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2006.04.23

4/23 今日の会議での私の発言

前の記事で紹介したことに関しての私の発言です。他の方の話したこともメモして残っていますが、正確か、あるいは言葉として正確でも誤解をもって受け止めていないか、そんなこともありますので、起こすのはやめました。

朝霞市の福祉課の職員から計画づくりの概略や流れ、特徴などについて説明された後に、市民委員の立場での特徴を、と求められたことに対して以下のように発言しました。

【以下私の発言】
市の保育園政策を何とか変えたいと思って、次世代育成支援行動計画の策定委員会に参加しようと思いましたが、公募がいつのまにか終わって、参加するチャンスを失って、地域福祉なら近い分野だと思って参加した。

市民参加がもっともラジカルに行われたという評価はその通りだと思うが、内容としてはまだまだの部分も多い。それでも将来に対する糸口になると思う。逆に権利擁護に関する分野などは、かなり高い水準の要求もしているし、行政の言葉にのりにくいものも求めている。初めての計画なので、やれることだけを提起するより、できるだけ原則的なものを掲げて、できなかったときの原因分析をきっちりやることが大切だと思っている。これは民間企業の経営と違って、目標を下回ると資源を浪費するという質のものでもないのでそれが可能なはずである。

市民委員は、市民参加で計画づくりをするという前提で集まった以上、誰かがやってくれる、という考えを棄てるようにしました。最初は、市役所やコンサルが福祉に関心ある市民を利用して安上がり福祉にしようとしているのではないか、コンサルや市役所の書いたものを追認させられるのではないか、などと疑心暗鬼でした。普通はこうしたときに市役所の立場を代弁するのが委員長の役割ですが、最初の頃は、委員長も、私も、そして何人もの委員も、コンサルタントや市役所が出してきたものを、いったい誰の許可受けて市民委員会に提案しているのか、そこからチェックしました。後にだんだん信頼関係ができてきて、チェックすべきものとチェックしなくていいものとの峻別ができるようになりましたが。
当初はコンサルタントもひな形を押しつけるようなスタンスが目立ちましたが、それで会議が紛糾することが多く、途中から営業戦略を変えたようです。客をみながらの計画のマネジメントをし、ときには作文に慣れていない市民が役所っぽい言葉で提案したことに対して、市民らしい表現はこんな言い方じゃないでしょうか、とうまくなおしてくれたりしたことも記憶に残っています。
市民委員会は、自分たちのことは自分たちで決めていきたい、自分たちのものにしたい、という委員のほとんどのみんなの気持ちが、徹底した市民参加になったのだと思います。

役所言葉になじまないことも結構書きましたし、お金や労力はどうかわかりませんが今までの仕事の流儀にダメだしした項目も多かったので、最終段階で、責任を負うべき担当課が計画作成する福祉課との関係で市役所内で勝手に文章修正を行った部分があって、これにも徹底的に反発して、市民委員会としては説明と納得のない修正は応じないし認めない、という強い立場で臨みました。福祉課さんは苦労されたと思います。私たちは内容の全面敗北は覚悟していましたが、担当各課の説明責任は絶対譲らないつもりでしたが、福祉課ががんばってくれて95%の内容にまでもってくることができました。

内容としては、市民の45%が市内に友だちが1人以下という現実、定住民と数年で引っ越しを繰り返す流民との分断、そんな状況で福祉で行われているような、行政サービスや公的サービスを市民に委託していく、ということは不可能だと思い、コミュニケーションの強化なども重点を置きました。
また、朝霞の計画づくりで一番良かったのは団体ヒアリングでここから市民委員のほとんどは地域福祉の感覚を掴んでいったと思います。外に出て話を聞くというのは有効でしたし、アポイントメントを取る段階から、地域福祉なんて言葉を知らない人に説明しなければならないのですから、みんな大変な思いをして咀嚼していったと思います。インタビューは質問のひな形で聞くのではなく、自由形式のインタビューにして、相手の良さや特徴がなるべく引き出されるようにしたように思います。本日は、駄菓子屋さんのインタビューが珠玉ですので、読んでみてください。また朝霞市のホームページにも紹介されていますので見てください。

【質疑応答】
Q子どもヒアリングをされていますが、これは計画に反映されなかったのですか?
A当初はやらないつもりだったのですが、鶴ヶ島市などで大々的に子どもの意見を聴いて策定を進めましたし、子どもも市民という感覚は大事だと思っていた委員さんが暖めていた計画です。諦めかけて調査フェーズの作業が一段落ついたときに、市側からやってみようか、という提示を受けて具体化しました。明確に計画には反映されていませんが(当事者や小さな声を聴けということは計画に盛り込まれてます。)、地域福祉では子どもとはこんなふうにコミュニケーションを取り、こんなふうに意見を聞きます、というデモンストレーションの意味になったと思います。子どもから意見を聞くときのやり方をつくったと思いますし、法律学のいうところの定文法ではないが、不定文法・慣習法みたいなものになったと思います。
Q地区別計画については
A朝霞の場合、いろいろ既存団体に難しい事情があったり、市内に友だちが少ない市民が多いですからその前段階のところに力を入れることにしました。そもそも面積的に小さい市なので、細かい地域分けをしなくても何とかなる要素もあります。

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コメント

発表お疲れ様でした。そしてありがとうございました!
さすがです。きっちりとしっかりと私たち市民委員の気持ち、やってきたことを伝えてくださったと感じました。
右も左もわからないまま、ひたすら走ってきた感のある私ですが、
今後もあいかわらず自分の感を頼りに、いろんな人の声に耳を澄ませながら
がんばっていきたいと思います。
今後もヨロシクお願いいたします。

投稿: gao | 2006.04.24 13:53

委員長や仲間の了解もえず話していいか悩みましたが、まぁ、後ろ向きの話をしていませんから、いいでしょうね。
今、終わったからあまり不安感はありませんが、策定作業中は不安感、見通しの立たない手探り、そんな状況でした。また地域福祉のマニュアルには、べきだとはかいてありませんが、オーソドックスな事例がいろいろ出ていますが、どうも朝霞市はそんな感じではないな、と思ってあえて無視したところもあって不安だらけで進めました。
細かいレジュメを用意していきましたが、逐一説明する時間もないので、参加者は県内で策定1年目の中にいる人が多かったみたいなので、かつての不安だった私が聴きたいと思っていたことに絞って話しました。

投稿: 管理人 | 2006.04.27 23:54

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