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2006.07.21

7/21 埼玉高速鉄道社長が神奈川県知事選へ立候補か?

上田知事の要請で就任した、埼玉高速鉄道の「改革派」社長杉野氏が神奈川県知事選挙の自民党推薦候補として立候補する動きがあるようだ。
神奈川自民党が担ぎ出し、ご本人もボロ会社の埼玉高速鉄道の経営を投げ出したいのだろうか、まんざらでもなさそうだが、上田知事が「困っている」という発言を繰り返しているところから、慎重な姿勢を示すようになっている。

気になるのは、この埼玉高速鉄道の採算。償却前黒字を達成するのが目標ということだが、償却前黒字とは、建設債務を返せる状態ではない、ということだ。それなのに埼玉県や県議会は、埼玉高速鉄道を岩槻まで延伸するためにどうしたらよいか、という税金の無駄遣いばかりを考えている。延伸をやめる、という考えはない。サッカー場に通ってばかりいる人には便利な電車だろうが、今時点でサッカーの開始と終了しか誰も乗らない電車とも言える程度の需要しかないのに、さらに人の少ないところに延伸しなくてはならない理由がわからない。

私は、通勤電車にもっと公金を使え、と考えているが、それは新たに通勤新線を作る話ではなく、既存の鉄道路線の線路増や施設改善をやってほしいと思う。そこは市場が成熟していて、鉄道会社単独ではなかなか投資がされないからだ。一方で現時点で通勤地獄に苦しんでいる人たちが救済され、健康被害や精神被害から解放される。
通勤新線を作ることに反対なのは、第1に、既存の鉄道路線の混雑緩和になんの力にもならないからだ。それから、人口減少社会のもとで、新たに住宅開発することの意味がないからだ。住宅開発すれば、そこに道路を整備し、水道を整備し、ガスや電気を整備しなくてはならない。そこには少なからず公金が投じられる。人口が増えない中でそれをやるのはムダだと思う。
また、通勤新線が開通するということは、その沿線の土地持ちの土地の価値が上がることになる。その結果、公金で通勤新線を通した結果として、土地持ちだけが大もうけすることになる。だからといって明治大正期の私鉄建設のように、その土地持ちが開発利益のなかから鉄道会社の負担を分担するような話はない。片や税金を使って丸儲け、親からもらった資産を元手に不労所得で働かずして食べていけることになり、片や自治体が通勤新線の借金を返す算段をつくるために財政的無理をしなければならない。

秩父の山奥から、浦和や所沢、越谷の人まで払う埼玉県の税金で、現時点ではバスでも十分な利用者しかいない特定の地域の通勤電車ばかりお金をつぎ込むのかわからない。

神奈川知事選 自民擁立方針 杉野氏は慎重姿勢 知事「そういう話は困る」

 2007年4月の神奈川県知事選に、自民党神奈川県連が県の第3セクター「埼玉高速鉄道(SR)」の杉野正社長(48)を擁立する方針を固めたことを受けて20日、杉野氏は読売新聞の取材に対し、「候補の中に入っているのは光栄だが、決まったという事実はない」と慎重な姿勢を示した。

 杉野氏によると、7月1日に同県連主催の会合に講師として招かれた際、知事選への意欲を問われ、「自ら手を挙げることはないが、依頼があれば考える」と応じたという。

 杉野氏は6月末で、2年の任期を終え、社長に再任されたばかり。上田知事は20日、杉野氏に電話で経緯の説明を求めたうえで、記者団に「(出馬要請を受けたら)困る。そういう話があったのなら、再任はしない」と困惑した表情をみせた。

 2004年6月に社長に就任した杉野氏は、経費削減などで経営再建を進めたが、相互乗り入れしている「東京メトロ」からの出向社員の給与を半額に減らそうとしたことでメトロ側の反発を受け、SR社内の不協和音が指摘されていた。

 SRのある幹部は「杉野社長は『ステップアップしたい』という気持ちが強いのだろうが、われわれは通常の勤務を続けるだけだ」と冷めた見方を示していた。

(2006年7月21日 読売新聞)

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