4/23 本をいただく
久しぶりにしっかりした若者に会う。この若者をやさぐれさせないためには、この若者にもっともっと活躍の場ができるには、自分もがんばらなくちゃと思うことがいっぱいだ。
●以前、機関紙の取材でお世話になった大阪大学経済研究所の小野善康教授から著書「不況のメカニズム ケインズ一般理論から新たな不況動学へ」を贈っていただいた。ありがとうございます。中公新書から今日から発売。
●夜、友人と電話していて、今回の統一地方選挙後半の傾向についてあれこれ語る。
政党分布では、自民党の古いタイプの議員の落選が目立つ。民主が躍進、社民党の復調も。社民党については国会での復活は難しいし、県議選も苦戦だが、超大選挙区制の市議選では、中位以上の当選が目立った。各自治体で2議席程度当選させることができる体力を回復したと思う。ネット右翼に代表される右陣営の社民党に対する草の根ネガティブキャンペーンも浸透力が失われてきている感じか。社民党をこれ以上攻撃しても北朝鮮は崩壊しないし、同和利権もなくならないことがわかってきている。
明確な傾向としては共産党の凋落が著しい。市議選では議席数にあまり現れていないが、当選順位が一部の若手議員以外は下位に集中している。田舎から都市に流入してきた革新系住民を組織して便利屋的に動くが、結果として党は何を目指しているのかわからない6全協以来のイデオロギーを転換させないと生き残れないだろう。
自民党や共産党に取ってかわって「もったいない」系の左派の市民派や、既存の保守政治に一線を画し、情報公開や財政問題などの市民社会の制度確立を訴えてきた保守系候補が堅調なのも注目できる傾向。
底流に危機意識の変化があるのではないか。職場、町内で結束して危機に向かうという古典的スタイルに対する不信が蔓延している状況は続いていて、それに加えてこれまでは漠然とした危機感だったものが治安強化や福祉切り捨てに向けられてきた。それが夕張市の破綻など社会システムの崩壊の具体的なモデルの出現によって、本質的な危機が何か、見えてきたのではないか。
そういう背景事情をもとに、全国的に自民党議員、とりわけ町内会などに依存する古いタイプの議員の落選が目立つ。東日本ではそれが民主の躍進につながり、西日本では左派系市民派の優位なたたかいとして現れている。また町内会便利屋的な自民党も凋落すれば、福祉や医療でニッチの便利屋をやってきた共産党も凋落する傾向を説明できる。きちんとやれた社民党は復権する傾向も出ている。
●エリツィン大統領が死去。橋本・エリツィン会談を踏まえて、日露関係が前進していたら、と思うことが多い。当面はお金持ちになったロシアが、日本が日米安保破棄する条件でもなければ日本に譲歩することはないだろう。
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