2/14 朝霞地区の障害者雇用のレポート
きょうは午後、地域福祉計画の推進市民委員会があったので出席した。毎月ある仕事のヤマ場が近づきつつあり、少し後ろ髪引かれる気分で出ていった。
地域福祉計画の推進委員会は、個別分野ごとのチームがさまざまなインタビューやレポートが次々に報告される。
いくつか問題だと思うことがあった。
一つは、市が作らないやりたくないと言い続けてきた地域福祉計画の評価委員会を、抜き打ちで別名で作ってしまったことだ。これはいままでの朝霞市の諸計画の評価でいつも問題になっていることだ。しかも、年2回の評価会議なので、評価原案は市役所が作成するという。それでは評価にならないじゃないか、と指摘した。市役所がまとめるにしても、研究者グループや、シンクタンク、コンサルタント業者などの評価手法や評価技術を導入しなければ、自画自賛になってしまう。
一つは、障害者の雇用と社会参加を考えるプロジェクトの報告の中で、市役所が知的障害者、精神障害者を雇用しない理由として、地方公務員法により、守秘義務、自力通勤、職務専念ができることが求められており、両障害者の任用は考えにくい、という回答があったようだ。それに当事者の保護者に聞くと、試験の受験資格すらないようだ。だとすると、知的障害者や精神障害者すべてが、守秘義務を守れず、自力通勤ができず、職務専念(さぼらない程度の働き方で十分だと思うが)ができないという価値観に囚われていると宣言しているようなものだろう。これはまずいと思う。これだから労働組合のない市役所は・・・。担当職員が、「これは正職員の話ですよね」とフォローのつもりで補足したが、これまたまずいよ。
自治体が民間企業に委託している現業労働の現場などには障害者や外国人がいることが珍しくない。直営だとダメで委託ならいいというなら、これは障害者差別と同時に、雇用主による身分制度ということができる。そんな非民主的な地位に公務員があっていいわけがない。いまだに市職員出身の政治家の経歴に「朝霞市に奉職」などと書かれていたりする。ちょっとびっくりしたことがある。
一方でいい話も聴けた。市の答えに問題はあるものの、障害者の雇用社会参加を考えるプロジェクトは、朝霞地区での障害者の就労の状況について、みんなで分担して調べてきてくれて、すごくよくまとまった報告を提出してくれた。ハローワークの障害者就労の取り組みで、朝霞地区4市の企業に、障害者が500人近く働いていることが報告にあった。あまり公表される機会が与えられてこなかった数字なので、知り得る機会がなく、その水準の高さにびっくりした。
それと、仕事をしては嫌みばかり言われ続けることは精神衛生上良くないなぁ。ほんとうに。
●市役所の前にある、ビル建設以来ずっと自民党議員が使っていた事務所が、いつしか市長後援会(自民、公明、民主相乗り)の事務所になり、今度は民主党員の民主党推薦無所属県議の事務所になっている。家主の中立化か、それともこのあたりの保守の節操のなさなのか。わかりにくい政治を象徴している。
●春闘始まった。連合の会長選挙のどたばたの結果で生まれた高木会長だが、結果的にはよかったと思うことがある。これまで連合会長は、通信、鉄鋼、電気など「基幹産業」が続き、前回改選のときの下馬評には、鉄鋼、自動車、電機などやはり基幹産業の出身者が候補者にあがってきた。
しかし、前回の会長選挙は二転三転し、選ばれたのはUIゼンセン同盟から高木さん。日の丸掲げてインターナショナル歌う、かつては右翼的思想を持っていた労働組合ではあるけれども、もともと女工哀史などで語られる繊維産業の労働者の組合としてスタートし、高度成長期にスーパー、サービス産業従事者や最近ではサービス産業のパート労働者などを組合員にしてきた労働組合である。今回の春闘は、景気回復の分け前をどうするかという議論と、正社員と非正社員との間の格差是正がテーマになっているが、パート労働者がたくさんいる労働組合を出身にもつ高木会長だからこそ、非正社員の待遇改善について積極的にやるメッセージが出たのだと思う。
もし今回の景気回復の分け前を正社員だけで独占したら、次の不況期にはとんでもない社会的格差が生まれ、もはや労働組合はほんとうに社会的価値を失うことになっただろう。
もちろん、高木会長だけの問題ではなくて、前任の笹森さんも相当非正社員に関心を持って運動に取り組んでいたことも言い忘れてはいけない。
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コメント
ひと昔前に、一般受験で公務員になられた方です。
現在も部署は違いますが、公務員として働いていらっしゃいます。
http://books.yahoo.co.jp/book_detail/31004437
投稿: fussy | 2007.02.23 00:00