9/11 誰に向かってモラルを要求しているの
自民党の総裁選が話題の1つになっている。兜町関係者は谷垣支持が多く、2ちゃんねらーやおたく族に麻生支持が多いというのにはなるほどと思った。
安倍晋三は、支持が広がりすぎて、ぴんぼけ気味ではないか。アメリカのネオコンがメディア戦略込みで精一杯支えてくれるから、よほどのことがない限りずっこけない仕掛けになっているんだろうけど、改革を声高に言うだけで、この景気上昇の局面で公共事業の大盤振る舞いを復活させそうなこと言っている。再チャレンジとか言ってるけど、またまた人材派遣業を儲けさせるような話があり、それだけでは小泉のまんまと思ったのか、中小企業向け政府融資の拡大を追加し、政府系金融の肥大化につながりかねないような政策もある。若者の支持が強いらしいが、若者を信用せず機会も与えず、鍛えることばかり考えていることが嫌だ。サラリーマンを半年しかやっていない人間にそんな指図受けたくないな。
麻生さんは秋葉原を演説会場に選んだり、人柄や趣味など、首相の能力でない部分についてのディーテルはとても面白い人だと思うけど、あか抜けない自民党という感じがしてならない。居住面積倍増とか言うけれども、すでに先進国の大都市どうしで比較すれば日本は平均を上回る住居面積になってきているし、やたら大きな家を持つことが幸せという価値観が、持続可能性のない、欲求追随経済政策ではないかと思う。家が狭い方が、人々の自発的な助け合いが生まれることも考えた方がいいんじゃないか。
谷垣さんはモアベターだと思う。低負担がもたらす低福祉社会で日本は合意できるんですか、ということを問い直したことはいい。増税反対なのか教育や福祉を充実するのかはっきりしない民主党に対抗するには増税論を直球で出した方がいい。その増税の矛先が消費税だけ、というのがどうかと思うけど、若者の手取り所得より年金収入が多い高齢者なんか見ていると、それでもいいかと思う。谷垣さんの嫌なところは、絆とか、自民党が都市部で愛想尽かされている原因とも言える、家父長制的しがらみネットワークを復活させるように見える主張をしていることだ。小泉首相が強かったのは、この家父長制ネットワークを徹底的に否定したからだ。絆というにも、もう少し近代的な言い方をしないと、ダメだと思う。
谷垣さんにしても安倍晋三にしても、モラリズムによる支配を訴えざるを得ないところに自民党の限界があると思う。
●東武鉄道が乗客の声を利用したマナー啓発ポスターの2発目は乗客どうしの喧嘩防止。
1回目の優先席での携帯電話使用をやめるよう呼びかけるポスターは、直接の被害者からの手紙からだったのでいいと思ったが、今回は被害者でもない人間から「みっともないからやめるべき」という手紙を利用して、喧嘩防止を呼びかける内容。
東武鉄道は、乗客からの手紙を大々的に募集するようになったが、いったい何のために利用しているのか。乗客の声がちっとも電車の改善に使われず、客を統制することばかりに利用する。商売としての姿勢に問題を感じざるを得ない。東武鉄道こそ、もっと乗客の声を聴いて仕事の仕方を変えてほしい。
駅や車内で喧嘩しているような人って、こんなポスター見て行い変えるのだろうか。深夜の電車で喧嘩している人に温かい配慮をしているのが東武鉄道じゃないか。彼らが喧嘩していると、喧嘩が終わるまで電車が発車を待っててあげたりして、ほんとうにイライラする。終電がなくなろうが、なんだろうが置いていけばいいのだ。そこでごねたら警察に引き渡して、酔っぱらいの牢にでも一晩入れてもらえばいい。
民鉄協会が統計を取っているが、金曜・土曜の深夜の電車で暴力事件が多いという。混んでるし、なかなか発車しない電車に乗っていれば、喧嘩は増えて当たり前だ。金曜・土曜の深夜は電車の増発をするだけで相当喧嘩は減ると思う。
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