7/1 従軍慰安婦の軍強制がなかったと主張する広告の広告主は誰か
アメリカのワシントンポストに従軍慰安婦を軍が強制したことはないという広告を出したことが話題になっていて、そういう国賊議員が誰なのか気になっていた。サヨク系のサイトから見つけたので紹介する。
自民党については選挙区のみ。民主党については、どういった係累の議員か、しかるべき役職についている場合は、それを、一緒に紹介する。
よくサヨク系市民運動は、民主にこういう輩がいるから応援できないと決めつける。確かにそうかも知れない。無闇に民主というだけでリベラル臭を感じて闇雲に投票するのもどうかと思う。
しかし、政界再編の末に、良質な議員も民主に流れ込んできていて、それを民主に変なのがいるからと闇雲に忌避していると、悪化が良貨を駆逐する現象が起きてしまう。結果として、良質な議員を落とし、悪質な議員を野党第一党にのさばらせる、70年代の社会党みたいなことになっていく。
野党第2党以下は趣味の世界でもいいが、野党第一党はまかりまちがえば国民が行政権を渡す政党になるわけで、他に魅力的な候補がいるわけではなければ、きちんと選別して投票することが大事だと思う。
また日本国憲法の解釈については諸説あるが、国民主権の具体化について、選挙で代表者を選ぶことはどの学説も否定していない。これは国民の最大の権利として認められているんだから、従軍慰安婦や歴史観、ダム反対、それぞれ問題に感じて運動している人たちは、選挙で問題行動をする議員を落選させるように運動を展開していかなければならないということ。したがって、こういう名簿を丹念に集めて、それぞれの運動体で、公表し、ときには同じ選挙区の対立候補に投票を呼びかける、などということも必要だ。
議員事務所にちまちまFAX送ったって、メール送ったって、何もしないよりいいかも知れないが、行動した自分の満足感以上には、政治家がそんなことでが改心するようなことはない。動機は票かカネか人脈(党の統制も含む)だ。
議員を改心させるのは落選させることが最も効果的な行動である。したがって、選挙ではその候補を落選させることができる最も有効な人に投票することを呼びかけるべきである。
しかし、個々の議員の政策が入手しにくくなったものだ。かつては自民党も社会党も深刻な党内対立にあたっては派閥がどう動いたか紹介され、また各議員の所属する派閥も、簡単に調べることができた。今はそうしたものの公式な情報源はほとんどない。ブログなど非公式に書かれたものの中から拾っていくしかない。
与党も野党も派閥が党内人事以外に、公的には意味がなくなって、派閥に所属している情報も、派閥の行動もニュースの価値がなくなって、自分の選挙区の議員の思想属性がわからなくなったからだ。
それから、小選挙区制論者の私ですら認める小選挙区制の弊害だが、有権者の4割の支持を得るために、本当は大事な思想信条、重要政策に対するスタンスを、各議員が明確に公開しなくなった。今回、各議員のホームページをあたったが、明確に今回の広告のことを公表している議員はほとんどいなかったし、従軍慰安婦問題について問題なしとする見解に立ちそうな人だなぁ、という片鱗を見せている議員も少なかった(なかには、最初に立候補する前後に横路さんにしっぽを振っていた議員すらいる)。ほんとうHPでも何でも、こういう行動をしても隠しているからね。外国人には思想信条を公開して、有権者には思想信条を隠す、これが民主主義なのかと思うと嘆かわしい。
ちなみに我が選挙区の民主党の神風代議士も広告主として名を連ねている。情けない。比例北関東の民主に2人もいる。傾向として、大都市部の選挙区で、自称若手議員が多いと思う。大都市部の国会議員が、具体的な政策よりイデオロギー闘争に走り勝ちであることは社会党の時代からの日本の民主主義の風土か(社会党も都市部ほど柔軟性のない教条主義的な議員が多かった)。結果として大都市にインフラも形成されず、有権者も公共性も育たない。
2007年6月14日ワシントンポスト紙従軍慰安婦強制文書否定広告署名議員
●自民党
愛知和男(自民・衆議院比例東京)、
赤池誠章(自民・衆議院比例南関東)
稲田朋美(自民・衆議院福井1区)
江藤拓(自民・衆議院宮崎2区)
大塚高司(自民・衆議院大阪8区)
岡部英明(自民・衆議院比例北関東)
小川友一(自民・衆議院東京21区)
鍵田忠兵衛(自民・衆議院比例近畿)
亀岡偉民(自民・衆議院福島1区)
木原稔(自民・衆議院比例九州)
木挽司(自民・衆議院兵庫6区)
坂井学(自民・衆議院神奈川5区)
島村宜伸(自民・衆議院東京16区)
杉田元司(自民・衆議院比例東海)
鈴木馨祐(自民・衆議院比例南関東)
薗浦健太郎(自民・衆議院千葉5区)
平将明(自民・衆議院東京4区)
土井亨(自民・衆議院宮城1区)
土井真樹(自民・衆議院比例東海)
戸井田とおる(自民・衆議院兵庫11区)
中川義雄(自民・参議院北海道選挙区)
西本勝子(自民・衆議院比例四国)
林潤(自民・衆議院神奈川4区)
古川禎久(自民・衆議院宮崎3区)
松本文明(自民・衆議院東京7区)
松本洋平(自民・衆議院東京19区)
武藤容治(自民・衆議院岐阜3区)
山本ともひろ(自民・衆議院比例近畿)
渡部篤(自民・衆議院比例東北)
●民主党
石関貴史(民主・衆議院比例北関東・群馬2区重複立候補・民主党慰安婦問題と南京事件の真相を検証する会(仮称)呼びかけ人)
泉健太(民主・衆議院京都3区・民主党ネクスト子ども・男女共同参画担当副大臣)
河村たかし(民主・衆議院愛知1区)
北神圭朗(民主・衆議院比例近畿・京都4区重複立候補・民主党慰安婦問題と南京事件の真相を検証する会(仮称)呼びかけ人)
神風英男(民主・衆議院比例北関東・埼玉4区重複立候補・民主党慰安婦問題と南京事件の真相を検証する会(仮称)呼びかけ人)
田村謙治(民主・衆議院比例東海・静岡4区重複立候補・民主党慰安婦問題と南京事件の真相を検証する会(仮称)呼びかけ人)
牧義夫(民主・衆議院愛知4区・ 民主党慰安婦問題と南京事件の真相を検証する会(仮称)呼びかけ人)
松木謙公(民主・衆議院比例北海道・北海道12区重複立候補)
松下新平(民主・参議院宮崎選挙区・民主党慰安婦問題と南京事件の真相を検証する会(仮称)呼びかけ人)
松原仁(民主・衆議院比例東京都・東京4区重複立候補・民主党慰安婦問題と南京事件の真相を検証する会(仮称)呼びかけ人)
吉田泉(民主・衆議院比例東北・福島5区重複立候補・民主党慰安婦問題と南京事件の真相を検証する会(仮称)呼びかけ人)
笠浩史(民主・衆議院比例南関東・神奈川9区重複立候補・民主党慰安婦問題と南京事件の真相を検証する会(仮称)呼びかけ人)
鷲尾英一郎(民主・衆議院比例北陸信越・新潟2区重複立候補・民主党慰安婦問題と南京事件の真相を検証する会(仮称)呼びかけ人)
●無所属
西村真悟(無所属・衆議院比例近畿(民主枠))
平沼赳夫(無所属・衆議院岡山3区)
※7月2日まで、ある民主党議員を自民党の枠の中で紹介してしまいました。訂正しております。
※8月2日、泉健太議員は、自分のメルマガで、手違いで名前を使われた、賛同議員から外すよう広告を出した団体に要求したと報告(別ページ)。
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コメント
河村たかし(民主・衆議院愛知1区)が自民党議員の中に分類されているのは愉快ですね(笑)
投稿: ゴンベイ | 2007.07.01 17:40
所謂「従軍慰安婦」問題の核心となる、「日本軍が組織的に、あるいは軍の命令として女性を強制的に連行して売春婦にしたてあげた」ということは、事実としては確認されていない、つまりなかったということが真相ではなかったのではありませんか?
また、当時、「従軍慰安婦」という言葉もなく、この言葉も千田夏光という人物の造語であることも明確になっています。
それに、この所謂「従軍慰安婦」問題は、吉田清治という人物がその著書「私の戦争犯罪・朝鮮 人連行強制記録」の中で、軍の命令で「挺身隊」と して、韓国斉州島で女性を「強制連行」して慰安婦にしたとい う「体験」を発表したことに端を発するわけですが、これも秦郁彦教授の斉州島での調査でそのような事実はないと確認されています。
当時は売春は合法であり、またこれは悲しいことですが、その親が朝鮮人女衒に売ったことがほとんどのようです。
これでも日本が悪いのでしょうか?
投稿: 一国民 | 2007.07.02 22:25
ゴンベイ様
おっと修正せねば。ご指摘ありがとうございます。
一国民様
興味深いハンドルネームですね。
従軍慰安婦にまつわる詳細な事実関係について、私は論ずるつもりはありません。従軍慰安婦問題について関心のある市民活動としてこういうことはされたのですか、という問題提起です。
ただし少なくとも、誰の命令かは謎に包まれる(都合の悪い命令文書については終戦直後のどさくさで証拠隠滅が図られた事例が少なくない)にしても、軍隊に売春組織(と麻薬販売組織)がくっついて移動したのが、昭和期の日本軍の特異な現象で、そのことについて、諸外国から人権問題で非難されるのは仕方のないことです。
誰が命令したかということはこれから解明すべき大事な事実関係かも知れませんが、結果としての従軍慰安婦の存在そのものがあまりにもなもので、米国議会の対応について一面広告を出して胸を張って反論するようなものでもないはずです。両極端な議論の中で、河野談話、アジア女性基金で、ようやく国民合意としてどうするかということが進んできてそろそろ次のステップに進むべきときに、日本のナショナリストたちは困ったことをしてくれたものだというのが私の感想です。
それを「軍の強制」があったかどうか、「従軍慰安婦」という名称がどうか、揚げ足取りみたいな反論ばかりしているのでは、軍隊に売春組織がくっついていたという現実に、何も意味ある反論をしているとは思いません。
朝鮮人女衒がどうしたこうした、それも学問的には大事な事実関係でしょうが、その女衒が連れて行った先は何だったのか、そうしたことの方が政治的には重要なテーマです。朝鮮人女衒を排除すればこうした問題は起きなかったのか、朝鮮人女衒の品行の悪さに問題があったからあの忌まわしい史実が起きたのか、ということになります。
まして北朝鮮の拉致被害者問題について国際的テーマにしてもらおうとしているこの時期に、自らの国の、国か民間業者かは議論が分かれるにしても、人身売買や略取や強要といった問題に関連する問題について、取り上げる人たちを非難したり、口封じを狙ったりすることがどれほどアンフェアな態度かと理解できないのでは国益を損ないます。今の国際社会はダブルスタンダードを最も嫌います。
日本人の中では、ナショナリズムのなかでこの矛盾は消化できてしまいますが、日本人のナショナリズムなんて関係ない人たちには、この矛盾する態度は全くもって理解できません。正しいこと言っていれば国益になる、というのは念力平和主義同様に無意味な態度です。
人権を掲げる国になった現在においても、売春組織が売春婦を調達する仕組みとして、借金や暴力を利用していることはまぎれもない現実です。まして戦前において、いくら民間業者といえども、喜び勇んで二束三文の対価で戦地で売春をする売春婦が稀にしかいなかったことは想像に難くありません。やはり人身売買や、借金のかたとして、あるいは暴力などさまざまな事情で、最も穏やかな表現をすれば、連れていってしまったということになります。
もしそれを否定できるなら、売春婦に対する差別感情は戦争によって無くなったはずです。その民間業者は勝手に営業していたわけではなく、軍の購買部のような存在として、軍の庇護のもと軍と行動していたのではないでしょうか。民間委託した業者が委託元の役所と無関係だということは、プールの安全管理、保育園やごみ処理での民間委託同様、責任論としては成り立たないというのが常識です。
投稿: 管理人 | 2007.07.03 00:38
日本軍に売春宿がくっついていったのは事実ですね。
今、問題となっている論点は、その売春婦たちが「日本軍人(官憲)によって『人さらい』されたうえ、日本軍人により売春を強制させられた」ことが事実かどうか、この一点に尽きるのですよ。
この論点をはずしてはいけないと思います。
もし「軍が売春を管理していた」ことが問題であるとするならば、現在の日本においては、性風俗の営業は警察の「許可」のもと開設されていますよね。警察という日本国政府の組織により管理されているわけですから、性風俗産業に従事する女性に政府は賠償する義務って、果たして発生するのでしょうか。(昭和30年代まで売春防止法がなかったことを考えれば、現在の状況のほうがおかしくありませんかね?)
私が学んだ日本史の教科書にも、大正時代なんかでも東北地方の貧しい農家なんかでは娘を身売りする農家が続出したとの記述がありましたが、悲しい歴史ですが、それと同じことではないでしょうか。
ちなみに、戦後日本を占領したアメリカは、日本に対してアメリカ軍人相手の売春施設の設置を命じ、実際に「RAA」という組織というか施設が設置され、日本人女性が多数集められ売春させられました。
また、当時は日本人女性も多数戦地に慰安婦として赴いていました。
田中絹代主演の名作映画「サンダカン八番娼館 望郷」を是非見られることをお薦めします。
投稿: 一国民 | 2007.07.03 22:36
勝手に論点を一点に尽きると断定され、問題を矮小化されても、共通理解にはなりません。軍の命令書があるかどうかということは、状況証拠でものごとを理解する政治の世界ではどうでもいいレベルの話です。
人がやりたがらない仕事を、軍が強制したのか、身売りという形で騙して連れてきたのか、いずれにしてもほめられた話ではありません。当時の軍の地位なども考えると、命令なんかしなくても、動かざるを得なかった(一方で内地の矯風ムードで管理売春の商売もあがったりだった)慰安所の経営者が、軍に抵抗できたとは思いません。
軍の強制を示す文書がなかったからと言って、日本人として免責され涼しい顔をしていられるような話ではないと思います。少なくとも、軍は慰安所の経営者たちとはあうんの呼吸で、行政指導するような関係はあったのではないかと思います。
そういう真相が闇の中で、しかし起きてしまったことはとても恥ずかしい話を、新聞の一面広告で反論して何になるのですか、ということです。私は、こんな意味のない反論をするよりも、歴史の調査に協力すべきだと思います。それが今の北朝鮮拉致被害者の人権救済のための国際理解を広げていくことになるのではないかと思います。
こんな広告を打って、矮小化するような反論を試みてアメリカ国民にも心証を悪くするでしょうし、もちろんアジア各国には、格好の外交問題のネタをばらまいたわけです。例によって軍の関与は認められない、などとレベルの低い技術論を展開した安倍首相は小賢しく無責任な政府であるという印象と反感ばかりをまちきらし、結果として、首相も河野談話を継承すると被害者でもないアメリカ大統領などに弁明と謝罪にあけくれる結果となったわけです。軍の強制があったかどうか、ということは、外交の議論や、政治の議論では全く無意味で、歴史家の趣味に任せるべき問題です。
今でもとありましたが、警察が許可しているのは、警察官や公務員のために営業させているわけではありませんね。一般的な出店許可の問題です。その違いが従軍慰安婦問題の特異性ではないでしょうか。
警察官のための売春施設があれば、どうでしょうか。やはり従軍慰安婦問題のようなことになろうかと思います。
日本占領地にあった、一般的な売春施設について、従軍慰安婦問題に詳しい人たちがことさら強調して批判している話は聴きません。これは一般的な売春是非論の文脈のなかで議論されていると思います。
RAAについてはアメリカの要請ではありません。従軍慰安婦同様のしかけで日本政府が率先して作り人材を募集し、後から連合国(事実上のアメリカ)にたしなめられたシロモノです。その後日本政府は管理責任を放棄、脱法的な私娼街として残ります。わかりやすく書いたものではジョンダワーの「敗北を抱きしめて」や、井上章一「愛の空間」、木村聡「赤線跡を歩く」などお目通しください。
日本人が行ったというのはそうでしょう。戦争を推進していった貧農の次男坊三男坊が女なら、身売りすることも珍しくない社会で、かつ、身売りされただけの状況なら、戦地にと考えたのも当時は無理もありません。だからといって小林よしのりのように美化するのも変です。やらなくていい戦争をやった、そもそもそこに問題があるのです。
「サンダカン八番娼館」は高校生のときに観ました。
投稿: 管理人 | 2007.07.04 00:18
うーん、管理人さんと私との認識ギャップは埋まりそうにもありませんね(笑)
「『セックス・スレイブ』(性奴隷)を持つ国」と非難されているわけですが、非難されることが本当に正当なことなのか否かの検証は必要であると思います。
現に今、我が国を告発されている自称元慰安婦の方々は、
「日本軍に強制連行された」と主張されています。
総合的に見て我が国が非難されたとしても、その内容について事実と違う、あるいは事実として確認されないことは、きちんと反駁すべきであると思いますし、この「強制連行」があったか否かで国際社会からの非難の度合いが全く違います。というか、この「強制連行」があったとされているからこそ非難を受けているはずです。(むしろ売春行為そのもので非難されているわけではないはず)
また、売春そのものを非難するとしても、現在の価値観で当時を非難することは果たしてしてもいいのでしょうか?歴史を語るうえではそれは禁忌では?当時は合法でしたよね。
それと、性風俗業者の風俗営業許可を「一般的な出店許可の問題」と捉えるほうが私にはちょっと受け入れがたいですね。
ちょっと話題は変わりますが、最後に管理人さんに質問です。
・管理人さんはイラク戦争を支持されますか?
・ソ連による満州侵攻で多数の日本人女性が強姦され、引き上げ時に多数の女性が中絶している事実をどう思われますか?
・アメリカ軍による占領期に多数の日本人女性が強姦された事実(検閲でほとんど事実は公表されていないが最近アメリカの公文書館かなにかで事実をまとめた資料が見つかったとの報道あり。中には助産所?にアメリカ兵が押し掛け、出産直後の女性を強姦したうえ生まれたての赤ちゃんを床に投げ落として死亡させたような事件もあったとのこと)はどう思われますか?沖縄でも同様ですが。
・上記のような被害について、日本人女性に加害国からまったく補償されていない、また罰せられていないことについてどう思われますか?
投稿: 一国民 | 2007.07.06 23:25
いやぁ、ネットナショナリストはしつこいですね。溝は埋まらないと思いますよ。日本人が正しいか正しくないかということしか議論されていないんですから。この問題において、効果や問題解決って何ですか。政治は相手があることですから、自己満足で強がったって意味がないんです。
私は政治的効果にしか反論に情熱を傾けられませんので、残りは従軍慰安婦の運動をやっている方と議論してください。少なくとも私は、軍隊が慰安所を引き連れて戦争し、しかもその人材調達にえげつない手法が取られたことに、恥辱を感じます。
質問がいくつかあったのでそれに答えてこの議論は打ち止めにします。実名ではない方と、同じような議論を繰り返して時間を潰す義務はないと思います。
・私はイラク戦争は支持しません。
・終戦後の軍備解体と占領地引き上げの段階だ行われたソ連軍の戦闘行為と軍人による日本人や中国人に対する強姦は、憤りを感じ、悲しむべき出来事だと思います。しかしこれはソ連軍が強姦せよと指示した証拠があるのでしょうか?証拠がないとき、ソ連軍の犯罪性は免責されるのでしょうか。謝罪もしていないし事実も認めていないから、ロシア軍人を私は信用できません。そういう観点から、従軍慰安婦問題を振り返ってみるべきだと思います。
・アメリカ占領軍が各地で強姦事件を起こし続けていることも、同様に憤り、悲しむべきことだと思います。私の住む朝霞市の戦後の歴史は立川などとともに、アメリカ軍人の性処理とどう折り合いをつけるかということにありました。しかし、これも軍として指示した事実があるのか、という言い方をすればないということになってしまいます。そういう論理立てから従軍慰安婦問題が免責されることはないだろうと思います。
・被害の補償はされていません。財政事情が悪いとはいえ、万博だのオリンピックだのに巨費を投じることができる日本政府が、戦後処理や日米安保体制の維持の文脈の中で補償すべき問題だと思います。
韓国人や中国人、東南アジアの女性たちへの補償という問題は、謝罪すべきという私の立場にしても、同じ立場の多くの人のように補償をすべきと単純には言えないと認識しています。銭金を使うのがもったいないというようなけちな理屈ではありません。総額では大した金額ではありませんから。
韓国に関しては戦後補償はすでに行われており、個々の補償は韓国政府と元慰安婦の人たちの問題となることが基本です。その基本だけではどうにも元慰安婦の人たちの生活再建が全然できていないということで、どうするかという理屈を考えていく中で、アジア女性基金という民間団体による支援が行われたのだと思います。
しかし韓国に対して金銭的補償に一定の線引きがあるかからと言って、今後、日本がすべきことがそれで免責されたかというそうではなくて、引き続き真摯な戦争への反省と、ナショナリズムの自己抑制、軍備膨張を拒絶する政治スタンスをとり続け、武器輸出三原則を遵守して、再び軍隊が出ていって、同じようなことを繰り返さないという信用を積み重ねていくことだと思います。
投稿: 管理人 | 2007.07.07 01:55