11/15 国民合意を変更するときの手順
昼前後、和光市のおやこ広場もくれんハウスを訪ね、よその子たちと交わって遊ぶ。民営で常設のこうした場所があると、気軽にいろいろな人が来やすいと思った。道すがら、和光市北部の歩行環境の悪さや、排気ガスによる空気の悪さにはびっくりした。
●教育基本法の委員会採決が野党欠席のまま強行された。しかし、マスコミは松坂の人身売買の報道一色。まぁ、これは大ニュースかも知れない。しかし次のニュースが、国税オークションに根本七保子が表れただの、いつ報道してもいいような焼き直しの北朝鮮関連報道だの、優先順位が狂っているとしか思えないニュースが続く民放。安倍晋三の影響力の強い電通パワーかとうがってしまう。
重要法案だというし、国民的合意が必要な内容だと思うが、国民的議論も大して発生せず、粛々と野党のいないままに採決を行ったということでいいのだろうか。改正教育基本法というのは、その程度の価値しかないということなのだろうね。野党も改正案の値打ちの足元みて、物理的抵抗をすべきだったのではないかと思う。教育だからやめたなんて理由にならない。どうせ通るなら、改正法の価値を落とすような動きをすべきだったのではないか。
また、この法律の改正で浮かび上がってきたが、タウンミーティングのやらせ質問に謝礼を払っていたという話。官房長官はじめ、またまた認識が甘い。世論買収なわけだから、民主主義以前の政策決定過程の規範性が崩れているとしか思えない。これは旧共産圏や、もっと露骨な例では文革期の中国のような世論形成技術と相通ずるものである。
夜、「14歳の母」を見る。教育基本法の議論から出てきている、規範性とかモラルについて考えさせられる。14歳の妊娠を騒ぎ立てて大事にする雑誌記者をみて、社会変革だとか言うのに体面的なモラルにうるさい左翼オヤジのイメージがだぶる(「世に倦む日々」とかね)。
TBSで民主党の高橋秀樹戸田市議(民社系)が、教育長に君が代斉唱時に起立しなかった保護者名を調査するよう求めた市議会質問を行っていることが明らかにされた。声を震わせてバカという言葉まで使っている。普通の議会ではこんな言葉使うと懲罰にならないかと心配にもなる。教育長も教育長でバカ答弁をしている。双方とも個人情報保護の考え方もわかっていないし、政治家が国民の思想の統制を求めるなどととんでもない民主主義だということがわかっていない。日の丸君が代の支持を表明したり、公務員に斉唱や掲揚を求めることまで議会にできても、市民に選ばれている市議会議員が市民の政治的自由を束縛しようとするとは、この議員は国際共産主義者同然の思考回路だ。まったくもっておかしな話である。民主党の地方議員にはこのような2ちゃんねる的思考の議員が少なくない。
札幌から戻ってきた98年ごろ、結成直後の民主党埼玉県連の活動に関わったが、組織拡大した今、民主主義を全く理解していない政治家の培養組織となっていることに、がっかりするし情けない気持ちだ。中央はすこしまともになってきているのに、地方は相変わらずの状態だ。
●田中辰巳「そんな謝罪では会社が危ない」を読む。なかなかタメになる。菅直人さんは能力がありながら、謝罪ということで全くなっていないことがダメになった最大の原因という筆者の評価が、政治関係者がふまえるべきことがあると思う。謝罪すべきような事態にたちいったときに、弁護士に相談して、非があるまで謝るな、と助言を受けるらしいが、そのことについて著者は一線引くべきだと指摘していて、弁護士は法的な対処法についてエキスパートだが、謝罪のプロではないと言う。その通りだと思う。あれこれ条件つけて謝るのも、なっていないという。その通りだと思う。
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