11/30 歩道の自転車走行に規制強化を
●警察庁が、自転車の歩道走行に関するルールづくりに着手するようだ。クルマ問題に敏感な人も、自転車に関しては甘々で、それでいいのかと思っていた。子どもや高齢者にとって、歩道を我が物顔で走行する自転車は脅威そのものだ。自転車による事故で寝たきりになる高齢者は少なくない。それなのに、ひき逃げした自転車はナンバーもなければ、車種も不明確なので、加害責任を追及できないで泣き寝入りしなければならないことばかりらしい。
安全に関してとてもうるさい社会になっているのに、自転車だけは野放しだ。ようやく本格的にルールづくりに着手する警察庁に努力を求めたい。
●防衛省への昇格法案が通る。この法案について、海外派兵の正当化という問題があるが、その他についてはよくわからない。議論がちゃんと行われていない証拠だろう。
沖縄県知事選挙の敗北以来、民主党は腰砕けのような感じがしてならない。菅直人代表代行が記者会見で言い訳みたいなコメントをしているのを聞いて、完全には納得できないけど、反対する理由を積極的に探すチャンスも時間も失ってなんとなく流れに乗って賛成してしまった、というような雰囲気を感じた。流されてしまうのは、党首の健康問題があるのじゃないかと思うこともある。かといって小沢一郎氏が消えれば、待ってましたとばかりに前原たち40代若手議員による、マスコミへの党内スキャンダルのたれこみを手口とした野党内権力闘争が始まり、社会党の派閥抗争の過ちを繰り返すことになりそうだ。
自転車、歩道走行認めるルール作り 事故急増で警察庁2006年11月30日17時42分朝日
自転車が走るのは歩道か、車道か――。道交法上は「車両」として、車道通行を義務づけられながら、実際には歩道走行が黙認されてきた自転車のあいまいな位置づけを警察庁が約30年ぶりに見直す。歩行者をはね、自転車が「加害者」になる事故の急増を重くみた。来年の通常国会に提出する改正道交法案に歩道を走れる要件を定め、位置づけを明確化する。
自転車の事故件数の変遷
国民の3人中2人に普及する身近な自転車だが、「車道の左側端を通行する」と定めた道交法の原則は78年以降、変わっていなかった。「自転車通行可」の交通規制がある歩道が約4割にとどまっているなかで、多くの自転車が歩道を走り、一方で検挙されるケースはほとんどなかった。
昨年1年間に自転車が歩行者をはねた事故は2576件で、10年前の4.6倍。背景には、自転車利用者の増加や運転マナーの悪化があるとみられ、自転車が関係した事故全体でも1.3倍の約18万3000件に増え、全交通事故の2割を占めた。
また、健康増進や環境保護対策の観点からさらに自転車の利用増加が予想されるため、同庁は4月、識者がつくる懇談会に、自転車の安全利用のあり方について諮問し、30日に提言を受けた。
改正法案では、車道左側端を通行する原則を維持するが、「子どもや高齢者、買い物目的での利用」と、「車道通行が著しく危険な場合」に限って歩道走行を認めるべきだとした提言に沿って、具体的なケースを規定する。
また、昨年の自転車乗車中の事故死者846人のうち、約7割が頭部損傷が死因になったことがわかり、幼児・児童を中心に自転車利用者にヘルメット着用を求める規定を改正法案に盛り込めないか検討する。
マナーの悪化に対し、同庁は4月、信号無視、一時不停止、明らかな酒酔い運転など悪質性の高い交通違反に対して交通切符による積極的検挙を行うなど、自転車利用者に対する取り締まり強化の方針を全国の都道府県警察に通達している。
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コメント
別件の方、反応してなくてスミマセン。
ところでこの問題、我々自転車族の間の解釈としては、たぶん黒川さんの望む真逆の方向に事態は向かおうとしているらしい、と理解されています。
つまり、警察庁の目論見は「本来は車道を走行すべき」となっていた自転車を、「歩道を走行すべき」という状況にしてしまおう、というものです。
これ、歩行者の為でも、自転車の為でも何でもない。つまり、車道を走る自動車様にとって自転車が邪魔臭いので、車道から締め出してしまおうということです。
弱者優先の原則から言えば、
歩行者が危険に晒されるから、自転車は歩道を走るな。車道に行け。
自転車が車道を走ると、自動車にぶつかりそうで危険。自動車よ、
自転車を除けろ。自転車を守るための走行レーンの整備をせよ。
車道が狭くなる?そんなの、自動車が我慢しろ。
という論理構成になって然るべき、だと思うんですけどね。原則は。
もちろん、この件とは別に、自転車乗り(ママチャリから、スポーツ車まで含む全般)のモラル等の問題については、かなり問題があると感じています。
その解決方法にしても、自転車を歩道走行させて歩行者(というルールの甘い存在)寄りにするよりは、むしろ車道を走行させて、自動車寄り(つまり、道交法の明確化及び厳格適用)の存在にした方が効果的だと思います。
その際、車道を走行する自転車が危険に晒される(児童など特に)のであれば、本来それを解決するべきは、加害者たる自動車側の責であるはずで…(あ、話がループしてる)。
なんか、相変わらずうまく書けないけれど、とにかくタイトルの「歩道の自転車走行に規制強化を」とは逆の方向に向かっているっぽい、という話です。
投稿: yone-zo | 2006.12.04 13:24
懸念内容については、こちらを一読してみてください。
http://www.melma.com/backnumber_16703_3447937/
http://www.melma.com/backnumber_16703_3451197/
投稿: yone-zo | 2006.12.04 15:20