4/27② お産の誤解をまきちらす記事
AERAの編集部直営記者の質は月とすっぽんで面白い。毎度毎度の雅子さま擁護記事がトップにくるのは何とかならないか。キャリアウーマンが同情する対象としていいのかも知れないが、毎週皇室記事を掲載するのは、産経じゃあるまいし、何か意味があるのでしょうか。
今回号の月は、「恋のドラゴン桜大作戦」は脱恋愛論を唱えた福井洋平という男性記者が、同僚女性から「恋愛批判をしたいなら、まずモテてから言ったらどうですか」と言われて一念発起して、モテるための修行をしたルポルタージュ。こういう自虐的な体験談はとっても面白い。いい記者がいると思う。
すっぽんは、古川雅子という記者の「自然分娩は甘くない」。良くない記事だと思う。書き出しはいい。医者の狭い常識のもとに、会陰切開というオメコに有無を言わさずメスを入れられ、屈辱的な思いをした体験をした人の話からお産を自分のものにしたい試みについて話が始まる。
しかし、自然分娩は体育会系女じゃないとできないかのような誤解を与え(体に特段問題がなければ、普通に家事をやり、バブル前の人たちぐらいに歩けばできると思うが)、読後感は、理想的な人がやることで、私らそんなことに気を遣ってられない人は無痛分娩の普及が一番なのね、と思うようなつくりだ。それもお産の痛みに対する誤解にもとづく解釈。実際にお産した人にはナンセンスな内容だ。
お産に対するヘンな先入観ばかりを植え付けず、もっと自己選択・自己決定になるような記事が書けないのだろうか。もっと産む当事者たちのところに戻すような記事が書けないものだろうか。産むことの痛みばかりではなく、お産を通した家族や子育ての結び直しみたいなことが書けないのだろうか。
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コメント
友人の知り合いにアエラの記者がいて、何度かご一緒させていただいたことがありますが、飲みながら雑談したことが、
「あ、それいただき!」
なんていって、記事になってしまったことしばしば。たいした話でもなかったのですが、ま~相当ネタに困ってるんでしょ、ていうか、楽してるよな、という感じでした。
それが月とスッポン、のスッポンのあたりかもしれません。
お産に対する先入観は悪くなるばかりですね。まわりでは無痛分娩を選択する人がちらほら出てきてます。
投稿: 御神崎 | 2006.04.29 08:34