« 9/11 誰に向かってモラルを要求しているの | トップページ | 9/14 経済産業省が取り組む個人情報保護法ビジネス »

2006.09.14

9/13 安倍晋三の効果

民主党・小沢党首が安倍晋三の中国外交をめぐる発言に対して「偏狭な目的をもってナショナリズムをあおるのは非常に危険だ」と厳しく批判した、と共同通信が伝えている。安倍晋三が自民党にのさばってくれることが悪いことばかりではないこともあると思った。谷垣さんがトップを走っていたら、民主党が明確に偏狭なナショナリズムを否定できたか疑わしい。

自民党にいられない人をたくさん受け入れてきた民主党にも、高レベル偏狭ナショナリストや、「米帝の手先」のようなネオコン議員も少なくない。安倍晋三が声高にナショナリズムをくすぐっていくことは、タカ派強面イメージでナショナリストの議員の寄る辺になっていた小沢一郎党首や、鳩山由紀夫幹事長の立場を明確にせざるを得なくなる(小沢氏本人については私は偏狭なナショナリストと思ったことはないが、タカ派強面イメージでそういう思想を持った子分がいることは疑えない)。そして、今後は民主党のそうした「安倍晋三的」な議員たちの立場が改心する機会も増えるだろう。
高いレベルの資本主義国において、ナショナリズムの愛国中毒は複雑な利害関係をふまえない自己陶酔の世界に入っていく。その結果、愛国だけを声高に叫ぶクセに歴史も文化も知らないような連中が跳梁跋扈するわ、外交での自由度を狭めることになるわ、社会から寛容さを失わせるわ、無能な自称「愛国者」がのさばるので社会改良を遅らせることになるわ、害毒ばかりだ。でも選挙をくぐる政治家にとっては、政策も利権も調整しなくて票が集まるのだから楽な道なのだ。どんなにレベルの低い議員でも、自分たちが国や地域社会を愛し背負っているから許されるんだという甘えの論理を確認できるツールでもある。

民主党にタカ派議員がいてもいいと思う。でも、ナショナリズムはできるだけ捨ててほしい。安倍晋三の反作用や安倍晋三人気によるゴキブリホイホイ効果でそうした整理ができると、彼の存在もまんざらではないのかも知れない。

|

« 9/11 誰に向かってモラルを要求しているの | トップページ | 9/14 経済産業省が取り組む個人情報保護法ビジネス »