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2007.07.18

7/18 NHKは戸別訪問を買収関連罪と誤報

新聞の選挙報道を読むのが楽しみだ。当事者でないからだろうか。
今日、大手では最初になる、読売の情勢分析が出ていた。

1人区(29選挙区29議席)はほとんどが自民と民主あるいは野党統一候補との激突。29のうち野党が優勢なのが2選挙区、野党が先行しているのが4選挙区。逆に自民が優勢なのが2選挙区、自民が先行しているのが2選挙区ということらしい。、全体的に野党系がやや優位に立っているらしい。でもこの程度の優位では、選挙協力を出し渋っている公明が最終盤で自民に貸しを作る展開になりかねない。まだ野党が勝ったと喜ぶには早い。
それと、最終盤での全国的傾向で雪崩れ的にどちらかが勝利をおさめるのだろう。自民党が議席を失ったことのない富山、和歌山、佐賀の結果が興味深い。和歌山の世耕も楽ではないらしい。
勝敗を分ける接戦に持ち込んでいるのが、青森、秋田、栃木、岡山、島根、香川、長崎、宮崎、鹿児島となる。保守化しマスコミに流される首都圏に比べて、東北、九州が正攻法でひっくり返せるように感じる。また小沢氏の1人区に賭けた戦略というのはおおむね当たったと言える。
個人的には、社民系無所属、国民新党公認、民主代議士が強引に擁立した無所属が乱立している大分選挙区では、野党内ゲバがどのような結果をもたらすか興味深い。ここは社民を応援したい。大分のは現実的な社民だし。今朝の朝日でも取り上げられていて、民主代議士が強引に擁立した人物に応援に入った前原が「イデオロギーの時代じゃない」などと言っていたらしいが、前原こそ、対米追随イデオロギーそのものではないか。

2人区(12区24議席)はほとんど自民・民主でわけあって安定し、トップ争いしているだけの情勢だが、新党大地の候補が出ている北海道、共産党が新しいタイプの候補を立てた京都で、自民・民主を追撃しているようだ。また、前回は野党共闘が成功し、野党統一候補が安定したたたかいをしてきた新潟では、民主が複数擁立し社民も独自候補を立て分裂。この3選挙区が注目。ここで民主は12議席を固め、9議席を自民が固め、1議席を自民と新党大地が、1議席が自民と共産が、1議席を自民と民主と社民が争う構図だろうか。

3人区(5選挙区15議席)は大阪を除いてどこも混戦のようだ。大阪で民主の複数擁立がなかったので、自公民で安定。このほかの3人区は公明党の牙城。これまでは千葉以外で1議席ずつ4議席が自動的に公明党に入ったが、今回は投票率が上がるので取りこぼしの危険があるという。公明党がカルトだ何だと非難し怖がる人がいるが、みんなが選挙に行って、野党を育てていけば、政治的には何も怖いことはない。投票に行かない連中が公明党を育てていると行ってよい。
今回は、安定した大阪のほか、どの選挙区も計算上、民主に1議席が転がりこみ4議席を確保していることと、自民2vs民主2の争いの千葉で計算上自民党が確実に1議席が手に入ることを考えると、民主が5、自民が2、公明が2議席安定しているだけで、あとの6議席はわからない。さらには民主の数も計算上の話で、具体的に誰が通るかなどということは混沌としているといってよい。我が埼玉県選挙区の山根さん、結果が悪い。もったいない結果である。
大都市部特有の流動的な選挙情勢なので全く読めない。与党に勝たせたいか、野党に勝たせたいか、考えて入れるしかない。

5人区(東京の5議席)は、自民と公明で過半数を取るか、民主2人と川田・共産で過半数を取るかが問われているのではないか。ここでは公明は指定席で、残りが4。民主で鳩山派の鈴木ひろしも楽勝らしい。
のこり3議席の中がだんごのようだが、知名度不足の割に健闘している民主・大河原と唯一の自民らしい自民の保坂は残るんじゃないかと言われている。大河原は、都議選でまさかの落選をしているので、どんなにいい情勢が言われても心配だ。
下からは、丸川珠代の不人気によって、川田龍平と共産党が食らいつく余地を残しているようだ。逆に川田にとっては、社民が独自候補を立てたことがどう響くか。社民党が他の野党系候補の足を引っ張って、どんな評価になるのだろうか。

選挙区では73議席のうち、自民が16、民主が29、公明が3固まり、25議席が勝敗を分けることになる。

比例48議席はよくわからない。民主が比例代表では過去最高の2500万票取って、20議席の大台に乗せられるのか、社民が3議席届くのか、公明が8議席を守れるのか、共産が4議席をどう変化させるのか、国民新党が議席を獲得できるのか、引いていくと、自民党が14~17議席しか取れないという結果である。

こんな積算をしていくと、民主は気を抜かなければ50議席は超え、55の大台を超えるかどうかという結果である。公明は改選数13の維持ができるかどうか。社民は3議席確保できるか大分選挙区で議席を取れるか、共産は4議席と東京、京都でどなるか、国民新党は議席獲得ができるかどうか、そんな情勢である。民主が55を超えれば自民が第2党に転落することは確実になるし、60を超えれば、自民党は最低の責任ラインを割り込むことになるようだ。

●朝のNHKニュースで選挙違反に関してひどい報道。
まず買収罪を非難するところからスタートして(これはよい)、選挙違反全般が買収罪であるかのような印象を与えている。しかも買収罪の関連罪として戸別訪問の禁止違反を紹介していて、これは問題である。
戸別訪問は、文書図画(ビラや看板やHP)規制などとともに、選挙運動の方法に関する規制という分類になり、買収罪とは異なる。買収罪と同種の罪は、事前買収罪、供与罪、供応接待罪、利害誘導罪、事後買収罪、交付罪、受交付罪、周旋勧誘罪、多数人買収罪であり、これら対価で釣って投票を行わせるような罪と戸別訪問は重みも意味も全然違う。
社会のイメージとは違い、選挙違反の大半は、文書だ戸別訪問だと、小学校の学級会のような水準の、選挙運動の方法に関する規制違反である。買収罪が違反の大半を占めるような印象は、言論弾圧とも言えるような選挙運動の方法に関する規制違反で摘発された人たちへの誤解をまきちらすニュースだと思う。事実、文書図画の違反だとか、事前運動で摘発された人たちは、刑罰からすると起訴猶予ないし微罪であるし、人権問題となる諸外国では罪にもならないような事案だ。そのようなことを罪としていること自体、憲法違反の可能性も高い問題である。それなのに買収罪と一緒くたにされて、選挙でおいしい思いをしたように言われたり、カネの力で何でもする人のような印象をまきちらされたのでは、国民は選挙に参加しようと思わないし、意欲ある人が立候補しても、素人に選挙を頼めないということになっている。結果として、私を含めてへんちくりんな人しか政治に関心を持たないし、まして自分たちの社会を主体的に作り替えるために選挙を使って何かしようなんて人がほとんどいなくなっている。
NHKのこのコーナーを作った人の取材力、情報分析力、法律センスを疑わざるを得ない。

●朝の松あきらの政見放送を見て。公明党の男性議員って声色と発声がよく似ているなぁと思っていたら、松あきらもだんだんそんな感じになってきた。山本香苗さんもいつかあんなしゃべり方するようになるのかなぁ。

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