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2006.08.09

8/9 社会性のない政治

往復の電車の中で佐野眞一「小泉政権 非情の歳月」を読む。小泉純一郎の黒衣の飯島秘書官、姉の小泉信子秘書、田中真紀子を取材したルポ。小泉一族のひきこもりぶり、田中真紀子の問題児ぶり、飯島秘書官のわけわからなさに驚く。小泉さんの周囲には社会性のない人たちばかりだと。
私はこれまで数々の「○内政治」と言われるような場面で敗北を続けてきた(それに引き換え選挙は勝った経験が多いので選挙に関心が離れないのかもしれない)。その経験からしてどこで政治やるにしても社会性やコミュニケーション能力がものをいうということは痛いほど経験してきた。その実感から、この佐野眞一さんのルポを読むと小泉政権というものがどうしてこんなに長続きしたのか、ほんとうに不思議でならないと感じた。

しかし、これを読んだ後には、安倍氏が政権についても、その運営が大変になるなぁ、と感じる。小泉政権独特の政治まわしは、小泉氏だからできたことだ。安倍氏は谷垣氏や麻生氏、それから立候補の動きを見せた津島派や山崎拓氏に対抗する意味で、安倍氏は小泉氏のドライな改革政治を継承しなくてはならない。しかし安倍氏にはひきこもり権力者としての能力はないし、永田町の人脈が強すぎてドライに割り切れないことが多いだろう。安倍氏の心配をする筋合いではないが。

佐野眞一さんの取材力や書くものに対する着想は毎度敬服してしまう。

●山口県選挙区で、私の愛読ブログの筆者の方が民主党で立候補されることになった。一所懸命に地域のことも政治のことも考えて活動されてきた方なので、楽しみだ(道路特定財源に対する考え方だけが全く違うが)。でも票がない。
過日伝聞で、民主党の大物議員が「リベラル(左派+市民運動系人材という意味だろう)はなかなか立候補してくれないからなぁ」とぼやいていたらしい。そういう中では、貴重な人材だと思う。民主党や「リベラル」を大切にしよう派閥がこうした候補者の意欲をきちんと守ることを期待したい。

●一方で、京都のおもしろい共産党員のブログが閉鎖に。自由な党員なので、言うこと面白くて、このような党員が発言の場を与えられるだけでも共産党は良くなると思うのに、本当に残念で仕方がない。

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