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2007.01.31

1/31 企業減税要求は恩着せがましい利益誘導

月刊連合2月号に大阪大学の小野善康教授のコメントが出ている。小さな政府がいいことと疑ってもみないことに慣れきった連合民間大手の関係者に読んでもらえれば、と思っていたので、小野教授の記事が紹介されたことはよかったと思う。新古典派経済学の原理主義に則らない限り、小さな政府を訴えることは、労働運動のめざす理念とたいがい矛盾をきたすのではないかと思う。

小野教授は、経済界に対して「どれも俺に金をくれというだけなのに、大企業の経営者が言うとすばらしいように聞こえるから不思議だ」「大量解雇も企業整理も、勝ち組がライバルを追い出しただけ。つまり二極化が起こっただけだ。勝ち組は日本経済のためだと恩を着せるが、これだけずうずうしい利益誘導はない」と評価。一方労働組合に対しても「経営者は国のためと言いながら自分のためにしか考えていない。同じように労働者が俺にも金を回せというのはいいが、それで減税だ、小さな政府だと言っていたらただの取り合いで日本経済は良くならない。金をくれという分、税金もしっかり払い、中身のある政府事業をやるよう要求するべきだ。そうすれば、仕事も売り上げも増えて、必ず自分たちに返ってくる」という。

高いGDPがありながら生活の質が低いことの一因には、消費財の生産や流通がとても豊かなのに対して、官が提供するものにしても民が提供するものにしても社会サービスがあまりにも貧弱すぎるからだ。日本人の家計のうち、私塾の費用や民間保険料の負担額が突出していること、労働者に必要不可欠な通勤電車に公的助成がほとんどないため実情があまりにもひどいことなどはそれを物語っている。そういう現状を我慢して、辛抱の美学で労働者をやっているのもいいけど、税金を今より払ってでも、そうした負担を軽減する選択もあり、と考えた方がいいのではないか。わずかばかりの減税を期待して質の低い教育や福祉に我慢しているなら、税金を取って教育予算の強化や、年金や医療の保障をきちんとやってもらう方がいいと思えないか。

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