7/30 進めば地獄
地獄への道を突き進みたいなら、進んでもらっていいような自民党。
安倍首相の続投という選択肢、自民党政権の維持を考える立場からすれば最悪の選択肢ではないかと私は思う。他人事だけども。
外的要因ではなく、身内のボロの結果として選挙でノーを突きつけられたら、退陣するのが政治的な整理の仕方だと思うが、それをせずに政権に居座ると、人心が一新しないために、自民党のじり貧傾向は避けられないと思う。またそれに加えて、民意を何一つ理解しようとしない政権という、決定的な批判も受けざるを得ない。
また、安倍続投を決める舞台装置がそろいもそろって最悪である。第1は、また小渕元首相が倒れたときを彷彿とさせるような話。安倍続投をめぐって森、青木、中川がまたあの赤坂プリンスの一室に集まって密室協議をしていたこと。第2は、麻生太郎が続投を促してしまったこと。第3は、本来は対抗勢力となるべき加藤紘一や谷垣が一時続投を容認するような発言をして、今日になって批判していること。
第1は、政権の正統性が問われるようなことになるだろう。第2は、当面、安倍首相の政策の大半を継承できるはずの麻生太郎が安倍と一緒に政治センスを疑われる立場に立ってしまったのではないか。第3、そうなると継承しない対抗勢力に期待するべきだが、加藤や谷垣はなぜ開票作業が進んでいる中で退陣を求めなかったのか、後からごちゃごちゃ言うのでは所詮不満分子の域を出ない。対抗勢力としての能力とセンスが疑われるということ。
これに小沢一郎が体調不良で静養を取っているというニュースが流れ、命がけで政治闘争をやっているような印象ができてしまったから、余計に自民党の無様なところが際だってしまっている。
テレビを通して見る自民党の会見場の薄暗い印象も良くなかったし、落ち目のときのクールビズってほんとうによれよれに見えてしまうものだということを知った。
自民党が世間に注目されて支持を集めるときには、自民党内が対立していて、どちらかが善玉、悪玉を演じられるときではないかと思っている。三角大福のときも、ニューリーダーのときも、郵政解散のときも、党内が対立していたから自民党は関心を持たざるを得なかった。安倍総裁は、自民党をまとめようと小泉前総裁の取った恐怖政治の手法を踏襲しているが、そうして対抗勢力が発言しにくい党内にしてしまっていることで、自民党支持者たちはわけのわからない改革を鵜呑みにさせられて消化不良が起きているのではないかと思う。党内にもまともな奴がいるんだと思えれば、何とか支持者というのはついてこれるものである。
あんまり再チャレンジしてほしくないけど、権力にほんとうに未練があるなら、ここは潔く退陣して再チャレンジしたらどうかと思う。野党支持者としては、退陣しないでどんどん行き詰まってもらえたら総選挙は有利に運ぶとも思うが、あまり見ていて美しいものではない。
●民主党の前原が小沢の戦略に対してごちゃごちゃ言っているらしい。小沢の戦略にけちはいっぱいつけられるけど、それ以前の党首のときのように約束が約束として貫徹される前に、身内の足の引っ張り合いで自壊し、支持者や運動員を幻滅させる状況より千倍まし。足のひっぱりあいにいつも黒子で動いていたのが若手議員(当時)じゃなかったっけ。田原総一郎あたりに、「こんなときには、あんたたちが菅や鳩山なんか古い、俺たちにやらせろと言わなきゃダメだ」なんてそそのかされて。
それに、前原さんは、後援者の京セラの稲盛さんに籠絡されて小沢を呼び込むことに協力したのではなかったっけ。
●久しぶりに日経を読んだが、「改革」について検証のないまま鵜呑みにさせて、自民党政権でなくなると改革が停滞する、民主党は国会で自民党に協力しないと国民に見放されるという脅迫観念みたいな論調にびっくり。
日経は政治的に中立という印象があるがそんなことはない。政治記事はイデオロギー色に充ち満ちている(経営者は団塊の元左翼活動家が多いというらしいのに→佐藤優のネオコンは宗教保守とトロツキストの結合した政治勢力だという話を思い出す)。そういう意味では最初からスタンスが見えている読売や産経より危険だ。
日経を読まないと就職できないという脅迫観念で日経しか読まない最近の若者に、自民党支持者が多いのがうなづける。
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コメント
日経本紙は株価操作の為と思われる飛ばし記事が多くて読んでられません。
業界紙やBPネットとかは面白いですが。
ただし、立花隆の政治記事は信じられないほどヨタですな。
投稿: o-tsuka | 2007.08.02 10:39
<安倍辞任 本当の理由はこれだ!>とか。
安倍首相辞意:「週刊現代」が「脱税疑惑」追及で取材【毎日新聞】
毎日新聞 2007年9月12日 15時00分
http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20070912k0000e040078000c.html
突然辞意を表明した安倍首相については、「週刊現代」が首相自身の政治団体を利用した「脱税疑惑」を追及する取材を進めていた。
同編集部によると、安倍首相は父晋太郎氏の死亡に伴い、相続した財産を政治団体に寄付。相続税を免れた疑いがあるという。晋太郎氏は91年5月に死亡し、遺産総額は25億円に上るとされていた。編集部は安倍首相サイドに質問状を送付し、12日午後2時が回答期限としており、15日発売号で掲載する予定だったという。
★MSN毎日インタラクティブが掲載した上記記事とポータルサイトに転載されたすべての記事があっという間に削除されています。安倍晋三の統一教会祝電事件以上にドンドコとコピペして、水に落ちた犬は徹底的に叩くアべし!(笑)
投稿: ゴンベイ | 2007.09.12 20:33