7/29 参院選開票の雑感
選挙結果が出る。05年衆議院選挙と似て、開票速報の出足が異様に早い。出口調査で極端な結果が出ていたのだろう。いつもは今頃、中盤戦をやっていると思う。
民主党の圧勝。野党共闘の安定と成功、1人区を指標とした攻略が良かったのではないか。
私が恐れていたのは、自民党が選挙終盤で首相交代に言及することだった。それで大きな流れが変わるとは思わないが、少なくとも自民党支持層は求心力を回復するからだ。
今回、選挙後に安倍首相の続投、「改革路線を続ける」というセリフを聞いて、自民党のじり貧状況が続くということが避けられないと思う。谷垣さんとか、何やっているんだろうかね。
「改革路線を続ける」というが、「改革」にもいろいろあるし、続けるべき改革と続けるべきでない改革があるわけだし、イデオロギーによっても改革の内容が異なる、という苛立ちが国民にあるのに、そんな言葉で国民を籠絡できると思っているから、ダメなのだろう。
改革ったって、社保庁の職員と菅直人をスケープゴートにするだけの年金改革談義、高級官僚の天下り斡旋所の設置など、いわしの頭も信心もいいところである。
公明党の太田代表は自民党に距離を置く路線の人事だと聞いたことがある。そういう意味では、太田公明党の大敗で公明党の今後が心配である。
個別選挙区では、友人の選挙を必死で応援してくれた岡山の姫井さんの当選が嬉しい。1人区の地方の女性の成績が良かった。
埼玉選挙区で与党候補を1議席に抑えたことがよかった。ただし落ちたのが自民でないことが残念である。東京選挙区は大河原さんも川田さんも通ったことがよかったが、保坂三蔵さんが落ちて丸川珠代が当選したことがなんとなく納得いかない。
北海道で多原かおりさんが、京都で共産党改革派の成宮さんが届かなかったことが残念。2人区ではサードパーティーに期待するものが多いのに。
また大分選挙区で2位争いに、前原派無所属が社民党系無所属を上回ったことが何とも言えない。この前原派が落選した後、どこに飛んでいくのか考えると心配でならない。大分の野党共闘は空中分解だ。民主党で党本部の方針に反してまで主戦論で何もかもぶちこわした吉良代議士の責任問題だと思う。矢野候補への追加公認だとか、処分見送りだとか、そんなことでは野党共闘は成り立たない。
新潟、東京で、同じ党で2人候補が出ている選挙区で、優勢が伝えられた候補者が落選するという中選挙区制特有の現象が見られた。
比例区の個人別票を見ているのが面白い。同僚だったあいはらくみこさんが現時点ではトップ。候補の問題意識も高く、人柄も良いので、どこまで票になるだろうか。うちの組合のない首都圏や大阪・京都が弱いので、これから少しずつ鈍るかも知れないが、さいさきがよい。
昔お世話になった社民党の山口たかさんも現時点では又市さんの次に付けている。札幌市議時代も10000人と会って握手すると目標を立てて実行した人なので、きっと全国を必死に回ったのだろう。沖縄で山内徳信さん、東京で上原さんの票がまとまって出てくるので、どこまで2位につけられるだろうか。
自民党の比例区で、農協系政治団体の中で農林官僚とデスマッチの予備選挙をやって選ばれた候補が優勢な数字を出しているのが、団体出身の比例区候補をどう決めるべきかの1つの参考例になると思う。
●朝霞市のHPの開票速報の案内が不親切。いつだったか、前回参院選の開票では、県内で一番遅かった開票作業だったようで、名誉挽回をはかるという選管のコメントを新聞が掲載していた。
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