7/16 運動をやるなら名前を言え
平和運動に熱心にコミットしているあるメーリングリストで、「無防備地域」に対する攻撃が禁止されるジュネーブ条約の条項を活用して自治体に無防備地域宣言させるという「無防備地域宣言運動」に対する是非論が展開されていて、何だかわからずに調べてみる。
全国各地の運動をつなげているらしい団体に無防備地域宣言運動全国ネットワークというHPがある。代表も連絡先も全く不明である。まずこの時点で信用がゼロである。こうした戦争に関わる市民運動は、細かい立場の違いで熾烈な縄張り争いをしてきた。主催者は誰か、それくらいは明らかにしてもらわないと胡散臭い。運動を進めている各地の運動体も、そこではどんな人たちが担っているのか、よくわからない。
仕方がないので各地の運動のHPを見てみると、大阪市の運動では共産党以外の市議に対しての批判運動としての色彩が強い。荒川区の運動体はQ&Aで
Q3 過去に事例はあるのですか?
A3 あります。仏のパリ、沖縄・慶良間諸島の前島などです。第二次世界大戦中(1940年)、パリはドイツ軍に包囲される中で、人命の喪失、歴史的建造物の破壊を防止するために「開放都市」を宣言しました。その結果、ドイツ軍は「無血入城」し、パリ市民の犠牲は回避されたのです。
と回答している。ナチスが無血入城したパリは、その後犠牲ではなかったのだろうか、と疑問がわき、そんな無血入城って人々にとって幸福なんだろうか、という疑問がつきまとう。
●言うまでもないが運動をしたり、何かものを言う人は、自らの名前(実名でなくても最低限「きっこブログ」の「きっこ」程度に実体性があるもの)や、連絡先ぐらいは示すべきだと思う。あるいは人に影響力を及ぼしたいと思うなら、よってたつ考え方が見えてくるぐらいのところまで公開しないと倫理的に問題だと思う。
北朝鮮問題で元気のよい「ネットウヨ」のブログを見ることがあるが、プロフィールもなくひどいことが書いてある。あるいは左翼(というと怒られる。市民運動家とか、リベラルな立場とか言わなくてはならないのか)の中にも、メールアドレスもコメントも公開せず、ひどいことを書いているものもある。自民党に対しては何もしないのに民主党左派の議員に業務妨害同然のFAXやメール送信を煽るようなものもある。
カルト新興宗教は、自分たちの実体を隠し、「仲のよい友だち」「誰もが求める正しい目的」あるいは誰もが信用するような有名あるいは権威的な名前を利用して近づいてくる。最もひどいことをする人間は自分のことを隠す。
左翼だろうがネットウヨだろうが、市民活動家だろうが、生命や失業の危機でもない限りは、名乗るぐらいすべきだろう。
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