フリースペースは「あんまり良くないので」と言う。公共施設のフリースペースにたむろする市民が発生することを極端に恐れているようだった。せっかくあったフリースペースから椅子やテーブルまで撤去したバカな公民館もある。誰のための公民館なんだろうかと思う。市民を統治する対象かサービスする対象にしか見ていないんだろうね。

フリースペースの効用は大きい。違う団体どうし何やっているのか、見えてくるようになる。多様な市民活動が市民に共有できるようになる。ちょっとした思いつきから始まる市民活動や地域に貢献する事業がスタートする手がかりがつくりやすくなる。今のように公共施設の押さえが一苦労では、市民活動もなかなか起動しないと思う。

公民館のネット予約できない、館長が「ニセ利用」で埋める
 広島市南区の宇品公民館の男性館長(58)が、同公民館の利用申し込みをインターネット予約できるシステムを“悪用”、7か月間、架空の申込者ですべて埋め、ネットでの予約ができないようにしていたことがわかった。

 館長は「ネット予約は早い人が優先されすぎ、常連さんが施設を使えなくなると思った」と話しており、窓口や電話での予約申し込みには自らの裁量で割り当てていたという。

 市によると、8月に市民から「全然、ネット予約できない」などの苦情が寄せられた。館長に確認を求めたところ、館長が部下に命じ、5月から11月まで研修室や会議室など利用可能なすべての施設の午前・午後・夜間について、ネットで予約を入れ、申し込みできないようにしていたことがわかった。

 昨春、同公民館の事業が、ネット予約した団体と日時が重なり、事業をずらしたことがあり、館長は「ネット申込者を排除しようと考えた」とし、謝罪しているという。

 市は発覚後、ネット予約できるよう戻した。市人事課は「詳細を調査して処分を検討する」としている。
(2007年9月26日3時9分 読売新聞)

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