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2006.11.26

11/26 タウンミーティングのサクラ出席は政治活動にならないのか

タウンミーティング問題で、政府がさくら確保のために地方公務員を何度も動員していたことが判明している。
森、小泉、安倍政権は、かねてから、公務員である国民が、私人として行う政治活動までを制限強化しようとしている。しかし、こうして権力の側から表立って公務員を政治動員することは問題じゃないのだろうか。

いくらタウンミーティングが行政府のやることとはいえ、そこには政治家である大臣の意見表明の場であるわけだし、政党間で対立する政策問題も多い。三権分立でものを考えれば行政府のやるものだから政治じゃないと言うのだろう。しかし、その効果から見れば、タウンミーティングの本質は政治合意の形成であり、目的はまさに政治行為そのものである。
しかもサクラ質問をして反対意見を封じる役回りを地方公務員にやらせていたという事実は、政治活動ではないか。しかも勤務時間中である。また、出席してどのような意見を言え、と指示した上司たちは、地位利用ということになる。選挙じゃないから罰則はないが、加入しない自由も、方針に反対意見を言う自由もある公務員労働組合が組合員に推薦候補者紹介をしたり、勤務時間外にビラ配りをすることとは全然意味が違うのではないか。

また、過剰なスタッフ配置とそれに伴う出費が問題になっている。広告代理店は与党の選挙広報を支援している。その報酬のたしなのだろうか。
金額が異常だ。数時間の会議でエレベーターのボタンを押す程度で1万5千円も。必死になって携帯電話をつくったり、プラズマテレビを組み立てている偽装派遣の労働者たちが一ヵ月働き通しでやっと15万もらって、それがチャンスだ自己実現だ再チャレンジだと騙されているのと比較すると、なんだかいんちき極まりない社会だ。

タウンミーティング:公務員動員15回 毎日新聞調査
 政府主催のタウンミーティング(TM、全174回開催)で「やらせ質問」問題などが発覚したことを受け、毎日新聞は22~25日、第2回全国調査を実施した。その結果、政府の依頼で自治体が職員を対象に参加者を募る「公務員の動員」について、安倍晋三首相が今年5月、官房長官時代に出席した札幌市のTMでも行われていたことが新たに判明した。動員のあったケースは札幌分を含めて少なくとも15回に上り、特に小泉前政権末期の06年度には計19回のTMのうち5回と多かった。会場を満席にするため、公務員による「穴埋め」が常態化しつつあったことが分かった。

 札幌市でのTMは、安倍首相が目玉政策として推進してきた「再チャレンジ」がテーマ。内閣府が口頭で「数十人集めてほしい」と北海道庁に要請。道庁は各部に参加を呼びかけ、幹部を含めた道職員数十人が参加者として事前登録した。06年度に道内で開かれた他2回のTMでも同様の要請・呼びかけがあった。

 公務員らの動員は判明しただけで01~03年度の6回に対し、04~06年度は9回に達した。今年4月の富山市でのTMでは内閣府が「参加者が少ない。50人集められないか」と県に要請。01年11月の水戸市のTMでも茨城県が呼びかけ、職員ら約60人が申し込んでいた。

 また、県などが質問者をあっせんしたケースは調査で判明した分だけでも20回に上った。「少子化」をテーマにした今年8月の岐阜県飛騨市のTMでは、市が保護者会関係者ら15人に質問を依頼し、質問内容は市の配布資料を参考に自主的に考えるよう要請した。当日は9人の質問者のうち、5人が市の依頼したメンバーだった。

 一方、「やらせ質問」は教育改革を扱った計5回のTMに加え、02年11月に京都市で内閣府と京都大が共催した「大学発タウンミーティング」でも行われていたことが発覚した。「経済連携」をテーマとした04年9月の鹿児島市のTMでも「未遂」が判明している。

 内閣府の「タウンミーティング調査委員会」(委員長・林芳正副内閣相)は都道府県や関係省庁の担当者などを対象に実態調査に乗り出しており、27日以降、調査結果を順次公表する方針だ。【まとめ・谷川貴史、渡辺創】
毎日新聞 2006年11月26日 3時00分

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