5/9 県議会自民党の対立ととばっちり
大敗して、初めて公認候補だけでは過半数割れした県議会自民党が大混乱らしい。政治は与党を過半数割れに追い込んで初めて動きが出てくるものだ。
県議会の会派(議会での政党)組みで、過半数確保のために自民党公認候補を破った保守系無所属を追加公認しようとする主流派と、公認候補の敵を受け入れることに反発する非主流派で、割れてまとまらないという。
主流派は自民党公認+追加公認の53人で会派届けを出し、非主流派は公認組だけの40人で会派届けを出し、議会事務局長が議長の代理という職権で、主流派の届けを受理した。反発する非主流派は自派だけの16人で第2会派を結成する届けを提出したが、議会事務局長につっかえされたという。非主流派の神谷県議、がんばってもらいたいが、双方、何を大義名分に対立しているのか、その陣容にどんな県議たちがいるのか、わからない。本来こうしたことをおもしろおかしく伝えるべき地元紙の埼玉新聞が、ツッコミ不足・通り一遍でわからない。何かに遠慮しているのだろうか。埼玉新聞が埼玉の政治のレベルを落としていると言って過言ではない。
話を戻して、県議会自民党に。政治集団として収集のつかない状態の自民党が腹いせにやったことは少数会派への圧力。
自民党は県議会の代表質問ができる「交渉会派」の要件を4人から6人に引き上げることを提案して、公明党が追認するという。現在の基準だと、自民党、民主党・無所属の会、公明党、刷新の会(保守系非自民の若手)が交渉会派になるが、新しい基準では、刷新の会が外れる。
埼玉県議会の選挙区の大半は1人区ばかりで、全国一の低投票率とあいまって、自動的に6割の議席が自民党に転がり込むしかけだった。公明党や野党は、2人区以上の選挙区でやっと議席を確保している程度。それも2人区でさえ自民独占を許すような風土もあって、自民党会派以外は少数会派であることを余儀なくされる。
定員が4人以上の選挙区は、川口市(6人)、越谷市、所沢市、川越市(4人)しかない。つまり交渉会派の要件を4人とすれば、4人区で勝てる第四勢力までを認められることになるが、6人を要件とすると、理屈の上では3人区で勝てる政党までしか交渉会派としては認められない。となると、現実的には、2大政党と公明党だけで議会の動きを決めてしまうという暴挙ともいえる(実際には1人区での金星で自民党現職を破った野党系議員もいたりするから、必ずしもこの通りにはならないが、記憶が正しければ第四会派は、80年代の旧社会党、90年代の連合の会、民主党、今回は刷新の会と、だいたい4人ぐらいの会派になっている)。
刷新の会がどういう会派かは知らないのでかばう義理もないが、県議会に会派が大した数あるわけでもないのだから、あえて発言権を奪うようなことをしなくてもよいだろう。
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