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2007.05.12

5/11 意味のないこと

今週号の週刊文春を買う。
猪瀬直樹が「神社もフランチャイズで展開した」などと、わかりきったことを書いている。つまらない。ただ●●八幡とか、●●諏訪神社とか、そんなものがあるよ、というエッセイにすぎない。そういう神社がどうして全国に散在するのか、ということについて●●信仰があったから、という二段論法でまったく展開がない。神社のいくつかは「天孫族」が統一していく過程で制圧した、信仰と結びついた古代王権の残骸やその子孫たちのすみかであったことなど一言も触れておらず、深みがない。
フランチャイズが蔓延することが構造改革だと勘違いする、小泉構造改革派のちゃちい感性のなせる業だと思う。
逆に、フランチャイズのいくつかは宗教団体を足がかりに展開した、というルポでも書けばほんとうに面白いエッセイになるし、ネクラな猪瀬に向いていると思う。

それ以外の記事はおおむね面白い。なかには怒りをともにしたり、溜飲の下る記事もあった。

●カルト高橋史朗が出所の「親学」先送りへ。先送りは当たり前だと思うが、参院選の争点にして、自民党の家族観、女性観を社会に露わにしてほしかった。どうせまた選挙後に持ち出すのだろうが。
少子化が問題だといい、そして親学を押しつける。「親として基本的なこと」をわかっているような人は、ただでさえ仕事で細かいことを要求される時代なのに、子どものことまで義務感の負担は耐えられずなかなか子どもをつくらない。ちょっとおっちょこちょいぐらいの人が子どもをつくる。この社会状況のなかでミスマッチな議論だと思う。汐見稔幸さんだったか「昔の親は、子どもにいる場所、寝る場所、食べさせるもの、着るものを与えていればよかったのに、今の親は精神的なものまであれこれ要求される。そんな大変な時代に親になる人なんか奇特ですよ」というようなことを言っていたが、「親学」なんてそんなものだ。親になって苦労しているのに、子どもがいながら赤ちゃんのおむつも取り替えたことのないような人にあれこれ注文ばかりつけられてはたまらない。

●参院大分選挙区の野党候補者が一本化できなかったと、新聞各紙の政治欄に大きく報道される。全く残念な話だ。社民も民主も議席が自民党に渡ることを指をくわえてみるような結果になって、その意味を考えればいい。とくに社民は全国唯一の金城湯地とも言える選挙区でみすみす自滅をすれば、大分の野党第一党は社民党という大分の有権者のムードをぶちこわし、いよいよもって、大分でも野党支持者は社民党を見限る流れをつくってしまうだろう。そして野党の主導権は民主党に渡ることになるだろう。
また、大分民主で右翼的な存在でかつ社民排撃論を抱えているとみられる吉良代議士・足立参議のコンビが、熱心な小沢チルドレンで、小沢一郎が抑えられないのも情けない。

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