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2007.08.22

8/21 岩手県宮古市のグレーゾーン金利だけで15億円

●日弁連の過疎地弁護士派遣の枠で宮古に赴任した弁護士さんがどんなことしているのか紹介話を聞く。赴任して以来、クレサラのグレーゾーンの過払い金利の取り戻しだけで、市全体で15億円以上のお金が戻ってきたという。グレーゾーン金利撤廃の法案を通す際に、金融など自由にするべきだ、市場原理だ、借りられる人が借りられなくなるなどといういう言い分が有効な反論としてまかり通っていたが、過疎地のまちから15億円も吸い上げていたとは、地域経済からの収奪にほかならない。
グレーゾーンで15億ということは、逆算してくいと、宮古市民が払ってきたサラ金・クレジット金融の金利全体で年40億以上、貸金残高で135億円を超えるということになる。市民1人あたり、23万円もサラ金・クレジット金融から借りているという数字になる。おそろしい。

●サラ金の隆盛(過去形になるか)と裏腹なのが生活保護の出し渋り。サラ金を儲けさせなければ借りる必要がある人が借りられない、などという理屈は、憲法25条と生活保護法により国民を守るべき権力の怠慢を棚上げにした乱暴な議論だ。生活困窮者の救済をサラ金に負わせるのは昭和初期じゃないんだから、間違っている。
政治的効果から逆算すると、生活保護の出し渋りのひどいまちは、地方議員と結びつきの強い貧者だけ支給されたりして、事実上の地方議員の票田培養補助金となっている。
北九州市もそんな市のようで、ここ数年、福祉事務所が政治的コネクションのない生活保護受給者に辞退届を強制的に提出させて見殺しにした市民が何人かいた。そのうち亡くなった方の1人が日記に、強制的に辞退届を書かされた、と書いていて餓死していた。それを証拠に、生活保護問題に取り組む市民グループは、きょう、北九州市小倉北福祉事務所長を保護責任者遺棄致死罪と公務員職権濫用罪で告発した。
訴訟社会云々という意見もあろうが、がけの柵がなくて死亡が予期できたなら、目の前で所得のない人に就職口も斡旋せず、見殺しにした福祉事務所長など法的に問題を問わなくては、何のための法律なのかわかりゃしない。悪質な生活保護の運用については、こうして告発していくことが大切だと思う。相手が無知で、再チャレンジする機会も学習機会もないことを百も承知で命と引き替えにひどいことをする役人は後を絶たない。
各地で市民オンブズマンがあって、行政職員のちょっとした怠慢や使い込み、組合活動ばかりにヒートしている。しかし、彼らは、ほんとうに実害のあるこうした行政の怠慢による市民に対する人権蹂躙や死亡事件などには無関心のようで、そのことがとても腹立たしい。優先順位が間違っていると思う。

生活保護の支出の抑制の特効薬は、基礎年金の税法式化である。これで半分近い高齢者生活保護は年金に移行し、いなくなる。そもそも年金は金持ちが金持ちに再分配するものではないのだから、払った分だけもらえるなどという制度ではいけないのではないか。基礎年金という制度の役割をもう一度考えて、中高所得者に多少の我慢をお願いしてでも制度の再設計を行うべきだろう。
現役世代の問題については、生活が沈殿する前の早期段階の支給と、ハローワークや児童家庭福祉行政などと連携した十分な相談・ケア・ソーシャルワークを行うことで、早期の再チャレンジを可能にすべきだ。

●論座の菅直人のインタビューが面白い。初当選から加藤の乱まで、赤裸々に事情を説明している。野党側の証言というのがあまりないので、貴重な資料になると思う。インタビューアーは宮澤喜一氏の記録も残したチーム。

●佐藤優の古典を読むで今回はマルクスの資本論。資本主義の副作用と毒を思い知らす本がインテリに読まれなくなったから、脳天気な新古典派経済学の礼賛が続けられ、社会の中枢を担う人材に、資本主義の暴走に対する危機感がなくなっている、と警鐘をならしている。非マルクス主義社会主義者の一翼にいる者として、私はマルクス主義経済学を対置しなければ資本主義の修正ができなくなっている今の時代の問題も感じる。

●迷うところがあっていろいろな人に相談している。

小倉北福祉事務所長を告発へ 孤独死問題で市民団体
2007年08月21日06時40分

 辞退届により生活保護を廃止された北九州市小倉北区の男性(当時52)が孤独死した問題で、市民団体「生活保護問題対策全国会議」(代表幹事・尾藤廣喜弁護士)の弁護士らが、保護行政の現場の責任者である同市小倉北福祉事務所長を、保護責任者遺棄致死と公務員職権乱用の容疑で、24日にも福岡地検小倉支部に告発する方針を固めた。同会議の弁護士によると、生活保護に関する行政の責任を巡り、刑事告発にまで発展する例は極めて珍しいという。

 弁護士らが準備した告発状によると、亡くなった男性は肝炎などの病気があり、就労など自立のめどもなかったのに、同福祉事務所長は今年4月2日、現場の責任者としての職権を乱用し、男性に辞退届を提出させて保護を廃止。その後も廃止の取り消しや救護などをせずに放置し、死亡させたとしている。男性は7月10日に死後約1カ月の状態で見つかった。

 辞退届については、強制的に書かされたことをうかがわせる男性の日記が見つかっていることなどから、「任意かつ真意ではなく、書かされたもの」としている。

 同会議は「頼みの綱が断ち切られ死亡したことは明らか。新たな犠牲者が出ないよう刑事処分によって厳しく断罪されるべきだ」と主張している。

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