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2007.02.09

2/9 ハマの暗黒街が生み出した子分

菅義偉総務相が、マスコミの不祥事にあれこれ首を突っ込んで強い態度を示している。これは視聴者保護のためにやっていると受け止めたら大間違いだろう。参議院選挙に向けて、「これ以上与党に不利な報道をするなよ」というマスコミへの強烈な牽制なのだろう。関西テレビの不祥事を楯に、放送法の改正を目論んでおり、これは行政を通した政治関与の強化を狙っているとしか思えない。
国民に渦巻く年金不信を、電通文化人たちを動員して、全く年金財政の改善に関係のない社会保険庁職員バッシングに国民の問題意識をすりかえ、年金改革=社会保険庁職員への雇用制裁という問題に矮小化し、同時並行で国民の眼が本質的な年金の議論から逸れている間に、膨大な年金資金の運用先に一枚噛みつくことに成功した与党政治家のやり方のトレースだと思う。

NHKの受信料を下げろというのは、NHKが子会社を通じて協賛金を回収できるプロジェクトXのような企業ひもつき宣伝番組を増やし、儲からないNHKスペシャルやETV特集などドキュメンタリー番組づくりの弱体化を狙うことになる。すでに視聴率とスポンサーの番組介入と政治家ジュニアの同窓会会社・電通のマスコミ支配で、民放からドキュメンタリー番組は消えている。
たいしたニュース価値もないような北朝鮮関係の報道ばかりでニュース番組か埋め尽くされているのも、何かあやしいと思った方がいい。NHKは予算承認があったせいか、国会報道では、野党質問はほとんど紹介せず、与党質問と、内閣の善政が前進した答弁ばかりが映像に流れていた。

菅義偉氏の行動を見ていると、いやらしさと社会制度に対する敬意のなさに気持ちが悪くなる。立憲民主主義があるから秘書だ議員だ浮き草稼業をやってこられたのに、そうした社会システムに対する敬意が全くなくて、親分子分の顔の立てあいと、スキャンダルに対する猛烈な関心だけが行動原理のようだ。政治家の振りだしが小此木彦三郎の秘書だったということが物語っているように思う。
地方分権を進めて行かなくてはならない大臣にこんな人物をおいておいて、大丈夫なのだろうか。それも心配だ。

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