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2006.09.25

9/25 かしこいクルマを考えるプロジェクト

市役所に届け出があって出かける。往き道はバスに乗る。階段の上り下りや、電車待ちの時間、駅からの歩く時間を入れると、バスの方が速いので、国際興業バスが20分ごとのパターンダイヤを入れてから使いやすくなってからはバスで行く。

バス車中の広告で、朝霞地域で「かしいこクルマの使い方を考えるプロジェクト」が始まったという県の広告があって、気になったので届け出の帰りに市の担当課である企画課に寄って話を聞いてくる。
市内の事業所と自治体とが協力して、マイカー通勤をどのように減らしたり、マイカー通勤をうまく公共交通と使い分けて渋滞問題を解決していこうかという取り組みだという。個別企業の通勤者を対象にした事業はこれまでいくつか事例があるようだが、地域丸ごとやる事業として、国の試行事業の扱いを受けているということ。
話を聞かせてくれた市職員の方は、朝霞市は一事業者として参加を求められていることと、市内に通勤している人へのアンケートを集計中なので、まだ何も方向性は出ていない、このプロジェクトの音頭を取る立場ではないが、地域の企業といろいろ連携していきたいと話す。市内に事業所のある、本田技研、富士写真フイルム、積水化学、商工会、朝霞市と、公共交通事業者が参加して推進され、12月頃には取り組む方向性がまとまるということだった。
私は、これまで次世代育成支援行動計画や、地域福祉計画で交通弱者の暮らしを大切にする道路・交通政策を求めて計画に盛り込んだり、パブリックコメントを提出してきたので、ぜひこのプロジェクトが前進することに期待している、と伝えて帰る。

余談だが、イメージマッチョでクルマ好きそうに見える上田知事だが、民主党関係者の話では、上田知事は公共交通を愛用しているらしい。私のような主義主張ではないようで、仕事をする上で合理的だからという理由。選挙好きの上田知事の日常生活なら、より効率よい日程で人と会うのだろう。そういう仕事の仕方ではマイカーや公用車の利用は不合理というもの。ここは上田知事を高く評価している。また今回の県主導のプロジェクト、不便を市民に求める施策だが、あえて知事のお膝元で進めたことは評価する。

●前向きなわがまち自治体の取り組みを聞いて自宅に戻って新聞を開くと、川口で保育園児の列にライトバンが突っ込んで、15人の子どもに突っ込んで2人が死に、2人が意識不明というニュースが入る。
周辺住民のインタビューでは、通り抜けで使われている狭隘道路で、時速4~50キロで走っているクルマも珍しくない、という声も紹介されている。我が家の近くにも表通りがありながらこうした使われ方をしている道がたくさんある。歩道をつけろという意見もよく聞くし最もだけど、歩道が安全かというとそうでもない。歩行者は隅っこを歩いていろといわんばかりの歩道自体に納得いかない。そもそもは裏道という生活空間に無遠慮に通過交通のクルマが入り込むことが問題なのだ。シュレッダーでもガス湯沸かし器でも、エレベーターでも万という単位の台数のなかの数台、数十台の事故で社会問題になっているのに、クルマや道路の事故は、シュレッダー以上に被害者に責任がないのに、製造物の問題として一顧だにされない。
裏道を通過できないようにしたり、一方通行にして不便にすれば通過交通が減る。しかし、一方通行にしてもらうよう陳情すると、沿線住民全員の同意署名を要求されるらしい。あまりにも高いハードルだ。裏道が好きなドライバーの知人は「信号が嫌だ」とか理由にならないことを言っている。信号を回避してなんぼの人生なのだろうか。そんな人間たちの利便性を「円滑な交通」とか言って放置して、人命や地域コミュニティーの形成より優先する。そんな社会に私たちは生きている。
また、裏道に商店が減ってきていることも、クルマの暴走路にしてしまっている原因があると思う。儲かっている八百屋やスーパーがあれば、なかなか危なくてスピードは出せない。

●そんなことを考えていたら、愛読している「思考維持装置」で、クルマはそもそも危険だ、負傷者数は異常に多いと指摘。クルマ社会を問い直す会でしきりに話題にされていることでもある。クルマがなければ生活できない、という言葉や、自動車業界による経済の牽引力に負けて議論を回避してきたことは多い。

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