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2006.10.25

10/25 カリキュラムも把握していないのに国旗国歌のチェックだけはマメ

文部省指導要領に定めた世界史の授業を、全国各地の一流進学校がすっ飛ばしていたことが判明、卒業資格が危ういというニュースが出ている。世界史を馬鹿にしている日本人の歴史観が表れているような感じがしている。

それはさておいて、この問題に触発された、東京都教育委員会が慌てて都立高校のカリキュラムが指導要領に叶っているか調査に入ったというニュースを聞く。日の丸掲揚・君が代斉唱には微に入り細に入り点検をし処分までやり、裁判所の判決まで上告しているのに、肝心のカリキュラムの把握すらやっていないとは、教育委員会の本分って何だろうか考えさせられる。

軽々しくどうせよとは言えないが、教育指導要領をどの程度のものとするかによって判断が分かれる。国旗、国歌を指導要領で縛り、厳しく強要するなら、当然、問題になっている高校生たちは、原則どおりに補習せさるか留年させるべきだろう。もちろんそうなった場合の高校生たちの不利益は教育委員会が損害賠償すべきだ。逆に、今回はお目こぼしというなら、教育指導要領の締め付けの緩和や、教育指導要領で全国画一で厳しく縛る文部行政のあり方こそ改革すべきだろう。

●学校でのいじめが大問題になってきて、テレビのコメンテーターが無意識に、「学校が」を主語に解決すべき主体としてコメントしているが、気をつけてほしい。学校がいじめと被害にあった子どもの中立的に解決できる立場とは思えない。
いじめは子どもに対する人権侵害の一種と捉え、第三者が解決に働くべきだろう。ところが、子どもの権利を「わがまま肯定」と誤った解釈を意図的に行い批判してきた山谷氏や伊吹文相、安倍首相に解決する能力があるとは思えない。いじめが子どもの人権侵害であり、子どもの人権保障として解決する、ということを明言しなければ、単に心を痛めているだけでは、具体的な解決策など提示できないだろう。
晩のニュースの解説でちらっと聞いたが、フジテレビのニュースでキャスターをやっている木村太郎が、「いじめを認知してうまく問題にしないようこなせない管理職やベテラン教員の力量がないのが問題。表沙汰に成っていることが学校に力がなくなっている証拠」と断罪しているが、とんでもないコメントだと思う。

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