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2007.02.11

2/10 逆ノーマライゼーション・子育て支援センター

午後、次世代育成支援行動計画の推進委員会ワーキンググループの打合せ。次回委員会本会議でメンバーが入れ替わるために、カウンターレポートを提出することにし、文案をまとめる。
その他、子ども学習会の講師選定に関して打合せをするが、少子化対策や児童虐待防止をネタに促成栽培で急拡大している子育て支援センター、児童館、ファミリーサポートセンターについてどうよ、という議論がわき起こり、今後、学習会のテーマにして、専門家や先進自治体の取り組みを学んでいくことにした。
子育て支援センターが、ほんとうに育児ノイローゼの保護者のよるべになっているのか、そうした相談をどうこなしているのか、専門職員が家庭訪問などしているのか、日進月歩の児童虐待やDVに関する専門知識の更新を怠りなくやっているのか、検証すべき材料が多い。
私も、同席した親たちも、子育て支援センターでは、市の情報を自分できちんと集められる、何の問題のない保護者ばかりが利用していて、むしろ情報力のあるきちんとした親たちのたまり場になってしまっているから、育児ノイローゼの人には来にくいし、自分を開きにくい場になっているんじゃないか、と言った。
障害児を抱える親御さんは、障害者にはバリアフリーっていって施設や障害者福祉から社会に移す施策をやっているのに、何の問題もない子育て中の母子を社会から施設に囲い込むような施策って、ほんとうにいいことあるの、という問いかけがされた。ほんとうにそうだと思う。ノイローゼのレベルまでいけばどうかと思うが、育児の負担感なんて、専門的な施設で解決するもんじゃないはずだ。

それでも子育て支援センターは必要だと思う。でも乱立する必要はあるのか、それからそこに来る保護者や子どもはいつかは施設から自立させるロードマップがないと、税金で運営している遊園地みたいな話になってしまうのではないかと思った。
保育所問題が片づかないし、障害者保育のハードルはめちゃめちゃ高いのに、子どもを預ける必要のない保護者のための施設ばっかりようけ作るよな、と私は思う。
世の改革系の政策研究者は、政策評価の問題だ、という答えになると思うが、現実には、育児に困っている家庭という分母が計測不可能で、さらにはどの状態で解決されたか、ということも計測不可能で、政策の優先順位で語るしかできない問題である。

夜、早く寝てしまって、真夜中に目覚める。梅原猛「隠された十字架」を読み始める。

●日教組の教研集会が始まる。昼のニュースで伝えられた森腰委員長のあいさつの中での、教育再生会議の教育改革に対する評価の言葉が良い。後日、どこかであいさつ文を入手して紹介したいと思う(その後、夕方以降のニュースではほとんど伝えられず)。
発言内容は、文化人の井戸端会議の思いつきの披露でまとめられた教育改革には、問題解決のための分析がされているとは思えない。そうした教育改革を推進することは教育学や教育学者がこの国にはいないということを高らかに宣言するようなものだ。自分たちは現場での検証や専門的な分析を積み上げて、無謀な教育改革に警鐘を鳴らし、対抗していかなくてはならない、といった内容。

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