4/22 基地跡地開発は、市役所と国の官僚で決めることに
●毎日朝刊に以下のような記事が掲載されていた。
朝霞市 基地跡地整備計画委設置へ 利用計画策定委最終報告受け 朝霞市の富岡勝則市長は20日、どうしないの旧米軍基地(19.4ヘクタール)に関する整備計画のたたき台をまとめる「市基地跡地整備計画策定委員会」(12人)を設置することを明らかにした。有識者による「利用計画策定委員会」が最終報告を提出したのを受け、政府、県、市などによる整備計画策定委を儲けることになった。23日に都内で初会合を開き、10回程度の会合を経て07年中に市に答申する。市は答申などを踏まえて整備計画書を作成し、08年6月に政府に提出する予定。 利用計画策定委の報告書では、中心部(16.4ヘクタール)は「学びと憩いの森」「学びと体験の森」「健康と福祉の森」の3ゾーンに分けて「公園・緑」を中心に活用することとし、周辺部の3ヘクタールの用途は明示しなかった。周辺部には国家公務員宿舎(約1000戸)を建設したいと申し入れており、政府も参加する整備計画策定委で調整が図られる。 整備計画策定委には、政府からは財務、国土交通、厚生労働の3省の担当者が加わる。大村謙二郎・筑波大教授も学識経験者として参加する。【藤川敏久】(毎日新聞2007/4/22朝刊埼玉西版より)
基地跡地利用は市民参加の100人委員会を舞台に激しい議論が続けられ、なんとか答申をまとめて終わった。そこでは、具体的に何を建設するかをめぐって腹に思いがある人たちが、抽象的なまとめ言葉をめぐって激しい議論が繰り返されてきた。つまり、100人委員会の答申に書かれている美しい言葉については誰も根本的な否定はしていなかったと言ってよい。みんなその後に控えている基地跡地に作られるものについていろいろ対立してきたのではなかったのか。それは議事録すら満足に残せないことでもあらわれている。
で、その何を作るかという議論をする段になって、市役所は市民の手から決定権を奪い、国の官僚たちと勝手にたたき台をつくるということのようだ。この街の民主主義はどうなのだろうか。基地跡地にばかり熱心な人たちに私は冷ややかな眼差しを送ってきたが、自分たちのまちのことは自分たちで決めるという基本を、市役所、市長自ら返上し、中央政府の官僚に市民よりも大きな発言権を認めたということは、残念だし、憤る。どうしようもない低レベルな民主主義である。こんなことで満足するのは、何でもいいから建設費が役所から落ちてくればいいと考えている公共事業にぶら下がっている業者だけである。その結果、国家公務員の官舎以外の開発のツケは市民が支払うのである。
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