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2006.01.12

1/12② 大阪市の本質的な問題

大平光代さんが、大阪市の助役を辞め、顧問の就任も断った理由として、自民党・公明党市議団の拒絶にあると報道されている。朝日新聞が大平光代さんに取材していて興味深い。

大平さんは、市議たちの口利き問題を手をつけようとしたところ、それを封じられたと語っている。与党市議たちの利権問題が大阪市問題のほんとうの巨悪だったことがわかってくる。市議たちは1日数千円の費用弁償の返上をもって自己改革したと言い張っているが、口利きで出ていく大阪市の税金は桁がもっともっと大きい。その口利き問題を放置しているのだから、全くもって何をいわんやだ。

この間、小泉首相と武部氏が選挙対策もあって、大阪市の問題はもっぱら市職員のモラル、さらには市職員の労組の責任に集約されてきた。もちろん責任が全くないわけではないが、もっと巨悪があって何かすりかえられているという感じがしてきたところの大平さんの証言である。

「市議が発言封じた」大平・前大阪市助役、辞任理由語る2006年01月12日08時09分朝日

 大阪市の前助役で弁護士の大平光代氏(40)が11日、朝日新聞のインタビューに応じた。昨年10月の助役辞職以来、これまで直接、理由を明らかにしてこなかったことについて、「市議の口利き問題に手をつけようとしたところ、一部の議員から発言を封じられた」と説明。関淳一市長から要請された市の法律顧問就任を与党市議の反発を受けて辞退したことについても、「不当な人事介入だ」と市議を批判、今後の市政の最大の課題に「議会改革」を挙げた。

 大平氏は04年12月、ヤミ退職金・年金が明らかになった時点で辞任を決意したが、関氏に慰留され、「厚遇を削減するまでは、どれだけ非難されてもウミを出そうと決意した」と語った。

 関氏の辞職・再立候補を機に辞職したことについては「私に対し『影の市長』などと誹謗(ひぼう)中傷がひどかった。誤解を解き、関さんの力で市長選に勝って改革を進めてほしかった」と述べた。

 一方、昨年5月に「議会からの申し入れをオープンにする時期ではないか」と発言した直後、自民党の有力市議から関氏の面前で「大平さんは改革本部長代行だ。本部長の市長が発言すべきだ」などと抗議を受けたことを明らかにした。大平氏は議会対策などで関氏に迷惑がかかると考え、「二度と記者会見には出ない。取材も受けない」と「約束」したという。

 今後の市政改革については、「いつまでも外部の人間に頼らず、自らの足で進めて欲しい」と職員への期待を語る一方、「一番改革が遅れているのは議会だ」と指摘した。

 これに対し、自民党の大丸昭典幹事長は「昨年暮れに政令指定市で初めて費用弁償の廃止を決め、政務調査費も4月から(5万円以上の支出について)領収書公開を決めている」と語り、議会としても改革に取り組んでいると強調した。

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コメント

私が最近やっている街頭演説は「議員と役人のやり取りを公開せよ」です。
裏でどんな圧力を加えているか分かったもんじゃないです。

投稿: takeyan | 2006.01.13 21:17

 「議員の口利き」は実際に受けた経験があるので。
 さすがに「機関委任事務」には政省令に反した強硬な口利きはしないだろう、と思っていたら実際にありましたから。(政省令を理由に蹴ったら、数々のいやがらせをされました。)

投稿: 窓灯り | 2006.01.14 05:55

最近、議員の口利きを報告させる自治体もあるようですね。裁量行政の多い日本では、口利きを一概に否定できない面もありますし、災害時や大きな社会問題が起きたときに「政治が動く」と言ったときに、ある程度議員が役所に圧力掛けることもありうると思います。それらも市民に恥ずかしくない範囲でやるという意味で、公開させるのはいいことでしょう。

投稿: 管理人 | 2006.01.14 08:36

 おっしゃるとおりですね。
 口利きも公益性だとか一般市民の福利向上であるならば否定はできないと思うんです。ただ、自分の支持者に「特例で」福祉施策を適用するように要求するとか、そういう現場を見てきましたから。
 ある口の悪い市職員は裏で「ありゃ、現世利益の具現化だ」と言っていた記憶があります。

投稿: 窓灯り | 2006.01.14 09:56

はは、現世利益と言ったところで話が見えました。それはつらいですね。
全く、条例つくるのが仕事なんだから、口利きなんかで時間を使っているな、と思いますね。
自分の中では保育所入所決定で横行する口利きを何とかしてほしいものです。それも票田を肥やすためなわけで、地方議会こそ比例代表制にして、個人後援会を機能しなくしてほしいところです。

投稿: 管理人 | 2006.01.14 11:33

「表にされて恥ずかしくない圧力しかかけないはずだから公開してもいいじゃん」、とことあるごとに議場で発言するのですが、追随する議員がいない不思議。そして、「議員にも事情顔ありでしょうし信頼関係が云々」と答弁する行政。
馴れ合いで圧力があっても市民の目に触れるよりは楽だっちゅうことでしょうか・・・。

投稿: takeyan | 2006.01.14 14:49

地方都市のように地域住民がなんだかんだと地域の議会の事情を知っているなら、口利きで一方的な決定がされてもパワーバランスが働きますが、納税をきちんとしていながら無関心な東京通勤者をカモにして、土着の議員と土着の役所が口利きをやることは、何のブレーキもなく始末悪いですね。

投稿: 管理人 | 2006.01.14 22:57

 それにしても、朝霞市の職員はありゃなんですかね?
 実務的な問題が発生してかけあいに行くと、まずはとりあわない。で、じゃあ、議員の控え室でゆっくり聞こうか、とやるか行政不服審査法に基づく異議申立てや情報公開請求をやると態度が豹変して対応してくるんですね。児童福祉課、公園係、教育委員会…。まあ、朝霞市は自治労が無いから(?)「民主的規制」も働かないんだろうけど、そうはいっても朝霞だけが水準が低いわけでもないでしょうから、まあ、市町村はこんなもんなんでしょ。
 議員が色々言ってくるのもわかるなあ。それが票にもなるんでしょうから。

投稿: ハンス | 2006.01.15 02:21

市町村はこんなもんでしょ、というのが国や県の役人みたいな言い方ですねぇ。それはともかく市民課の住民票交付と図書館以外は、朝霞は?と思うことが多いです。地域福祉計画の策定作業でも、市民参加や市民からの意見や相談への対応が、話し言葉や対応は丁寧なのですが、職員の立場からの価値判断でたらいまわしにしたり、逃げてしまったり、問題が多すぎるということで課題にしました。
朝霞市役所がこうなったのも過去の市長たちの政争による影響が大きかったみたいで、開かれた市役所を作れなかったようです。
ちなみに自治労は「民主的規制」とは言っていません。「民主的な職場づくり」と現場からの「自治体改革」です。
ハンスさんもいろいろ地域で問題意識を持たれているようなので、ハンドルネームとフリーメールアドレスではなく、どのような方なのか教えてください。

投稿: 管理人 | 2006.01.15 18:11

はじめまして。
すいませんTBが3重になってしまいました。削除御願いします。

口利きって、どこでもあると思っていましたが、確かに公開されるといいと思います。職員が議員に呼びつけられて振り回されているということこそ、無駄な仕事を産み出しますからね。

投稿: pianocraft | 2006.01.16 00:34

いや、くだらない圧力をかけるのは土着とは限らないですよ。以下自主規制しますが。
エセ市民派はまた違った種類の圧力をかけますから。

投稿: takeyan | 2006.01.16 03:02

>pianocaffeさま
HP見ました。リンクありがとうございます。まずは口利きの実態を透明化することですよね。保育所入所者の決定過程もそれで納得性が高まるでしょう。
>takeyanさま
そうでしたね。和光では問題になっていましたね。

投稿: 管理人 | 2006.01.16 21:48

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