7/18 ビミョーな雑誌の子ども特集
家族が「ロハス育児法」特集に釣られて雑誌「ソトコト」を買ってきた。買ってがっかりするから買うなと言ったのに、やっばり買ってがっかりしている。
権威が「子どもというものは」「母親というものは」という説教調の記事だらけ。「子どもとの会話法」って、白衣の先生が子どもというものは云々。あんたのそんな白衣姿で子どもたちは本当の自分をあなたに見せているのかね。そのほか「ロハスな子どもの遊びのレシピ。」「ロハスな子どもの食のレシピ。」「王子さまが育つ原因って親の過度な干渉だ」「ペンギンはいつも子育てに真剣だ」「ロハスキッズにはこれを贈る」・・・うるさいって、権威主義!。
別冊にくっついてたのは「ロハスなクルマ学」と。なんかおかしくないかい?CO2さえ減らせばいいのかね。郊外型スーパーに依存するライフスタイルを挙げるまでもなく、「ロハス的生活」とやらを壊しているのはマイカーそのものではないのだろうか。「うちの子には毎週郊外でアウトドアを楽しませて自然と親しませている」と、まき散らす排気ガスや交通安全のことなんか考えないお父さんの姿が見えてくる。クルマ屋の広告あてこんで雑誌を作っている「ロハス」商法でしかない。ああロハスだいっきらい。この言葉使うにも三井物産の許可がいるんだろ。
また電車の中吊り広告で、「プレジデントfamily」がぶら下がっていた。受験情報やら、頭のよくなる食事やら、そんな記事ばかり。中途半端なエリートサラリーマン向けなのか。こんなの読む夫なんてどうせ子育てまともにやっていないだろう。子どもの世話や教育をやらされる妻たちは、こんな雑誌で夫に智恵つけられてあれこれ細かいところまで指図されたら、たまらんだろうなぁ。家庭崩壊か熟年離婚の温床になるのではないか。あるいはこの間奈良であったように、復讐されるんじゃないだろうか。
一方、いいものもある。読者の多くは子どものことなんか現実のものとも思わず日々過ごしている独身女向けの「hanako」の「いつか生まれるあなたと私のこどものために。(6/22号)」という特集がいろいろ踏み込んでいてよい。今までの商業誌の子ども記事は権威の善導主義の記事か、スポンサー絡みの歪んだ「多様性」を紹介する情報だけだった。それも独身女向けの記事はあまりない。
このhanakoの号では、多様な家族が出てきて、いろいろなライフスタイルを紹介しているし、子育てにやさしい会社の事例紹介とか、育児休暇(業)取った男たちのインタビューとか、産まないというところからこどもを考える対談とか、子ども事態を応援していくれるNGOの紹介とか、子どもがいても、子育てしても、子どもを産まなくてもこんな生き方ができる、という智恵が満載されている。
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コメント
すっごい同感!
ア○ラKIDSも、△経KIDS+も、最初はおもしろかったけど、購買層を東急・小田急・京王沿線あたりの『高いレベルの教育を受けさせてあげられる層』に絞っているのか何なのか、最近は塾やお受験の話題ばかりでウンザリ・・。
今月の『子どもの感性を磨く100冊の本』とかは良いと思うけど。
その点、中吊りだけ見たところでは、前にも言ったけど『東洋経済』なんか、好きだけどな。
投稿: エム | 2006.07.19 10:01
「hanako」って読んでみたことがなかったけれど(年齢層が違うので)、こんな記事が載っているのならいいですね。
少子化対策の猪口さんにも読んでいただきたい!
バラマキで子どもが増えるはずがないってことが、少しはわかるのではないかしら? 甘いでしょうか。
投稿: ふじい | 2006.07.20 00:22
雑誌編集者が子どもとどう接しているかが伺い知れますね。
長時間労働、サービス残業、付き合い酒の多さと、およそ子育て向きではない編集の中で、どれだけ本業ではムダと思える経験を積み重ねるか、ということが問われていると思います。
そういう意味で、ソトコトもプレジデントfamilyも日経KIDSも記号化された子育て、ステロタイプな子育てしか頭の中にないんだろうなぁ・・・。
ふじいさま、子育てにばらまきは明らかにムダです。そこにはインセンティブ理論しかなく、困っている人の問題解決によりそう施策ではないと思います。
投稿: 管理人 | 2006.07.20 19:39