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2007.04.09

4/8 統一地方選挙の結果から

横浜市議会に挑戦した大切な友人が落選してしまった。厳しいことは実感していたが、いけるかもしれないという話もあったのでがっかり。私も生活事情で満足に応援に入れなかったので、申し訳ない気持ちでいっぱいだ。

一方、都議補選に出た友人は、予想を覆しての当選。福祉政策に通じており、今後の活躍が楽しみだ。

●私の住む朝霞市では、県議選しか行われなかった。候補乱立した割には関心が低く、総投票数が33000票で、投票率は36%だった。
告示直前になって旧社会党出身の市議が立候補したり、泡沫だと噂されていた候補が大量のビラ配布を行ったり、番狂わせを予感させる動きがあったが、結果は下馬評のとおり、自民党の現職と、民主推薦の保守系無所属の地主家系の2人が当選。前回とあまり変わらない。
県議単独で選挙やられても、中途半端に財政力指数がよいこの地域は、県は税金を持っていくだけの存在だし、政府サービス以外は東京に依存しているので、県政に訴えるものは障害者施策とか、市民活動をやっているとか、都市計画の利権を持っているとか、あるいは私のように特に選挙結果に興味を持ってしまうような人など、ほんとう特殊な事情を抱えた人以外はビビットに来ないのだろう。
候補が乱立した今回の結果と過去の結果をつき合わせると、朝霞での共産党の支持層が5000人弱、共産党は嫌いな左翼系の支持層が4000人いて、革新系が共産党系以外いなければ共産党の公認・推薦候補が7000票を取る。革新系の残り2000票は投票にいかなかったり、民主に投票しているということになるだろう。96年の衆院選で民主の左よりの候補が6000票取っているので、この2000票に保守系で民主支持者が4000票あるということになる。
また、上田知事=故渡辺県議系の票が市長選挙、その前の県議選(富岡候補)の票など見ると、10000票前後あるのだろう。うち4000票は、保守系で民主党を支持している票。残りは、故渡辺県議の票か。
公明票が少なくとも6000票はあるはずだが、推薦の神谷候補が10000票しか出ていないので、自民党は、神谷候補に4000~5000票、星野候補に5600票流れたということだろうか。
無党派層と言われたり、埼玉都民と言われる人が選挙に行かないので、地方選挙に関しては、支持層に変動がみられない。

●今回の統一地方選挙の結果からみた、変化。後半選挙にはさらにまた別の評価が加わると思う。都道府県議選と政令市議選は政党選挙なので政党の消長みたいなものを捉えることができる。
・知事選挙や市長選挙では現職が一つも落ちなかったという結果になっている。対抗勢力をつむいでいく社会の力が弱くなっているような感じがしている。
・県議会議員選挙は、たいていの県でこれまで自民党が圧倒的に強かったが、ぼろぼろ落選している。埼玉でも、自民党が初めて過半数割れを起こした(追加公認があったり、保守系サードパーティーの「無埼」「変埼」候補との統一会派などで過半数確保はするだろうが)。
・さらに弱体化しているのが共産党。前回2人立てて共倒れした選挙区で1人に絞っても落選しているケースが見られる。最下位争いしているところも多かった。完全勝利をめざすことができた公明党と対照的である。しがらみのないものが求められる時代に、便利屋的な有権者とのコミュニケーションの仕方を変える必要があるんじゃないかと思う。そのためには、党名はともかく、綱領についてはある程度の腹のくくりが必要じゃないかと思う。
・一方で、首都圏は民主党候補が躍進。議会第一党になったり、第一党をのぞく存在になった。ただし、民主党国会議員出身の首長がいることとの関係にもよる。でも黒スーツで個性がない議員ばかりになっているようにも思う。
・1987年から破竹の勢いで勢力を拡大してきた生活クラブ系のネットワーク運動系の候補の伸び悩みあるいは取りこぼしが03年統一地方選挙ぐらいから見られたが、今回も勢力拡大は見られず、伸び悩み、あるいは退潮が引き続いているように感じる。
・県知事による刺客騒動の群馬と滋賀では明暗が分かれた。現職の小寺知事に今任期いっぱいでの退陣を求めた自民党に対して刺客が放たれた群馬県議会議員選挙は、勝ったには勝ったが自民党を過半数割れにすることはできず、相変わらず自民党が第一党という結果で終わる。一方、新幹線新駅問題を抱えていた滋賀県は、3人区、4人区で新幹線新駅凍結を公約とする知事に反対してきた自民党候補がぼろぼろ落選して、知事与党が過半数確保した。
・自民支持層の流出を受け止めるのと、無党派の動向に気を使わないと、野党による政権交代がおきないということの問題点が残ったように思う。
・地方の県議会では市町村合併による選挙区変更の影響が見られる。うまくつかんだ勢力が着実に一定の議席数をつかまえている。

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