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2006.10.12

10/11 家宅捜索5周年

地域福祉計画の推進委員会があった。
もういちどゼロベースで検討を再開した障害者の社会参加の場づくりについて議論が行われる。福祉オンブズマンの創設についての議論の着手がされる。

●今日は、自分の職場に東京地検特捜部が家宅捜索に入って5年目。ふりかえりの学習会があった。この事件は自分の人生にとっても大きな転機だったと思う。つまらない金銭スキャンダルの当事者が仲間割れでマスコミに内部告発した幕開けだった。
状況としては小泉政権が始まった途端に入ってきた検察。同時並行で、ニューヨークの世界貿易センタービルへの航空機突入と崩壊、民主党が旧民主の持つ社民連的な価値観からネオコン体質にぐいっと進んだ時期。この頃は価値観の変化がいろいろあった一年だった。

この経験があって、佐藤優さんや、山本譲司さんの思いが素直に聞ける自分があると思う。
今も北朝鮮の「核実験実施」でいろいろな価値観が変わって、また世の中が動いていくのだろう。

●そんな職場の事件を振り返りながら、昨年の衆議院選挙で自民党のPRを支援したフラップジャパンの社長矢島尚さんの「好かれる方法」を読む。何もかも広報ビジネスにするPR会社の仕事にうんざりするような思いで読みながら、コンテンツしか考えない風土について改めて考えさせられる。

著者はいちはやくPR会社との連携をしながら選挙で敗北した民主党がその敗北の理由として、

選挙からずいぶん経ってから、この問題について再度考えさせられる機会がありました。2006年1月に都内のあるところで開かれた、民主党岡田克也元代表の講演会のことです。「小泉後の政治」と題されたこの講演会は、広報・PR関係者を対象にしたものでした(中略)。質問の答えで大変印象に残ったことがありました。岡田元代表のこういう発言でした。 「私は、政治に一番大事なことは、政策だと思う。政治の一番基にあるものこそ訴えないと、コミュニケーションというのは手段であって、目標ではない」 私はこの発言を聞いて、民主党の敗因を明確に知った気がしました。(中略) 自分を好きになってほしい、という思いを発信せずに、「でもついてきてほしい。投票してほしい」というのは無理な話ではないでしょうか。
と的確なことを言う。 岡田さんは堅物だから、そうなんだろうなぁ、と思うが、他の民主党議員はどうか、というとこれまた同じような誤解をしている。必ずしも民主党の議員が政策第一の行動を取っているとは思わないが、コミュニケーションというのを忘却の彼方においやっていることこそ、民主党が信頼感を勝ち取れない最大の要因だと思う。 最近は聞かなくなったが「政権担当能力」という言葉を乱用し、実感のある政策を打ち出させない寮雲会(前原派)や塾出身者右派議員の独善も、そんなものだろう。 本社としての営業戦略がめちゃくちゃで、その埋め合わせを、どんな選挙区でも2回で小選挙区勝利しなければ公認剥奪する、という個々の議員の努力に押しつけているだけで、党として全体的な支持率の底上げをどうするかという戦略は全くない。旧社会党が常時キープしていた支持率15%切っても平然としている。 鳩山氏や菅氏も、思いつきのような政策や運動論をよく打ち上げるが、これも同じような誤解があると思う。国民はどっちらけで、寒い風が吹いていたりする。 小沢党首の論理は、「それで票になるのか」という価値判断。それだけで共謀罪も教育基本法改正も潰す方向で動いている。そのことはほんとうにいいことだと思う。難を言うと、それでもその票のカウントの仕方が前時代的な感覚なので、業界団体と取引しているようなイメージがなかなかぬぐえない。

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