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2006.01.18

1/17 ここは昭和の一年目

正月休み、成人の日と何だか休暇が長期間にわたった上、地域福祉の仕事も連日あったので滞留した仕事を片づける。

半藤一利の「昭和史」を読む。複雑怪奇な太平洋戦争開戦までの歴史を理解するに良書。その複雑でわかりにくい歴史の中から、アメリカに物資が禁輸にされたとか、都合のよい部分をうまく利用して、ネットウヨたちが、日本被害者論や、過去の日本の過ちを過度に正当化しているが、そのインチキさがわかる。やっぱり日本の軍人たちが自分たちの都合のよいことばかりやっていって責任を取らなかった結果として、開戦があり、泥沼化があり、民間人が被害に巻き込まれたのだ。
サラリーマンに人気があって、読書会を開いているなんて話も聞く。今まで週刊誌か、戦国時代か明治維新ものの小説しか流行らなかったこの階層に、冷静に戦争を見据える本が流行していることは喜びたい。

明治維新から40年で立派な国にして、そのあと40年で滅ぼして、また40年で立派な国にしたけど、またダメになっているという半藤の著述がウソに思えないのが恐い。それにあわせると、今はちょうど大正から昭和への変わり目だとすると、うかうかしているとあと7年ぐらいで清く正しく貧しく自由のない暗黒の社会が始まり、20年するときょうびの少子化時代の貴重な赤ちゃんたちが若者になって社会の破局に巻き込まれていく。NHKがまとめたドキュメント太平洋戦争とあわせて読むといい。

菅直人代議士のホームページの日記が最近よい。某野党党首の中国脅威論に対する批判の紹介、某野党の候補者選定基準の批判など簡潔でよい。中国脅威論は戦前の軍部の、候補者選定基準は左派主導時代の社会党の機関中心主義の、2つの悪い歴史を繰り返すな、と思う。

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コメント

いま、中央官僚が経済・財政で似たようなことをやっています。歴史は繰り返し、またまた普通の人々が割を食うのでしょうか。

投稿: takeyan | 2006.01.18 22:13

それも小泉さんのおかげでだいぶ良くなった感じがします。空虚なナショナリズムの言説に酔う国民が増えたことがどんな影響を及ぼすのでしょうか。

投稿: 管理人 | 2006.01.18 22:29

 一昨年の初詣の行き帰りの時にラジオを聞きながらあるいていたのですが、ラジオ深夜便に半藤一利氏が出演されてまして、「今の青年はいい意味でも悪い意味でも戦争を知らない」と氏がおっしゃっていたのを思い出しました。僕たちの世代は、戦争を知らない訳で、それはそれで幸せな世代なのですから。
 私自身、右も左もどうもなじめないタイプですので、ネットウヨたちがある一面を見て戦争を正当化するのにも賛同できませんし、ネットサヨの連中の日本被害者論や日本一方的加害者論もしっくりくるものではありません。
 今の歴史から分かっていることは、かの大日本帝国は「行ってはならない戦争を行った」という事実です。ネットウヨの連中の美化のために失われた人命は、敵味方合わせて数千万。余りにも大きな犠牲ではないでしょうか。
 「民間防衛」という本がありますが、それを読んで「反日勢力はどこだ」と探している若者を見ていると、何か恐ろしい気がします。

投稿: 窓灯り | 2006.01.18 22:39

先の大戦については、死者の数は当然のこととして、戦争のモラル自体も崩壊しているし、政治の意思決定システムも人命を預かっている政策決定だという自覚がないところに問題を感じます。
日本人は大事な決定をしなければならないところで合理的な議論ができず、観念的な大義や情緒論しかできなくて、誤った意思決定を覆す力がない、という半藤さんの指摘は、日本社会の組織で経験することです。問題提起をすると愛国心や愛社精神、愛校心を問題にするような言い方です。

投稿: 管理人 | 2006.01.20 23:30

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