« 11/1 いろいろ教えられたこと | トップページ | 11/3 紙一重の市民による福祉政策 »

2006.11.02

11/2 高市早苗さんのリアリズムたっぷりの生活

●今日、国会議員の資産公開がされた。高市早苗議員と、夫の山本元議員のことはおかしかった。
夫山本議員には妻高市議員の知らない3000万円以上の借金があって、さらには貯金がほとんどないことがばれてしまった。妻高市議員がカンカンに怒っていた。さらにマスコミから高市議員に家計はどうしているのか、と問われて、料理の得意な夫が買ってくる食材以外はすべて折半と胸を張って言い切っていた。夫婦別姓に原理的に反対していたのに、議員活動では別姓を使用しているのも注目だ。
政治家家族の資産公開や、男女平等施策にことごとく反対してきた高市議員だけに、その生活の現実と政策の矛盾に怒ったり批判したりする気持ちよりも笑いがこみ上げてしまった。高市さんの言うリアリズムって、どうなのって感じだった。最近、こういう言行不一致の右翼系女性議員が国も地方も増え続けている。

昔、社会党を中心とした政権交代が期待されていた時代があった。そのころの月刊誌に、俵孝太郎氏が書いた、社会党政権ができた日のシミュレーション小説を読んだことがある。
その小説では、政治家の資産公開を親族まで広げようとした社会党政権の足元で、女性議員が、実質上の離婚状態にある夫の資産を公開できるわけがないと、国対委員長に猛反発する話が書かれていた。家族観の時代背景がまだ保守的で、議員になるような女なんかどうせ旦那を大事にしていない、という先入観が強かったし、現実問題として、女性議員の何人かは夫が議員になることを猛反対し、事実上の離婚状態になった人も少なくなかった。そんな状況を揶揄した記事だったが、俵氏の期待とは逆に、社会党が政権を取ることもなかったし、女性議員の夫の資産をめぐってもめたことはなかった。
今日の資産公開で、初めて政治家の家族の資産公開ってこんなものなのか、という一端を自民党議員が見せてくれた。俵氏が言うような心配は当たっていたが、事件性はないし、それで政策が動くというものでもない、ということがわかったのではないか。

●嫌いな安倍首相がいいことをしたので評価しておきたい。
今朝の毎日新聞で、ガソリン消費量の1割に見合う国産バイオエタノールを生産するよう関係省庁に指示したことだ。資源埋蔵量と国際情勢にふりまわされる化石燃料や原子力以外のエネルギー源を開発することはとても重要なことだ。すでにブラジルは国策としてバイオエタノールを開発し、その富で米国とも、旧共産圏とも違う新たな左派勢力圏つくるにまで至っている。
中川昭一氏など核兵器保有を議論したがっている政治家は、善意に解釈してあげれば国際情勢の変化をあれこれ考えているためだと思うが、核兵器より前に、エネルギー問題を少しでも有利な状況にしておくことがやるべきことだろう。その上、近年、日本のエネルギー外交は失策が目立つ。そのような状況の中で、安倍首相のこの指示は高く評価したい。国内経済という面でもうまくいけばバイオ燃料を産出できる農村部の振興策にもつながる。
しかし安倍政権全体を評価するためには、精神主義の教育政策とか、ねちこいマスコミ対策とか、宗教団体との不透明な関係、年金財政の改革と無関係な社会保険庁叩きなどの政策変更が不可欠ではあるけれども。

|

« 11/1 いろいろ教えられたこと | トップページ | 11/3 紙一重の市民による福祉政策 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 11/1 いろいろ教えられたこと | トップページ | 11/3 紙一重の市民による福祉政策 »