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2006.10.09

10/9 地下核実験をいろいろ考える

北朝鮮が地下核実験を行う。情けない話だ。それについて主張はあるけど、多くの人と同じなので、省略する。そのまわりにいろいろ考えさせられることがある。

安倍首相が中国・韓国との関係改善で訪問中というタイミングでぶっ放すというのは、何らかの計算があるのだろう。北朝鮮との融和政策に取り組んできた韓国廬大統領が、たった数時間後の首脳会談にむけて政策の方向転換を行い、言葉を考えなくてはならなかったのではないかと考えると、一番大変だったかも知れない。安倍氏のコメントはミサイル防衛システムの導入以外は抑制的だったのが印象深い。

また日本の新聞は、あすが朝刊休刊日で、あすの夕刊まで出てこない。新聞社のHPで文字情報はあるものの、日本の世論は扇情的なテレビの報道が形成していくわけで、そこまで北朝鮮が計算してやったのだとすれば、脅かしの効果は最大限に発揮されている。

反応が早かったのが社民党だった。「北東アジアの非核地帯化」とわざわざ入れているのが「アメリカの核が無くならない限り核武装はやめない」という北朝鮮の言い分と紙一重だが。
この流れだと、インド、パキスタンのときのように、朝鮮総連本部前などそれなりの場所で抗議行動をきちんとやってくれるものだと思う。ただし、過去の北朝鮮との関わりををきっちり表に出して総括しないと、多くの人からの社民党への嫌悪感、不信感はまずぬぐえないだろう。また北朝鮮拉致被害者が、北朝鮮にパイプがあるからと最初に門を叩いたのが社会党だったのに、不誠実に対応してしまった事情も明確にすべきだろう。
昭和10年代の日本をそのままパワーアップしたような北朝鮮を擁護するような輩が、日本の社会主義の代表の顔をしていたことに、日本での社会民主主義が不当に評価が低い現状のおおもとと言える。
国としての北朝鮮と国交樹立をめざす考えは容認されなくてはならないと思うが、鎌倉孝夫元埼大教授のように北朝鮮のイデオロギーの販売元になった党員や、謀略機関に便宜を図るような人とは、社民党は断固とした絶縁を図るべきだと思う。関係なくなったと言いながら、明確に否定されたコメントは聞かない。過去のずぶずぶの時代の全貌も明らかにされていない。対外的な信用を回復するためには、残念だが全党員調査みたいなことをして必要に応じて統制委員会にかけて整理をしていくぐらいしないと難しいだろう。

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