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2005.12.31

12/31 かわいそうなスピーカーの麓の人々

午後、近所を散歩。近所の雑木林の雑草が先月刈られ、きれいな雑木林になっている。税金対策以外に雑木林を持っているメリットがないのに、こうして手入れをしてくださる持ち主の方にお礼をしたい。また、落ち葉が落ちていて、これが肥料になって雑草を生やすので、落ち葉掃きをしてみたい気持ちだ。

s-BOSAIHOSO昨日、防災放送のスピーカーの近くを歩いていたところ鳴り出し、そのうるさいことにびっくり。近所の人たちは慣れているんだろうけど、うるさいだろうなぁ、と思う。この防災放送、よく考えるとおかしなことだらけだ。
まず、「こちらは防災朝霞です」という名乗りが変。一体誰なのだ。市役所なら「こちらは朝霞市役所」でよいし、警察の要請なら「朝霞警察署の要請です」でよいし、「防災朝霞」なんて略称している組織はどこにもないはずだ。他の自治体でもそうで、「防災千代田」「防災福生」と防災+自治体名をかぶせて全国画一的に放送しているけど、情報発信者をぼかすことに何かの作為でもあるのかな。防災・防犯に関係すれば何やってもよい、という風潮も感じる。
さらに、この放送で子どもに帰宅を促すメッセージを放送することの効果がかわからない。塾通いが今は多いが、それだけが許されている感覚もへん。本気で子どもの夜間外出が危険だと思っているなら、「防災朝霞」は塾の夜間営業なんかも自粛を要請しないと。
すぐ隣の新座市は迷子や認知症老人の捜索放送も行っている。ご本人の名前を高らかに放送されるのを聞いていると、迷子や徘徊の対策がこれでいいのか、これだけでいいのか、再考する必要もありそうだ。

それで思い出したのは、封建主義者の評論家、呉智英さん。東京から故郷の名古屋のとなりの西枇杷島町に隠遁したが、家の近くに防災放送のスピーカーがあるらしく、毎日定時に大音響の放送が流れ迷惑だ、ということで町役場にかけあったが、全然考えようともしなかったらしい。町を相手取って放送の差し止めの裁判を起こした。しかし残念なことに敗訴している。

東武東上線は、池袋駅とラッシュ時間以外は出発のベルを鳴らしていない。ホームの放送も電車が近づいている案内はするが、ホームに止まっている電車の放送は、池袋と和光市以外はほとんどやっていない。それで全然不都合はない。そういうところはどんどん合理化した方がいいと思う。

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2005.12.30

12/29 理解の壁

文春新書の「黒字亡国」を読む。
貿易黒字が大きいことは、外需に依存し、外国のために働かされている経済であること、稼いだ外貨を円貨に両替しようとすると、為替の関係で円高になり国内の生産体制を壊してしまうこと、などを主張している本。主張には同感するし、マクロ経済学では知られた理屈だが、輸出物をつくるな、外貨を稼ぐなととられるし、内需拡大は大きな政府にすることになるので、政策提言にはなりにくい話だ。

それはともかく、前から思っているが、文春新書は読みにくい。文藝春秋や週刊文春を発行している書店とは思えないような読みにくさである。テーマの割に読みにくい本が多くて、たいていは途中で読書放棄している。
読んで感じていることは、著者と編集者の近辺の人間しかわからないどうでもよい比喩が多いからではないかと思う。無くても支障のない著者のエピソード披露も多く、読んでいる方ががどこまで大事な話なのか考えながら読み進まなければならない。そういうのは編集者がカットしなくてはダメじゃないかと思う。
逆に、書いてあることの理屈がきちんと説明されきっていないし、代名詞が何を指すのか不明確な文章が多い。私は読みやすいと思うのは、中公新書だ。文体は硬いが、無駄が無く説明に過不足がない。ただエピソード紹介などはないので、理屈っぽい人向きかも知れない。次は岩波新書。理由は中公と同じ。参考書や引用がきちんと明示されていて、原典や読書の展開が進めやすい。講談社現代新書はまちまち。分野が違うものは読みにくいかなと思う。題材が面白いのがちくま新書と新潮新書。後発部隊なのに、よく頑張っているとおもう。

●ビデオで「オペレッタ狸御殿」を観る。暴君安土桃山様の息子オダギリジョーが、狸の化身のヒロイン狸姫と恋に落ち、周囲の反対を押し切って、天国で一緒になるという話。
前衛的な表現やしかけがいろいろ面白い。小説やエピソードにちなむ登場人物やお城の名前を使っているので、教養があればその深い意味、文脈がわかってもっと面白かったろうな、と思うが、自分が最近まで文芸書を読まなかったことがいけないんだと反省。
それと、80代になる鈴木清順監督がこのような映画をつくったことも驚異的。
カンヌ映画祭の招待作品だったが、招待してくれたヨーロッパ人にとって狸というのがポピュラーな動物なのか、その狸が人間を化かしながら愛されているという日本的なありようを理解できたのか、不思議な思いをしながら観た。

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2005.12.28

12/28 公害をまきちらす行い

帰宅時、街の問題ヵ所を写真に撮る。
ihouchusha①朝霞台駅南口の駅前通り。夕方は駐車場代わりになってしまう。もともとバスがゆうゆうとすれ違える道路のはずだが、両車線とも違法駐車の車両にふさがれ、事実上一車線道路になってしまう。市道か県道か知らないが、自治体の少ない税金を駐車場代を払わない連中のために使われていると思うと腹立たしいし、バスが遅れることが許せない。このうち数台は常習犯でナンバーを撮影した。ほんとうはそれを公開したいと思っている。
ledpachinko②志木駅南口のパチンコ店の大きなLED(発光ダイオード)掲示板。看板の味わいを奪うLED掲示板がそもそも嫌いだ。その上にこのパチンコ店の看板は巨大で、通行人の視野から逃れられない嫌な存在である。表示内容は素人がこれでもかこれでもかと見せつけるような内容のものを、繰り返し点滅したり、派手な模様を出したりして、風邪や頭痛のときなど気分悪い。光過敏症の人にとっては公害的な存在だろう。
churin③そのとなりのりそな銀行前の違法駐輪。新座市は「よそ者」である通勤客と疑ってか、朝の通勤時間だけ取り締まっている。しかし、朝、違法駐輪しようとする人はほとんどいない。ほとんどがパチンコ店の利用客と買い物客である。まだ車いすは通れるが、すれ違いはできなくなってきている。罰金や抜き打ちの即時撤去など徹底した対策を行うべきである。これに関しては強権的であるべきだと思う。

●銀行業界がバブル以上の利益を上げているというニュース。
銀行は経営が苦しいと思ってきたが、もうすっかり優良企業になっている。もちろん、景気が良いことは、景気が悪いよりいいことだが、公的資金を注入された(もちろん倒産しなかったところは返す義務はあるが)銀行が、その空前の利益をどうやって社会に環流させるかが見物だ。法人税が高すぎるなんて言ってもらっては困る。また収益源が、デリバティブ商品や投資信託、外貨預金の押し売り、騙し売りだったりしてほしくない。
銀行は、空前の利益から、マンション強度偽装事件の被害者住民の住宅ローンを解消または軽減するぐらいやっても良いだろう。トータルで150億程度と言われている。本来ならローンの対象物件について担保審査して貸しているはずなんだから、銀行も責任を負うべきだと思う。それなのに被害者が国や自治体の責任を言っていることを利用して、税金での救済を期待してほおかむりすることは良くない態度だと思う。

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12/28② よくわかんない表現の見本

東上線のおおみそか、元旦の深夜早朝電車の説明がよくわからない。

年末年始の列車運行のご案内

ここの東上線の説明は、誤解を招く表現の見本だ。0時35分発の終電を30分繰り下げ、5時05分の始発を60分繰り上げるという。という説明を鵜呑みにすると、0時35分発の電車が1時05分発に時間変更になり、5時05分発の電車が4時05分発に時間変更になるような意味合いだ。しかし、それでは前後の電車との時間が空きすぎて不自然だから、いつもの電車は時間通り運転して、さらに案内のように前後に増発されるような気もする。よくわからない説明だ。

東武伊勢崎線・日光線でダイヤ改正

東武本社につながっている伊勢崎線は、思い切ったダイヤ改正をやるみたいだ。しかしもともと子会社で、島流し営業部の東上線のダイヤはちっとも良くならない。速くない、時間を守れない、客の流れがぐちゃぐちゃ、乗客のニーズをほりおこさない課題山積のダイヤだと思う。

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2005.12.27

12/27 改革勢力の卑しい思惑

地域福祉計画づくりの仲間とささやかな忘年会をする。メンバーの高い志しやいろんな経験を知ることができてほんとうに有意義だった。

●竹中平蔵がNHKの改革を言及するたびにうさんくさいものを感じる。当面、スクランブル放送化らしいが、どうせそのシステムを売り込む業者との変な関係があるのではないかとうがってしまう。

●航空会社が値上げの構想。しかも全日空が値上げを提案して、日航がそれに習うということらしい。寡占の弊害の見本で、規制緩和をあざ笑うような態度だ。
確か、バブルの真っ盛りの物価高の中でも、東京・札幌の往復チケットが41000円だったと思う。それでさえも高いなぁなんて思いながら使っていた。規制緩和やエアドウの登場で一時、特割切符がべらぼうに安くなって、おっ、これはありがたいなんて思っていたら、エアドウが全日空の子会社になって、競争相手がいなくなって、手のひらを返したように、どんどん値上げする。今や変更不可能な特割切符でかつての往復チケットと同額になっている。しかも、前日までに切符を買えばよかったものが、次に6日以内になり、今は3日以内に買えという。乗客に効率性を求めながら、航空会社は値上げを繰り返す。その態度は全く理解不能だし、公益企業に関しては規制緩和があれば消費者のためになる、なんてウソのうそっぱちだという見事な証明である。
今度の値上げで東京・札幌が片道運賃が30000円近くするという。スチュワーデスの賃金を半分近くに切り下げ、整備工やフロントに過酷なリストラをして、その結果として、値上げをしていることは何なんだろうか。ふざけた話だ。

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12/26 領土の意味

本をつまみ食い。今さらだけども小熊英二「民主と愛国」を読み始める。

岩下明裕「北方領土問題」(中公新書)を読む。北方領土というと、右翼だ民社だと特定のイデオロギーの問題のような感じがするが、実際、根室で暮らしている元島民や、根室の漁民にとって、もっと現実的な解決をしてほしいということをクローズアップしてその考え方をまとめていて面白い。

北海道の横路道政の評価点の1つに、北方外交がある。極東ロシアにない医療水準や、モスクワからの配給や開発政策より機敏に対応できる北海道の能力を売りにして、ロシア人たちに、モスクワより札幌を見れという政策だ。極東ロシアにとって、モスクワからの物資の流通はあてにならず、日本や朝鮮、中国との交易の道を開くことが極東ロシアの発展になる、という考え方がある。それをうまく使った自治体外交政策だった。
これは司馬遼太郎の「ロシアについて」を敷衍したものだと思われる。
横路孝弘さんが知事をやっていた80年代から90年代前半は、旧ソ連が凋落の一途を辿る時期だった。モスクワの社会政策に依存する極東ロシアにとって、ソ連の威信の低下、ソ連の崩壊などで、モスクワを頼りにできなくなった。その中で、日本との交易に着目したのが、サハリン州や千島のロシア人だった。北方領土問題を解決するのはそのタイミングだったのだと思う。
しかし、90年代後半から、ロシアに変わったソ連は余裕を失い、また日本も、経済の低迷によりナショナリズム的な世論が強くなり、日露での現実的な領土交渉が不可能になってしまった。テリー伊藤が、鈴木宗男が2島返還+2島継続協議を提案し、ロシア政界に根回しをして実現を図ろうとしたことを、国賊呼ばわりした。そんな世論が現実的な返還論を頓挫させてしまった。

四島一括返還論を唱えている限り、北方領土は永久に返ってこない。北方領土が返ってこないということは、根室や羅臼の漁民がロシアの警備艇に常に拿捕される危険性のもとで漁業をしなければならない。北方領土が全面的に返ってきたって、日本政府はそこの公共事業に多大な出費をしなければならない。そんなことを考えると、二島返還論でもロシアとの関係を安定させて、極東ロシアと日本との安定した貿易が可能な環境を作ることが大事だと思う。

そんなことを考えていた私に、とても参考になる本だった。
領土問題はデリケートだ。しかし、その領土が役に立つ領土になるのかならないのか検証し、領土という欲目を脱皮して、国益とは何か、と考えると、もっといろいろな可能性が出てくる、という話はとてもよかった。

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2005.12.25

12/25 時代のなかで直視するもの

PN2005122401002423イイスス・ハリストス生誕日、西武セゾングループがイトーヨーカドーに飲み込まれる合併話が進んでいる。がっくし。西武セゾングループの文化のなかにどっぷり浸かって育ってきたので、前近代的な体質のイトーヨーカドーと合併して、B層向けの百貨店に転換されることは不愉快だ。せっかく東武百貨店が良くなって、池袋もいい感じになってきたと思ったのに・・・。

4-8228-0513-1書店で鎌田慧さん著の「自律と協働 はたらきがいを求めて」という本が売っていた。大阪市の現業職員の労働史である。大阪市職員のさまざまな待遇問題で、市職員の何から何までを叩く論調が強いが、そうした時代背景の中で、勇気ある出版だと思う。社会の風当たりが強いところや声なきところにインタビューをしていく鎌田氏の姿勢は、一方的なものの見方ばかりが押し流れる今の時代に貴重で大切だ。
不安定雇用の労働者を何とかしなくてはならないという今の時代、かつては極めて差別的な状況で働いていた自治体の現業労働者のあゆみを知ることは大切だと思うことがある。

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2005.12.24

12/24 戦後左翼文化人に似るネットウヨ

イイススハリストスの生誕日をあすに控えている。いつもは男女同数のレンタルビデオ店の店員が男だけになっている。若い女性にとって、今日働いていることは屈辱的事態なのかも知れない。

トラックバックをもらう。立川反戦ビラ配布事件の被告は法律で処断されるべきという立場の方である。

ビラ配りを否定する論理として「政治的自由を拒否する自由もある」と書かれている。かつてのソビエト連邦は宗教を弾圧する理由として、「無神論を擁護する自由を守るため」と言っていた。悪質なロジックを感じる。北朝鮮の拉致や戦前の特高警察の取り調べなどの身体的拘束や、ダム建設に賛成しないと仕事をやらないとか、生活権を奪われるような方法で政治的自由を拒否する自由が保障されないときに、法による規制が認められる可能性があると思うが、ポストに入れられるだけのビラに権利侵害が見られるのだろうか。

ビラで脅迫されたり誹謗中傷されたり執拗な訪問や電話勧誘などがあればまさに権利侵害なので脅迫罪など別の法律でカバーされる。権力者でもない反戦活動家の主張なら、こんなバカなこと言っている奴がいる、とごみ箱に直行させれば済むことだ。それは社会的慣習による許容限度内という考え方の範囲ではないか。それを「迷惑だ」というだけで、こんなにアレルギー反応を起こすのかがわからない。まさか反戦ビラをごみ箱に持っていくのが一苦労とか、反戦の主張にPTSDがあるとか、古典的左翼(彼らの言葉で言えばプロ市民と言うのかな)のような証明不可能なこと言うわけではないでしょうね。

ビラなど配らずに「政治的マーケットで競争すれば」というが、選挙にも政治にも関わったことのない机上の理屈だ。人から人に考え方を伝え、共感してもらい、共感してもらう人の中から一緒にやってもらう人をつくっていくことが政治であり、その方法論として選挙がある。ビラ配りはマーケット競争の一手段である。営業活動だって同じじゃないだろうか。マンションにピザ屋のビラ入れが勝手にされるが、執拗にピザを取れ、と電話がかかってくるわけではないので、営業権などの財産権を保障するために認められるべきだと思う。

選挙に参戦するにしても、事前の「政治活動」「後援会活動」のビラ配りが必要だ。それなのに最近は、特定の野党だけに今回の判決のような理屈で逮捕者が出ている。すでにマーケットが新参者に規制を始めている。この逮捕にならって特定の野党以外の政党の候補者もビラ配りをやらない。おかけでマンション住民は地域の政治的事情を全く知ることができなくなってしまった。

ところで、このトラックバックをいただいた方、ご自分は「政治的自由のマーケット」である選挙に出てるわけでもないし、反論しようにもブログのコメント欄は仲間うちだけしか書けないようになっている。それなのに、私のホームページ上に強制的に自分のリンクをつくるトラックバックを送ってよこすとは、ビラ入れ以上に立ち入られた感じがしないわけでもない。たとえて言うなら、犬のション便を自宅前に掛けられてなわばりを主張されたみたいで「迷惑」である。言っていることとやっていることが矛盾するように思うけど、生活に支障がきているわけではないので訴えたりしませんが。反論権もつくらないのにトラックバックなど送るのはやめましょう。

群れて、特定の著述家の主張と同じようなロジックを展開して、権力もない考え方の違う人を執拗に愚弄する。仲間うちはヨイショの互助会。そして敵を愛さない。そんなところに戦後左翼有名文化人たちと共通する、ネットウヨの怠惰を感じざるを得ない。その怠惰のツケは今、左翼文化人が経験しているように大きくやってくると思う。

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2005.12.23

12/23 散逸し薄れる歴史の証言

友人の忘年会があり、出席する。
若者の雇用がほとんどない高知の奥地で選挙に立候補された方が来ていて、現場を踏んで改革すべきものと守るべきものの違いを体感した、という話に感動する。東京で観念的に綺麗な政治を語っても空中戦で、ナショナリズムか観念的平和主義に陥るのが関の山。現場で社会調査的な視点で選挙をやることの意味は大きい。
また、社会民主主義者の友人が、現在、社会党の古老たちのオーラルヒストリーを集めている。その友人が、聞き取りに行った古老たちに社会党の資料を収集する活動をするように促されているという報告を聞く。
戦後保守政治の謎については証言や資料で明らかになりつつある。しかし自民党と役割分担した社会党の戦後政治は公式党史以外の資料は散逸し、証言者たちも平均年齢を超え始め、謎の部分が明らかにならないままである部分が多い。特にここのところ相次ぐ証言者たちの死亡は、証言そのものも消えていくとともに、死後の遺品整理の過程で重要な資料が処分されている。右派社会党と縁の深い大学などの協力を引き出しながら、資料の保存ができないか考えたいという友人を応援したい。

●野中広務「老兵は死なず」を読む。政権をまわし敵とたたかっていく技術に学ぶことが多い。自分の分を知り、可能なところで最善策をとっていくことが情報戦で大事だと感じた。小泉政権への怒りのつぼはほとんど同じ。私も抵抗勢力か。
韓国映画「大統領の理髪師」を観る。朴大統領時代の大統領の理髪師の家族の話。面白いし感動する。時代背景が韓国も独裁政治の時代。その不条理に理髪師の家族が大変な思いをしていく。
北朝鮮ほど過酷ではないが、韓国も相当な圧政をしていた。また金大中拉致事件もあったり統一協会の輸出国でもあってりして、盧泰愚大統領の民主化が始まるまで韓国に対する評価は芳しくなかったと思う。
一方北朝鮮の情報は全く入って来なくて、ソ連や東欧程度の不自由さぐらいにしか思われていなかった。84年ぐらいになって、在日朝鮮人の祖国訪問記の「凍土の共和国」やサンケイ新聞の北京支局長だった柴田穂氏の「謎の北朝鮮」などが発表され、北朝鮮が共産圏の中でもさらに特異で過酷な独裁国家だということが伝わってくるまで、北も南もどっちもどっちの独裁国家というような印象しかなかったことを思い出す。
社会党が北朝鮮に肩入れしていたことは非難されるべきだが、ネット上でみそも糞も一緒に社会党が北朝鮮の手先などと言われると、違和感がある。80年代前半までの北朝鮮の実態についての情報はほとんど無く、韓国の独裁政権との相対的な悪さでしか評価できなかった。その中で北朝鮮の窓口になった議員たちはいろいろ非難されるべきと思うが、多くの社会党議員が証拠も客観的情報もなく北朝鮮を非難し外交関係を絶つことを言うのは難しかったと考えられる。

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12/22 騙しとすりかえの子育て政策

今年の夏、上尾市の保育所で子どもがかくれんぼで隠れていたら、熱中症で亡くなるという痛ましい事件があった。
その後、市役所と保護者の間でいろいろやりとりがあったようだが、ここに来て、市役所が再発防止のために保育所の民営化を始めるという計画を持ち出した。当然、保護者会はその不謹慎さ、それから計画とその原因の関連性のなさ、さらに民営化そのものに疑いをもって批判している。

nekokan @diary on the web とうそうせんげん より

行政の民間委託では、実施側の行政と受益者の市民との間で論理のすり替えが盛んに行われているが、これはその一番極端な事例だと思う。上尾市役所は公務員だから死亡事故を起こした、と非論理的なことを言っている。どう考えても事故と直営か民営かということに因果関係はない。そういう非論理がまかり通っているのが自治体の民営化の手口の実態である。民営化のほんとうの理由は市の財政問題か委託先企業への利益供与だろう。火事場泥棒に等しい市役所だ。

保育所の民間委託は受託業者がなかなかみつからず、売り手市場。市民や保護者が厳しくチェックしないと受託業者ベースで委託基準がつくられ、日々の保育、親子と保育所のコミュニケーション、安全性、どれも不確かなまま委託が進められてしまう。

●少子化による人口減の理由は子育てにお金がかかるという論調の報道が盛んに行われている。このような報道は単純なデータ分析による解釈でしかないし、公明党の児童手当拡大を正当化するだけだ。

子育てにお金がかかるということの内容をきちんと解明すべきだ。「お金がかかる」と回答が1位に挙がるのは、回答設定で誘導尋問が行われているとしか思えない。実感として出産も結婚もしない人の中にお金がたくさんある人は少なくない。30代のお金持ちたち、ホリエモンも、三木谷も、子どもがいたかな。

「お金がかかる」誘導尋問の結果として出てくるのが、児童手当など子育て中の親に対する所得補償だ。これは中身のないばらまき政策でしかない。個々の家庭での効果が少ない割に、自治体の事務経費を含めて総額では大きな財源が必要になる。もらう方はありがたがってしまうので、「既得権益」化してしまう政策変更ができない。オレもオレもと高額所得者にまで薄く広がる話になっている。公がやる以上、保育所や出産など、個人で負担が厳しい子育てサービスをまず現物できちんとそろえてから、所得補償政策を展開すべきで、ごっつあん体質の慰労金みたいなものは出すべきではない。

児童手当優先策の非論理性は高齢者福祉と比較すればわかる。介護保険導入時の議論でも、自民党の守旧派議員が、家族介護は日本の美徳だから専業主婦の介護に現金給付を出せ、と最後まで粘ったが、雀の涙の現金給付で家族介護の地獄的家庭環境を放置する、という考え方で現金給付は否定された。
ところが子育て政策ではこうした価値観の転換が行われず、子育てしている家庭は大変だ大変だという没論理によって財政が使われている。また各地の自治体は具体的な高齢者福祉の整備とともに、元気な年寄りしか喜ばない長生き報酬みたいな現金や金杯のばらまきをやめている。
保育サービスや出産など個人負担が難しい施策や、公教育の再建で塾などの私的教育費がかからない社会をつくっていくこと、まずはこれに集中してほしい。労働にもどづかない所得補償は、今の子育てのゆがみを放置して助長することにしからならない。

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2005.12.22

12/21 与党の郊外型スーパー規制を歓迎

与党が郊外型スーパーを規制する政策に転換する。評価したい。
規制緩和だけが改革で、規制強化が抵抗勢力という一方的な図式を、93年の細川連立政権の誕生から信じ込まされてきた。しかし、まちづくりなど公益性の強い分野で「新規参入」業界の求めるままに規制緩和をやってきた結果、何もかもが壊れて、買い物までが消費者の主体性を求められなくなってきている。

商店街が努力しないからいけない、とスーパー業者を擁護する意見もある。確かに努力の余地は大きいだろう。しかし日本では地価が高く、商店主が商店で儲けるより、ビルでも建てて貸した方がずっと楽に儲けられるようになっている。商売人が本業でがんばろうと思える環境ではないのだ。また商売人にチェーンストアのように銀行がお金を貸すかといえば、不動産開発でもしない限りなかなか貸さない。そこで政府系金融機関が必要になってしまうという社会なのだ。チェーンストアと商店とあまりにもおかれた機会が不平等すぎると思う。

私は地方都市で中心市街地の隣接地域に住んだが、郊外に大型スーパーが林立した余波で近所の中くらいのスーパーが閉店してしまった。クルマが無くて消費生活もままならないという体験をした。これがたぶん地方での高齢者や、クルマを運転できない人の生活なのだろう
以下の新聞記事でジャスコの岡田元也氏が消費者の権利から、今回の与党の規制案を批判している。消費者の権利かも知れないが、それはクルマを運転できたり、郊外まで歩いて行ける健脚な人の権利でしかない。こうした人の生存権に目を向けないで、スーパー側が消費者の権利を代弁するのもほどほどにしてほしい。

郊外型スーパーに適合できる生活はあまり美意識が持てない。
内装だけが綺麗な店という施設に囲い込まれ、その中で、消費者はベルトコンベアに乗せられたようにカートを押し、あらかじめ予定されていた動線に従い、あれもこれもとかごに入れていく。そんな買い物の仕方をすれば必要以上の物を買うし、クルマが無ければ持ち帰れない。いくら新鮮なものを店で売っていても、消費されるのは一週間後、ちっとも新鮮ではない。商品は単に陳列されているだけなので、商品知識もつかない。

スーパー自体は否定しないし、むしろあった方がいいと思う。それは商店街の中にあって、他の商店にも人を呼び寄せる核のような存在であってほしい。スーパーや商店を行ったり来たり選べる環境において、はじめてスーパーと商店の公正な競争が成り立つと思う。

余計なことだが、この一点で支持政党を与党に変えてもいいかと思う。野党なんて消費生活に関する施策は無策に近い。規制緩和が大事で、生活は後回しでしかものを考えられないからだ。93年イデオロギーに囚われている限り、野党は次の時代に適合する政策は作れないだろう。

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2005.12.21

12/21 議論なき復讐社会

かつて持っていた映画会社の株が急騰している。映画会社は斜陽産業だ何だと言われて、安く買える株の代表格だった。金融危機の頃は10万そこそこで買った株の優待券で1800円の映画を毎月見に行けた。20万ぐらいになったときに、家庭の事情で映画も見れなくなったし、儲けさせていただいて十分御の字だと思って売ったら、あっという間に50万もするようになった。●●ファンドの暗躍か。ちょうど決算まで株主だったので、投資ファンドからの防衛措置についての説明書も来る。狙われたら悲惨なものだ。

その株が評価されている理由は、一等地に土地を持っているからだという。入場者数が激増しているわけでもない映画会社が50万の投資に見合うような配当金を出せるとは思えない。投資家という株主たちは、「有効利用」という名のビルの建て替えを迫り、本業そっちのけの不動産賃貸業に力を入れろ、というつもりなのだろう。そのテナントの高い賃料を維持するために私たちは高い食べ物を食べさせられるのだ。ちっともバブルの反省ができていない。竹中や中川が何を言おうと、金利を上げるべきだと思う。

高く売れた株を逃した悔しさもないわけではないが、思い入れを持って買った会社の株が翻弄されているのはもっと辛い。しかしもう手出しできるような値段ではない。

●横路孝弘衆議院議員の東京後援会の忘年会に出る。首都圏に戻ってきてから2回目になる。小泉と前原の不毛な「改革競争」政治への危機感と、その中で良識的な政治家にがんばってもらいたい応援の気持ちで行く。後援会長も議員本人も、議員の妻もほんとうに危機感を持っている。政治の世界に議論が無くなったことを嘆いていた。
前原の「中国は脅威」発言に、外交常識では、脅威と言ったら戦闘体制に入ることを意味するがそうしたことを気も遣わずに発言することを批判し、心配していた。また日本は国民負担率が低いけど、教育にお金を使わず人が育たない我が国の現状を嘆いていた。国民負担率だけで政府のありようを評価する経団連+松下政経塾体質の政治を変えてほしい。

●前原民主が、公務員の人件費を3年で2割カットと。無茶だ。公務員の人員減がなければ600万の年収の公務員をたった3年で480万にしないと計算に合わない。公務員たたきの先輩、小泉首相だって5年で10%削減する程度。政治家が、非現実的なバーゲンのたたき売りのやり方は知性のあるとは思えない。公務員の働き方が良くなる展望もないし、地方経済への影響も少なくはないだろう。
人員減ができるかといえば、マンション強度偽装事件でもわかったように、人員減らしの中で役所は育てるべきスタッフを育てず、民間に任せきりにしていく。さらには役所の監督機能まで放棄する「改革」を行い、役所の審査は無意味なものとなった。それで人件費は減ったかといえば物件費や委託費などに化けて、財政健全化にはつながらない。委託先業者と役所が共生のもたれ合い関係になるので、事業そのものを見直しすることは困難になる。
また、これからの政府の役割は、安全の監視、福祉、教育など、物件を購入して済ませられるものではなく人件費によって実現されるものに変わっていく。例えば、交番や警察署を建設するよりも、警察官を増やす方が治安には役に立つことを想像してもらえばいい。公共事業から人件費にシフトしてもいいぐらいのものだ。
国民は小泉首相の政策を激しくしただけの主張に対して、現実性も、また小泉を上回る共感を呼ぶとも思えない。もっと質的なものを提示しなければ政権担当能力を疑わざるを得ない。国民が公務員を憎んでいるから公務員を叩く、中国に苛立っているから中国を批判する、そんな中からきちんとした理念と知性のある政治が生まれくるとは思えない。苛立ちとレッテル貼りと復讐の論理だけだ。

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12/20 世耕の戦略を読み解く

自民党のゲッペルス世耕弘成の「プロフェッショナル広報戦略」が売っていて、先の衆議院選挙の当事者が語る舞台裏として興味があったので衝動買いして読む。民主党にいかに広報戦略がないかわかる。しかも前原になってからまた一層ひどくなったこともわかる。相手の弱みを突き、自分のセールスポイントをわかりやすくアピールする、ということだが、相手の強みに寄り添い、自らの弱みは前言撤回で覆い隠すということでは、全くダメだろう。

世耕神話みたいなものがあるが、確かにすごい戦略ではあるが、1つ1つは企業広報の当たり前のセオリーを踏んでいる。それに比べて民主党の広報なんて党のホームページ青年部のホームページ女性部のホームページ、どれも「対話を進める前原党首はすばらしい人です。絶大な支持が集まっています」と言っているだけで、民主党のセールスポイントも伝わらないし、自己目的化しているだけだ。

政治や社会運動の広報というのは、ともすれば自分たちの活動報告をすればいいというものになりがちだ。広報部門を全ての分野の下位におき、運動の尻ぬぐいみたいな位置づけをする。人々にどう伝わったのか広報面から運動を検証することはなく、運動がいかにすばらしかったかだけを伝えようとする。政治や社会運動をやっている人が聞いたら激怒するが、その極致が金正日がどこ行った、ここ行ったという北朝鮮のマスコミだろう。

世耕は、広報が組織のトップと密接な関係になければならないと言う。トップの発言1つ1つに気を配り、どのように発言すればトップの考えが活きてくるか助言することが重要と言う。新聞やときにはテレビニュース、ワイドショーに目を通し、そこで自分たちや自分たちの組織がどのように語られているか検証し、次にどのような発言や行動をとったらよいか、冷静に検討することが大事だと言う。

おそらく自民党に対抗すべき民主党は、そうした広報戦略などあの選挙で痛めつけられてもまだないのだろう。単に党内独裁が強まって、民主党の良さをうち消すような行動しか見られない。でなければ党首があんなにころころ発言を変え、しかも一番変えなくてはならない対中発言だけが強硬という無意味な行動の説明がつかない。

ただし世耕のこの戦略も三年越しの提案の結果らしい。自民党の組織体制や意思決定プロセスもいじったようだし、大変な環境整備が必要だったようだ。一朝一夕に民主党が真似できるものではない。

●自民党が小学生の通学に路線バスを活用できないかと思いついている。
実に今さらという提案だ。しかしいい提案でもある。
薩摩式軍人教育のせいか、明治以来義務教育の通学にバスを使ってはいけないという常識がまかり通っていて、学校ではバス通学を戒めるようなことばかり言われてきた。義務教育の通学にもバスを使ったらいいと思う。
安全だけではなく、地方のバス救済にもなるし、田舎の子は公共交通のマナーを学ぶ機会を失っているのでいい機会になると思う。保護者が通学に同伴することがよいことのように言われているが、自宅から通学路、そして学校の校門に至るまでつきっきりで子どもを囲い込んでしまうよりはいい選択だと思う。

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2005.12.19

12/19 不動産屋のやりたい放題を許さない自治体

急激に寒くなると体力を消耗する。こんな日に屋外で働く人や、働く場所も住む場所もなく屋外で過ごされている人たちが何とかやりすごしてほしい。礼文島の灯台が風で無くなったらしい。

●国立のマンション規制条例その他市の規制に対して賠償を命じる判決。
こうした判決が出るたびに、日本は不動産屋天国なんだとよくわかる。町並みを長い時間と手間をかけて守ってきた努力より、住んでもいない造った不動産屋が勝ち、売ったもの勝ち。社会的資源や守るべき文化や環境を無視して売りまくっても、自治体は建築許可を出さなきゃいけないし、水道をひかなくてはならない。

先日、私のブログの読者の方からふざけた会社のホームページを紹介される。住民の反対運動をねじふせる業務代行業者のようだ。お金を使わず住民の反対を収束させることを業務にしている。またしきりに自治体が建築確認を慎重に行うことを違法だと警告している。どんな手口を使っているのだろうか。不動産業界の革命児だと。木村建設も、ヒューザーもそんなふうに言われていたっけ。
ふざけた会社 近隣110番のホームページ
不動産業界を儲けさせると経済が活性化すると自民党の武部などが言いそうなことだが、地代は払わないわけにいかない税金みたいなものだから、不動産屋だけが羽振りのいい社会とは税金だけが高い社会と同じだ。しかも、不動産業界は政府のように社会福祉をやるわけではないから、高い「税金」もみんなのためには再分配されない。コンクリートと鉄筋と人件費と成金趣味の道楽に消えていくだけ。不動産屋だけ儲けさせても裾野の広い景気回復にはならない。

判決に戻る。自治体が自分たちのまちを自己決定できない法体系。住む人たちの社会権より、財産権だけが極端に優先される法体系。何かがおかしい。
それでも、今回の判決は前進だと思う。従来の判決は、マンション規制策を取った自治体が一方的に敗北する結果となっていたが、今回は、一定の範囲で業者の問題も認め、賠償額が大幅に減額された。何よりマンションを規制した条例が有効だと認められたことは画期的である。
あんまり好きではないプチブルタウン国立だけど、朝霞だって、景観なんて立派なものではないが、福祉資源や教育などでマンション乱造の矛盾が出ている。国立市の考えはよくわかる。

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12/18 兵士をどこまで美化できるか

「男たちの大和」、戦艦大和の最後の出撃に参加した兵士たちのお涙頂戴映画が出ているらしい。映画そのものは見ていないが、テレビ番組で長時間にわたって紹介していたそのあらすじでは、戦争という人間集団どうしの政治問題を、必ず死に至る戦地に動員される一兵士の自己犠牲の精神の高さにすりかえ、その精神性を美化して戦争の再発がないよう誓うというものらしいだが、何か違和感だらけだ。

美談に感動してお涙流すのは仕方がないし1つの娯楽としての快感がある(先日、韓国のある映画を見てぼろぼろ泣いてしまったのでとやかく言えない)。しかし、戦争の犠牲になった兵士を哀れ悼むにとどまらず、個々の兵士の精神性を極端にまで美化し、気分を同化させて、へんてこりんなナショナリズムと歪んだ反戦思想をないまぜに垂れ流すことの社会的悪影響は大きい。
先の大戦の本質的なものや、清濁の濁の部分を全消去しているようで、納得がいかない。そういう総括の仕方が、小泉首相のように「戦争で亡くなった英霊を心から悼むことがどうしていけないのだ」という、単細胞的で、周辺諸国や異教徒に鈍感な発言が行われることになる。

こうした発想に至るのは、育児論などにもよく見られる日本的な因果応報思想だと思う。私にとはとても奇異な思考方法に見えるのだが、多くの日本人はこういう考え方をするらしい。
問題が起きると、その原因を分析して解決策を提示するというのではなく、問題のおきた動機や関わった人物の精神性にすりかえ、その動機や精神性の高低で問題を評価して終えてしまうものである。○○したからこうなった(ざまみろ、あるいは、さすが)と。これでちっとも問題解決は進まないし、動機の純粋性さえ担保されていれば、どんな悪人も最悪の事態から逃れられる。そんなことをやってきたから、役所の不祥事も、民間企業のモラルなき商売も、内部で問題解決されることがないのではないか。

同様の価値観のすり替えは、橋田寿賀子にもみられる(もともと女の苦節を描いているような顔して、耐えてればそのうち和解できるのよ、というモチーフのドラマばっかりで、悪しき因果応報思想の固まりで好きではないが)。
80歳になった橋田寿賀子が、ブラジル移民の日系人のドラマの脚本を書いた感想で、日本にはほんとうの日本人が日本の男がいなくなったから民族性にこだわり骨っぽい苦労をした日本人を描きたかった、というようなことを言い放った。戦前のような緊張感の高い社会に戻せば精神性が高くなって世の中規律的になる、とでも言いたいのだろうか。

もちろん先の大戦で駒のように使われ、亡くなった兵士たちを後世のものとして悼みたい。しかし、彼らがそんなに精神性が高かったか、低かったか、なんてことはどうでもよい。さらには、精神性の高さも低さも関係のないところで戦争に巻き込まれ死んでいった国内外の民間人、思想統制の犠牲になった人たちへの想像力をもっていきたい。

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2005.12.17

12/17 無意味な増税談義

与党の税制改革大綱が決定されたことに、マスコミや野党が愚にもつかない批判をしている。

マスコミは、専業主婦で2人の子がいる家庭で、年3万の増税云々というものだ。どのくらい増税されるか明らかにすることはマスコミの役割だろうが、値上げされた値上げされた、と騒いでいるだけで、どうして増税が必要だったのか、その議論の検証はされていない。
おそらく、現在の財政収支を考えたり、あるいは他国との比較をすれば日本は増税せざるを得ないということを野党もマスコミも知っていながら、そのことを認めたくないからだろう。そういう自己目的化した在野意識は全く無意味である。

増税せざるを得ないとなったときに、はじめて政策論争が生まれる。そのときに所得税中心の増税でよいのか、検証されなくてはならない。それなのに相続税や法人税など減税され続けている税金とのバランスを検証する記事も少ない。不労所得なのに相続者の4%しか負担していない税でよいのか、法人税を安くすることでしか国際競争力をアピールできない日本とはどんな国なのか、そうした検証は全くない。

今回の与党税制大綱の中で評価できる点はいくつかある。

発泡酒の増税は評価したい。企業努力という名のもとに税金逃れが堂々と行われ、まがい物を安く買わされることを税制が後押しすることはおかしな話だ。国家からお金を補填してもらって(免税というかたちで)酒を飲むというのはどうなのだろうか。メーカー、マスコミの言っていることはちゃんちゃらおかしい。市場がもどき飲料で満たされたら、本物のビールをつくるなんてばかばかしくなってしまうだろう。この点について今回の改革は正しいと思う。

逆に不満は、低い値上げにどまったたばこ税である。たばこを吸う人が、慢性疾患にかかる率が高いということが明らかにされているのに、たばこに対する税負担は少ない。体悪くするのを承知でたばこ吸って、慢性疾患になったからと健康保険使いまくっていることはどうなのだろうか。たばこ税をもっと高くてよい。

全くばかばかしいのは民主党のコメントである。徹底した歳出削減をしないと増税してはいけないと。
では徹底した歳出削減とは何なのか。国のお金の無駄遣いは戒めなくてはならないが、それは財政再建論議とは別物で、財政の民主性を確立するための必須の課題である。徹底して摘発したところで兆の大台には乗らないし、そこまでやる摘発のコストの方が無駄だ。
となると、徹底した歳出削減は公務員の不祥事暴いて捻出するだけではなく、今やっている政府の事業を切り捨てていくしかないが、その範囲を民主党は全く明らかにしていない。その定義がなく、税金を上げずに財政再建をするというなら、国民の払いたくない税金を極限まで減らす話になる。無税国家を賞賛する愚か者までいるから、民主党の理屈でいけば究極の小さな政府論も受け入れざるを得ない。そうなると、保育料を自前で払え、ヘルパーの人件費を払えない障害者は家族に手間がかからないように座敷牢に入っていろ、金のない母子家庭は売春しろ、生活保護は野宿しろ、と戦前のような低福祉社会を覚悟せざるを得ない。現に小さな政府論&不正徹底追及派の民主党の地方議員には「弱い奴に公的支出をするから強者は自由になれない」と、それに近いことを言う人もいる。地縁や親族間の経済的なたすけあいが崩壊しているこの社会では戦前以上に悲惨なことになるだろう。

政府の役割とは何なのか、必要な財政需要とはどんなものなのか、きちんと明らかにしていく必要がある。徹底した歳出削減より、あるべき社会像や政府の役割をきちんと明確にすることが先決で、その上で誰にどのくらいの負担を求めて政策効果を実現するのかを提示しないと政権交代のチャレンジャーの資格は持てない。

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12/16 反対派の反対のやり方

民主党の党大会で、前原批判が出たがパンチ不足。大荒れの予測を裏切る。前原の何だかわけのわからない答弁で煙に巻かれる。「地方の声を聴け」「党内合意されたのか」という手続き論の質問がいかにも政治業界的な内向きな質問。前原は「いいことやってんだから文句言うな」と言っているんだから、手続き論で反撃してもいいが、国民にはそれだから抵抗勢力と思われてしまう。「前原はいいことやってない」と明確に言うべきだったのではないか。

小泉首相に対する批判の技法としても同じことが言える。政治や意思決定の場での議論のやり方が変えなくてはいけないのではないかと思う。
かつては、手続き論で抵抗して譲歩をかちとることが民主政治の手柄のようなところがあった。大枠の政策決定に反対することは造反とみなされ、親分衆から厳しくとがめられたからだ。だから「最終的にめざしているものは一緒なんです」と前置きして手続き論でごちゃごちゃ言って、譲歩をかちとったり、骨抜きにしていくしかなかった。また親分衆も強くて、非民主的な意思決定が多かったことも、そうした「ごちゃごちゃ言って」いられる環境であった。だから素人には本質的には何も反対していないのに、何だか文句言っている、内輪にしか通じない反論なのだ。

しかしそういうやり方は「わけのわからないこと言っている人はこの小泉が断じて許さない」という言葉に象徴されるように、今は無効化されたと言ってよい。強権的とか、非民主的とか、意思決定の倫理性に訴えかけるようなこと言っても、国民には響かなくなってしまった。国民は生活の現場で必要な合意なしにリストラされたり、賃下げを強要され続けてきたから、やり方を問う方法では全然力にならないことを知ってしまっているからだろう。
もちろん民主主義は手続きだから手続きの議論は大切だけども、それは政治業界関係者だけの内輪の席で自らの主張の権力的正当性をめぐって行われるべきだろう。

その分、反対派は主張そのものに対する議論を鮮明にうち立てていかないと、なかなか自分たちの主張の正当性は認められないのではないかと思う。最終的に目指すものが違うなら違うと言い、支持を集めないと立場がなくなっていくと思う。だから前原には徹底した批判が必要をしなければ、前原・枝野・松本に飲み込まれていく

敵を愛し相手と合意をつくっていけ、と教わってきた私にとって、胸中複雑な状況でもある。

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2005.12.15

12/15 いもづる式

地域福祉計画の市民委員会がある。まとめた計画を実現するための仕組みを検討した。委員のみなさんが福祉について楽しんでやっていきたいという意気込みが見えてきた。

帰宅時、朝霞台駅ロータリーとそこに通じる道の違法駐停車が激しい。バスが多いのに、この違法駐車のために単線の路面電車のような運転をしている。当然、遅延気味だ。何台かは常連でいつも駐車している。徹底した駐車違反の取締を求めたい。
放置自転車もひどい。放置自転車の容認が私交通依存の生活スタイルを導き出し、駅周辺への違法駐停車へと展開している。自動車と自転車の一体的な取締、まちづくりなどの対策が必要ではないだろうか。

●マンション強度偽装問題で、NHKのインタビューに答える姉歯建築士の話から。
姉歯氏に仕事を持ち込んだ木村建設の東京支店長が強度を維持しようとする姉歯氏に「もっと鉄筋を削らなければ他に仕事を持っていく」と脅かされたと証言。
もしこれが本当なら、他に持っていくことのできる構造設計の建築士がいたことになる。となると、その建築士も木村建設の欠陥建築の設計をやらされていた可能性がある。さらに新しい疑惑ではないか。木村建設に出入りした建築士を徹底的に調べる必要がありそうだ。

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12/14 花金電車

帰路、電車の中で戻している人がいた。酒臭かったが、アルコール中毒風でもないので、忘年会か何かで飲まされたのだろう。師走は駅員さんに迷惑な季節だ。

昨日、22時のニュースで必ず座れる通勤電車というニュースをやっていて、中長距離通勤者向けに座席指定の特急を走らせている鉄道会社を紹介していた。倍ぐらいの運賃を払えば、座れるのか・・・タクシーよりは安い。しかし東上線にはそんな選択肢もないな。
この季節、ちょっと帰宅が遅くなると朝の通勤電車の倍ぐらいの混雑が待ちかまえている。しかもどんくさい酔っぱらいばかりで1駅ドアが開くたびに1分以上の停車時間がかかるので、10駅も進むと5分近く遅れていたりする。嫌な季節だ。
昔、札幌にいたときに、JRが年末年始の金曜日だけ、花金電車という臨時電車を走らせていたこともあった。増収になったり、殴られる駅員さんが減るなら、こういう試みをやってほしい。

●前原氏の行状について、菅直人氏のところにそうとう意見が来ているらしい。菅直人氏のホームページから。

前原代表の下の民主党について、心配のメールをたくさんいただいています。私自身、代表選では自民党との対立軸を民主党として明確にすることを主張しました。新代表に就任した前原代表にもフレッシュな感覚で自民党に対抗する民主党の姿を示してくれることを期待していました。この点で前原代表の昨今の言動が、自民党との差がなく、二大政党としての存在理由が無くなっているという多くの人の指摘に、前原代表自身、真摯に耳を傾けてもらいたいと考えています。

的確で簡潔な前原への意見である。
菅氏は、選挙や政策で民主党議員を厳しく叱咤するのは有名だが、民主党内の各議員の政治的スタンスについてあれこれ評論したり、政治的スタンスで好き嫌いすることはほとんど無い。また、党内議員に対して政治的スタンスで非難する発言を聞いたことがない。他派閥の議員がはしごを外したり、鳩山邦夫(当時民主党)に「社会主義者や市民運動家はこれからの民主党にいらない」、というような口汚い批判に、何も反論しなかった。
私はそれを甘すぎると思っているが、政治的スタンスの違いで優秀な人材を使えないのはもったいないというものがあるのだろう。その菅氏にとって、このコメントは珍しい。

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2005.12.13

12/13 誰でも読めるHPになっているか?

寒い1日だった。関東平野の乾燥した冬は苦手だ。
雪国で青春時代を送ったので、雪のニュースが届くと、センチメンタルな気分になる。手取り給料が今の半分ぐらいだったので地下鉄代もけちって(地下鉄の本数が少なくて歩くのとあんまり変わらなかった)、雪の中も、よく歩いた。

中国訪問中の民主党の前原が中国に気を遣った発言を続けているらしい。影で喧嘩売って、本人の前ではおべんちゃら、党首(というより政治家)の資質を繰り返し問いましたが、よく考えたらこの行動パターンはステロタイプな京都人でした(京都人のみなさんごめんなさい)。

一方、50歩53歩でましかも知れない小泉は、ASEAN首脳会議でも自分勝手な理屈ばっかり言っている。国内の視野の狭い有権者向けの発言に過ぎず、相手と自分との共同の問題解決という立場がない。そんな政治家がリーダーになるようになった。

そんな中、水島広子さんの後援会から今後の活動のあいさつが来る。約半年渡米して社会活動の施設で研修してくるようだ。今回は長くなりそうな4年という落選中の時間の有効な使い方だと思う。懇意にしてくれた議会秘書の方も無事転職できたようで、本当にうれしい知らせだ。

●朝日朝刊に自治体のホームページの8割以上が(視覚)障害者に対して配慮が全くされていないという記事。

業者かバリアフリーの思想を知らない職員任せなのでしょう。配慮だけではなく当事者による読み上げソフトや点訳ソフトとの整合性チェックが必要。出入りの編集会社に、副業でそうしたチェックをやってくれる業者があった。
移動に時間の制約と手間が多い読書困難者にとって、HPは使えれば武器、使えなければ単なるデジタルデバイドとなる。不特定多数の人に見てもらうことを期待している企業や役所、NGO、政党、政治家などのHPはバリアフリーへの基本的な態度が問われていると思う。

私の労働組合は最初にHPを立ち上げた人が福祉労働運動担当から移ったばっかりだったので、当事者に点検してもらいながら作った。当時は読み上げソフトも発達しておらず、テキストだけのHPを裏側で作って、それも読めるようにした。そんなことを経験できたのはありがたかった。

そんな私のブログはどうなの?ということだが、そもそも使う趣味ははないが、変な絵文字や、記号をふんだんに使って模様を作ることはしない。
迷っているのは、メニューの位置だ。視覚障害者の友知人が読んでいるかどうかわからないが、普通は読み上げソフトは左上から順に読んでいくよう設定されている。横のメニューが左にあるとその読み上げに時間を食うという話を聞いて、本文を左に持ってきた。
しかし私の文章は長い傾向がある。1スクロール以内にしたいが、どうしてもいろいろ書いてしまう。その長い文章を読まないと、メニューが読まれないというのもどうかと思う。
しかしそうなると今度はコメントやトラックバックの見出しも読み上げなくては本文に入らないわけで、それもどうかと思って、悩んでいる。

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2005.12.12

12/12 三井物産のロハス

腸炎から立ち直る。通勤電車で本を立ち読みできたから、完治でしょう。

家族が予防接種を受けに行ってきた。200人待ちの中くぐって生ワクチンを飲んできたらしい(予防とくれば注射とつづく私には、ワクチンを飲むという感覚がわからん。世の中進んだものだ)。
親子200セットもいて、親はベビーカーママ軍団、ロハス系ママ同好会、保育園パパママ系、孤軍奮闘ママ兄弟姉妹付の4種類しかいない。ベビーカー軍団は必ず5人でつるみ、ロハス系は独特のニオイで同好の士で集まり、後者2種は孤立していたという。場所の取り方、声の大きさ、地域での親のヒエラルキーを見ているようだったと報告される。幼稚園ママ対保育園ママだけでは語り尽くせない断層を感じたと。

「ロハス」という言葉を三井物産が商標登録して、ブランド管理するという話がある。持続可能なエコロジーや福祉になるよう、それらが多少商売気があってもいいと思うが、それそのものの看板を商売道具にすれば、本来エコロジーや福祉に使われるお金が搾取されるだけだ。持続性も保障されない。私はヤンエグでもロハスでもないのでどうでもいいが、周囲でエコロジカルなことをやっている人が関心持っていたので、ちょっとかわいそうかも。

●「米軍再編」を読む。技術革新で軍の質的転換を図るアメリカが、在日米軍基地の機能強化と量的規模縮小を同時並行を進めようとしている中で、日本の対応の悪さを明らかにした本。
アメリカは、「基地の全体量を減らしているし、都市部から基地を少しでも減らしているんだから、この改革案に何の文句があるんだ」と、総論で賛成せざるを得ない要求を強引に突きつけていく中で、外務省は国内調整と安保条約の極東条項を楯にし、防衛庁は国防総省との直接交渉を行い、小泉政権は選挙を意識して適当にやりすごして、アメリカの反発を買ってしまっている。
これまでの対米従属の小泉政権というイメージを変える一冊だった。もちろんそれは中国韓国だけではなく、アメリカにも話ができない小泉政権という評価である。

民主党の前原がアメリカであんなに媚びを売るのかがわかった。その前原、今日は親中発言をしているらしい。繰り返すが労組切り、公務員叩き、大連立、そして中国政策、全く一貫性のない人物である。この人に約束はありうるのか。

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2005.12.11

12/11② ソ連に見放されてきた北朝鮮

腹痛の間に間に下斗米伸夫「アジア冷戦史」を読む。
私が大学に入学してすぐ、ポーランドの自由選挙を皮切りに東欧の崩壊が始まり、まだ大学にたくさん残っていた共産系教授あるいは80年台の共産党の純化路線の中で党を除名された教授たちが、アイデンティティの確保に右往左往している様を見た。
ゴルバチョフが英雄で、輝いていた頃だ。そのとき、旧共産圏の国がどのような政治判断をして今日に至っているのか興味をもっている。

中国の共産化に全面的に賛成ではなかったソ連の存在、そのソ連を見越した中国の対抗意識、その中でモンゴル以外の共産圏の国々をソ連が中国を通して代理統治してきたこと、そんなことが複雑にからみあって、アジアの共産国が民主化というプロセスをふまなかったことを論じている。北朝鮮が最も深刻で、単純な処方では解決しないことが述べられている。

北朝鮮も変わろうとした痕跡があったことを示している。

八六年十月の訪ソは金日成主席自身の主導で行われた。この交渉に携わった関係者は、前評判と異なって金日成が普通の人間で、ロシア語を理解し、自由に思考することに驚いた回想している。金はゴルバチョフに、米中接近とペレストロイカのなかで朝鮮問題が置き去りにならないかとの懸念を伝えていた。そのほか、金永南外相、黄長燁書記も自由な発想を持っていると評価している。(中略)だが帰国した金は教条的反応を示すだけだった。改革を行うことは自らの政治的立場の根本的転換になるからだった。

モンゴルはソ連の忠実な国だったので、ゴルバチョフに指示されるままに最高指導者を取り替え、民主化を始めたが、北朝鮮は扱うに小さな国として、そして話にならない国として放置されてしまったようだ。実にもったいない機会だった。

●菅直人のサイトより。

塾の20代の若い講師が、生徒の子どもにからかわれたといってその子どもを殺す。なんとも考えられない。あらゆる分野での若い世代の未熟さが目立つ。塾の先生にも団塊世代のサラリーマンOBが適任ではないかと思う。

しかし、団塊世代がそういう子どもを育てたんじゃないか。その団塊の世代が教育したって同じ結果じゃないかと思う。
菅直人氏の本業の話で、民主党の若い世代への幻滅なら、60年安保世代に対抗するために、彼らを甘やかし増長させてきた団塊の世代の議員の問題も多いと思う。菅氏は若い世代を厳選して力づけよ。政経塾ばかりをあまやかす民主党の中で、菅派の若手の徹底した差別化を図るべきだろう。

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12/11 無用な触発

ウイルス性腸炎で2日間苦しむ。ようやく便が出てきて、腹痛からは解放される。あとはなんだかこのだるい微熱。
地域福祉計画のレビューとなる市の集会に出ることもできず、家でダウン。

その間に大きなことがいくつか起きた。

1つは、東京高裁がマンションでのビラ配布に住居不法侵入の有罪判決。問題の多い判決だ。最高裁ではぜひとも差し戻しをしてほしい。この判例と個人情報保護法は、国民を分断し、情報流入源を大手マスコミに絞り、中央政府の情報コントロールをとりやすくしている。情報民主集中制ともいうべき時代だ。

1つは、アメリカ詣でをしている民主党の前原が暴走しまくっている。
アメリカでシーレーン防衛や集団的自衛権で、自民党の考えもはるかに通り越す発言をした。民主党の政策の枠を超えた発言である。また中国を仮想敵国とするような発言もあった。民主党の横路派が各議員の講演会等で反発する発言をしているが、菅派、小沢派からは何の反応もない。アジア各国に対する不用意な挑発である。シーレーン防衛を公言すれば、日本に好意を持つ国からも敵意も持つ国からもとめどもない防衛責任が発生してくる。中国に対して一定の警戒は必要だが、脅威と名指しすることはかえって逆効果である。
また、国連の予算案に反対するアメリカに同調発言をした。もちろん国連分担金の大半を日本が支払っている現実は何とかしなければならないと思うが、第一の問題は未払国アメリカの問題ではないか。金額では防衛費や外務省の経費からみればわずか数百億である。じっくり話し合って駆け引きやってなおしていけばよいことだ。アメリカに同調することは国連の力をそぐことになり危険である。数百億円を節約させるためにアメリカに対抗できない国連にしてよいのだろうか。
国内には、改憲に与党も野党もない、と発言。改憲という重大なことだからこそ、野党が問題をきちんと提起して議論をつくることが必要なんじゃないだろうか。
野党党首として、前原の発言は不適切すぎる。対立派閥は党首交代をきちんと求めるべきだろう。この際、民主党は派閥を明確にして、右翼国民が投票すべき民主党議員と、左翼国民が投票できる民主党議員とが明確になるようなシステムをつくってほしい。

1つは塾講師が塾生を殺害した事件。またもや子どもに刃が向けられた。講師がセクハラを行っていたという報道もある。子どもが殺され、その背後には性的な問題が関わる、そんな事件があまりにも多い。

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2005.12.08

12/8 歌舞伎帰りの小泉首相、現在暴走中

ジョンレノンの暗殺された日。さいたまミュージアムにジョンレノン記念館があるので行ったことがあるが、1階は遺品や記念品の展示だったが、2階はいかにオノヨーコがジョンレノンに愛された、という結論を導くための展示でいっぱい。なんか日本の前衛芸術家って権威にすがりたいんだなぁ、なんて思って、げっぷして帰る。
それとアメリカに戦争を仕掛け、日中戦争から太平洋戦争に切り替わった日。いろいろ考えさせられる。

昨日買った岩波文庫「最暗黒の東京」を読む。明治時代の東京の貧民街の体験ルポルタージュ。文語で細部まで読みこなせないが、文章は力があって引きつける。当時も大食堂は結構残飯を出していたみたいで、これが貧民街で再販される話は圧巻。小泉構造改革の行く末の社会を見るようだ。

●京都で歌舞伎見物から帰ってきた小泉首相は、みんなが抵抗勢力のレッテルを貼られることを恐れている今、次から次にめちゃくちゃなことをやっている。

1つは、昨日指示した選挙制度の見直しである。議席数を約4割減らし、小選挙区と比例代表の重複立候補をなくし、大都市部だけは中選挙区制に戻すという内容。自民党と公明党が議席を独占するような結果になるだろう。

1つは、NHKの民営化である。放送は民営化された方が政治や財界のコントロールがしやすくなる。民放に政権批判はともかく、現政権の施策の矛盾を告発するようなルポルタージュ番組がなくなっていることはその証左だ。

1つは、夕刊紙の報道だが、民主党との大連立を画策しているという。大政翼賛会3代目の小泉らしい発想だ。議員年金で与党のまとめた案を却下し、民主党案を評価したあたり、その端緒かも知れない。

この他にもヒューザーの小嶋を検察が立件せずと申し合わせたらしいなど、めちゃくちゃな意思決定がされている話も出てきている。共済年金を厚生年金にどさくさで統合して、国民年金の改革を放置した。

どさくさの間に、国民が無関心でありながら政治や社会の根幹にかかわるルールがどんどん変えられている。小泉さんに近しい会社だけが行政の民間委託・民営化の利権を貪り、それ以外はとにかく社会の害毒のように言われ続けている。小泉構造改革は公務員などの小さな既得権を小気味よく叩きまくる。小泉政権の政策で、命を預かる保育士、ヘルパーの賃金は引き下げられ続けている。しかし物もつくらず命も預からず、パソコンの画面をいじるだけで、不動産を投機の対象として証券化しているだけで年収6000万を得る若者が少なからずいる。

抵抗勢力だっていいじゃないか、守るものがあったっていいじゃないか、そうした気持ちが持てないものだろうか。みんな抵抗勢力というレッテルを貼られることを極端に恐れていて、何の動きにもならない。勇敢なる抵抗勢力をつくっていく必要がありそうだ。

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2005.12.07

12/7② 政権はしたたかに私たちの情報源を絶つ

立川市のマンションの集合ポストに反戦ビラを入れていた運動員が住居不法侵入で逮捕される事件があった。一審は無罪判決だったが、検察が控訴し、9日、二審判決が下されるという。

マンションに住民外の人がビラを配る、ということに気持ち悪く思う人はいるだろう。しかし、現実的にそれで実害があるだろうか。逆にマンションにビラを入れていたら住所不法侵入となるのだったら、マンション住民は一戸建て住民より情報収集で不利な立場になる。一審判決は妥当なものだと思うし、二審判決も一審判決を支持してくれることを願う。

私はときどきとりつかれたように選挙運動をやる。地方選挙や、衆議院の小選挙区のような選挙区が小さな選挙の場合、マスコミに滅多に取り上げられることはなく、候補者の宣伝をどのようにやるか、というのは頭の痛い問題だ。政策本位もいいが伝わらなくては何にもならない。駅前でのあいさつや演説会とビラ入れ、ポスター貼りを地道に続けていくしかない。これは市民運動や地域の活動でも同じで、市民運動も、みんなの見られるところでアピールをして、市民に共感と働きかけを行い、ビラやインターネットで地道に会員を増やしていく。

ところが個人情報保護法で名簿の使用に強い規制がかけられたり(同窓会名簿から興味持ってくれそうな人にビラを送ったりすることをためらうようになる)、マンションの集合ポストにビラを入れたら住居不法侵入になる、となると、もはや個々の市民に直接働きかける運動は成立しなくなる。たぶん、今はどの選挙の陣営もマンションへのビラ投函は躊躇しているのではないか。たとえ無罪になるとしても、警察に引っ張られる可能性のあることは選挙陣営はとても嫌うからだ。

その結果、このブログを含めて主観的なネット情報と、マスコミの情報しか、一般人のところには届かなくなってしまう。
また、安倍晋三のように、NHKと朝日新聞をけんかさせて、両方を政権批判できなくしてしまうような、手練手管に長けた陰湿な政治家だけが情報発信源を独占していく。一般人はその情報しか入らなくなるのだ。特に選挙のように、どっちに投票したからといって大きな損を実感しないものは情報に踊らされやすくなる。
市民の自由と、政治の自由が脅かされている事件だと思う。

以下、立川の事件での警察・検察の対応に問題があるとする法学者の声明が送られてきたので転載する。

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12/7 ガソリン税を減税する理由がない

なぜか家族全員の鍵を持っていってしまったり、そういう日に限って家族に急病人が出たり、あわただしい1日だった。単なる難しい風邪でした。

道路特定財源の見直しが首相から提起され、いろいろな議論が巻き起こっている。私はマイカーポピュリズムとも言うべき議論にだけは気をつけながら、この問題について考えたい。実はとくらblogさんのところでコメントをして議論が長くなりそうなので、今回、この問題について私なりに整理する。

道路特定財源の仕組みを分析していけばいくほど、減税なんて生やさしい話は出てこない。環境税としての役割、他の公共交通の支援、交通事故の社会コストの負担、道路建設で過去累々に積み上げてきた赤字国債の消化など考えると、ガソリン税や自動車重量税、軽油引取税の役割はまだまだあると思う。

減税なき一般財源化について自動車業界や、石油業界など勝ち組業界が自動車ユーザーと共闘して反対運動している。左翼陣営にも一般財源化は賛成だけど、減税ならもっと賛成という考えの人が多い。
しかし、小泉政権は増税を狙っている、と決めつけるために、とにかく増税らしきことは全て反対するというのは、あまり効果的な議論ではないと思う。日本の左派陣営は、悪い政治家は必ず増税を狙っていると決めつけ、悪政に対抗する目的しかない増税反対論を展開する(代表的なものが共産党の消費税の議論)やり方で政権批判をしてきた。それが、庶民レベルに小さな政府論をはびこらせてきたし、そのためにむきだしの競争を貧乏な人ほど歓迎するような社会になってしまっている。結果として小泉や竹中や前原のような政治家を跳梁跋扈させる温床になっている。左派陣営は、竹中氏にB層といわれる人に、税金が安いことに騙されてはいけないと教えるべきなのだろう。

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2005.12.06

12/6 小嶋立件せよ

ドラマに触発されて、古本屋で値切って買った瀬戸内晴美「夏の終わり」を読む。自分の生き様をここまで書かなくてはならないとは、出家まで業の深い人だったんだなぁ。男と別れると決めて埼玉に近い練馬でバス通りがあるとこに転居したというのだから、大泉か石神井なのかと思うと、親近感がわく。どうでもいい口実だけど。

●マンション強度偽装問題で、偽装されたマンションのために80億円の補正予算を組み、被害者救済や建て直しに使われる。
今回の政治のスピード感は評価したい。自民党は迷走していたが、北側国土交通大臣の対応の早さが効果的だったのではないか。あとはたぶんマンション利権が露呈するのを隠蔽したい力も働いてたのかも知れない。
しかしその内容は被害者救済よりも業者救済、責任隠しという感じが否めず、また繰り返したが、以前から政治課題になっている阪神大震災、新潟中部地震、多くの水害、痴呆老人に対する詐欺、ストーカーなどさまざまな犯罪の被害者が放置されたままでいることは不公平そのものだ。こちらも早急に対応策をまとめてほしい。
一方、夕刊紙の見出しに「小嶋立件せず」と。税金を使って後始末するのだから、きちんと立件をしてほしい。小泉さんの政敵はどうでもいいようなことまで犯罪に仕立てられているのだから。
また、小嶋を野に放しておくのは危険だ。こうした多額の金が動いたときには、利権があることもある。逮捕して、身柄を拘束しないと、死体になって出てきたり、行方不明になってしまったりすることもある。もっともそれがねらいで逮捕しないのかも知れないが。

●PFIの研究をしている知人から、高知県立医療センターの問題について面白いホームページを紹介される。ラジオ番組の内容をおこしたもののようだが、組合の委員長のコメントが本質を明らかにしていて面白い。地方メディアは建前論ではなく、こうした生々しい情報が入ってきていい。首都圏にないのはこういう情報だ。

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2005.12.04

12/4② 政策効果がわからない児童手当

繰り返すが、児童手当が何のために増やされているのかわからない。公明党は支給対象を親が年収1000万まで小学校6年生までに広げよ、というし、自民党は3歳未満までは2倍にしろ、と言っているらしい。

ところが先日、三位一体改革で与党と厚生労働省は生活保護を切ろうとしたことを思い出してほしい。特に地方交付税の積算根拠化することで、地方交付税を受け取っていない東京、川崎、横浜、名古屋(景気がよくなれば大阪市も入る)などのそれこそ貧困層やホームレスなどの多い都市を直撃するような内容だった。

いったい3歳未満児で月7500円程度のお金もらって何だというのか。そんなお金なら1日休日返上して交通量調査のアルバイトでもすればいいのだ。義務教育の小学生を育てるのに、何の経済的負担があるのか、今で年収700万ぐらいまでもらえる児童手当をそれ以上の人たちまでバラまいて何の意味があるのか。具体的な政策効果がまったく説得力がないのに、お金をもらって反対する人がいないという理由でばらまき福祉が行われている。

朝霞市の場合、保育所に入れない子どもが70人近くいる。この親たちは、民間の無認可保育所に5万から8万の保育料を払って子どもを預けている。通常の保育料が高くて4万8000円(3歳児未満)、普通だったら3万7000円程度だから、2万円近い持ち出しをさせられている。何に使われるかわからない児童手当に毎年何千億もばらまくぐらいなら、保育所にきちんと予算をつけてもらえば、本当に変わる。

こうしたいい加減な政策だけがどんどん進むのは、政府が何のためにあるのか、という定義が違うのだろう。
政府が国民を統治することを出発点にしている人は、民が不満を持たないように慰撫するために福祉をやればいいと考える。だから社会的弱者でも発言力のない生活保護受給者や母子家庭はどんどんカットするし、児童手当のようにお金のある人たちにわずかな金をばらまくために何千億も無駄遣いができるのだ。
一方、困ったことをみんなで解決するために政府がある、という考え方をとる人は、困ったときだけ政府に頼ればいいように福祉の制度設計をするはずだ。この考え方に立てば、熱心に子育てしてても、育児放棄してパチンコしていても、金持ちでも貧乏でも等しく7500円払うなんてバカな制度はつくらない。

ただ1点、児童手当を認めてもよい場合もある。それは、今の所得税・地方税で子どもがいると税金がまけてもらえる扶養控除を廃止した場合だ。
今の控除制度は税率35%の高額納税者が子どもをたくさん作るほど効果が大きくなって、税率8.5%の貧乏人が子どもをたくさんつくっても、ほとんど減税効果はない。子育てを応援するという制度の主旨とは逆行する結果になっている。しかも、障害があろうがなかろうが収入がなければ何歳までも控除が認められていて、金持ちが子どもを自立させないほど税金を負けてくれる。ニート・フリーター減税といっもよい。
私はこうした高額納税者ほどトクする所得税・地方税の扶養控除は廃止すべきだと思っているが、その場合、社会合意を取るために必要というなら児童手当を入れることが考えられても良いと思う。この場合、高額納税者で子沢山は増税となり、低所得者で納税もぼちぼちという程度の人は大きなメリットになる。先の衆議院選挙で民主党が提案したが、前言撤回ポピュリズムの前原民主党はこの方針を堅持できるのか。

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12/4 政府の救済策はずれている

マンション強度偽装問題の被害者救済が動き出す。
私は経済原理から言ってお金を使う「被害者救済」には基本的に反対だ。しかしもう政治が動き出している。その中でよりましな救済策があると思うが、公営住宅の緊急転居時の当面の家賃免除以外は、建て替えの税控除、全棟検査と、居住者よりマンション業界にお金が流れ込むような案しか与党から出て来ない。救済するなら被害者をきちんと救済すべきだろう。

武部が得意げに全棟検査を公費でやるとぶちあげたが、私は3点、疑問に思っている。
1点目はそんな予算がどこにあるのか、ということだ。専門家に聞いたところマンション1棟の強度検査は3000万円もかかる。全国何万棟(入居者ベースで450万戸ある)ものマンションを検査したら3兆円はかかる。整備新幹線を4回は作れるだけの予算だ。
2点目は、おそらく財政事情からやるとなれば構造計算書の書類チェックをやり直すという程度のものだろう。そうなれば今回のように審査用の書類が差し替えられていた場合にチェックすることはできないだろう。また業者がそうしたものを破棄しているとも聞く。
3点目は、結局、専門家や業者が情報や知識を独占している状態のもとでどんな診断がされようとも、その結果が客観的である保障はない。業者がこのマンションの住民は経済的に余裕があるから建て直させてしまえ、と思えば危険と診断するだろうし、このマンションの住民は経済的に余裕がなく建て直せなんて言おうものなら混乱が起きそうだと思えば、何とか大丈夫と診断するだろう。
その結果、業者が結局潤う。マンション業者に対して甘いのだ。

今回の問題には、ヒューザー、イーホームズ、ERI、木村建設、総研と、出入りしていた業者が被害を補償すべきだろう。総額140億だ。その気になればある程度は返せるはずだ。それに住宅ローンをつけた銀行などの責任も問い、最後に住民を支援すべきだろう。
もし公費を使って今回の問題を解決するなら、被害者に直接給付すべきだ。マンション業者が潤うような解決方法は絶対にしてはならない。

住民を支援するにあたっては、再発防止から制度改正が必要だ。
①政府が推進してきた規制緩和のイデオロギーでは、規制を事前チェックから事後チェックに切り替えていくとしていた。しかし事前チェックをちゃんとやらないと取り返しのつかない問題があることや、事後チェックの方が効率が悪い現実があることも認識し、規制緩和の路線を修正すべきだろう。
②今回検査業者を建築主や設計会社が指名できる関係が見えてしまった。検査会社が中立的に選ばれるシステムをつくるべきだろう。一番よいのは検査業務を行政の責任とし、行政が任意、あるいは抽選で検査業者を選び検査業務を委託することだろう。またビルマンションの分譲販売の場合には、建築主と設計士との緊張関係も整理し直すことが必要だ。
③マンション販売業者が販売したマンションに問題があった場合、10年補償するという制度があるが、今回それについて何の金銭的裏付けもないことがわかってしまった。補償保険制度づくりが必要ではないだろうか。
④マンション居住者を支援する居住者自身の組織の育成が必要だ。業者寄りの管理会社とは違う立場で、管理組合の運営ノウハウの支援を行うように自治体等が支援を行うことが必要だ。
⑤災害や犯罪被害者の生活再建を支援する制度が必要だ。今回の全体の再建費用は金額的に国家予算で支払うことができる。しかしマスコミや政治家など持てる階級の立場から、自分に身近な話題であるマンション被害者だけに同情論が広がって、他の災害・犯罪被害者が放置されていることは問題が大きい。全体的に、災害や犯罪の被害者の暮らしを建て直すのは誰が何をして支える必要があるのか明確にした制度づくりが必要だろう。被害が経済犯による場合、国や自治体が問題業者の代わりに補償を立て替え、元暴力団員などの出所後などの更正事業として取り立てをやらせてもいい。

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12/3② 潔く下妻物語

志木駅前の放置自転車がだんだんひどくなってきている。特に土休日はひどい。今はまだ人と人とがすれ違える状態だが、あと一ヵ月もすれば昔のように、車いすはまず通れなくなるだろう。すでに点字ブロックは潰されている。

自転車の歩道走行も危険きわまりない。当局は法律通り罰金を科すべきだろう。
自転車のひき逃げなんて日常茶飯事。環境や経済性から自転車が見直されているが、利用者が社会の道理をわきまえないなら、自転車を利用しにくくする対策が必要だろう。

●民主党の前原が明治大学の講演で「集団的自衛権を認めないのは米国への甘え、依存だ」と発言したらしい。集団的自衛権を認めればアメリカと自立した関係という論理がわからない。気に入らない政治勢力に甘えか甘えじゃないか、そうした物言いの仕方は、93年世代の政治家の特徴だ。

一方、自治労北海道本部が、民主党の検証に入った。現執行部下では、世の中どうにかなってしまいそうだ。厳しい評価を期待したい。

「諸君」の官公労に牛耳られた民主党という記事を立ち読みした。前民主党議員で今はソフトバンク系の企業の重役になった島聡氏の論文だ。郵政民営化に郵政関係労組が反対したからいけないという書き出しで、労組は無条件で民主党を支持することを前提にされている。労組は政治家より組合員の利益を優先すべき組織なのだから政党の考えに合わなければ応援しない自由はあるはずで筋違いの論建てだ。

しかしこの論文は面白い。著者は鳩山氏、菅氏、岡田氏の側近として党首退陣劇を間近で観て、民主党の若手議員がスキャンダルを持ち出して党首を引きずり降ろすことが習慣化されていて、そのことが大問題だ、という話で終わっている。私の勝手な想像だが、前原とその周辺のことを指しているのではないかと思う。鳩山氏、菅氏、岡田氏が党首を辞めさせられるときには、いつも前原周辺ががやがやしている。

●「下妻物語」を観る。面白い。まじめな世界がばかばかしい話ばかりなので気晴らしにいい。

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2005.12.03

12/3 小泉文化人の二枚舌

朝のフジテレビを見る。猪瀬直樹、テリー伊藤、高田真由子と小泉系文化人たちが勢揃いして、マンション強度偽装問題の被害者を救済しろの大合唱。キャスターもかわいそうだ、大変だから救済しろと。マンション問題はキャスターや文化人たちの身近な問題だから想像に易く、救済しろとなるのだろう。痴呆老人や、詐欺の被害者みたいな連中は彼らの遠いところにいるから自己責任なのだろう。

私のような社会民主主義者が救済を言うならともかく、小泉構造改革の議論で言えば、そんな物件見破れなかった人の自己責任と言うべきじゃないだろうか。と昨日も、おとといも思ってきたことに憤る。小泉構造改革の支持者は、無年金になった人に自己責任と言って突き放してきたではないか。こういうダブルスタンダードをポピュリズムというのである。

●小泉首相が経済財政諮問会議で、都心にある公務員官舎の全面的払い下げを指示したようだ。それ自体はいいかも知れないけど、単に資産を現金に換えるだけだから、国の信用力は変わらない。またこれから地価が上がるかも知れないこの時期に売るというのもうさんくさい。
官有地払い下げにはいつも政治家の利権の噂がつきまとう。そして公務員官舎が残してきた木々や緑がはぎ取られ、●●●ヒルズとかそんな名前の、バカ高いテナント料で飲食店ばかりがならぶ無個性な街だけができていく。これが江戸か。これが東京か。

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2005.12.02

12/2 介護をけちれば医療費が膨脹する

マンション問題に熱を上げていて紹介するのを忘れていたが、いいニュースだ。
医療がどこまでやるべきなのか、再定義する意味でも導入された介護保険制度だが、いつの間にか介護保険単独の財政問題にすりかえられて、サービス縮小ばかりが最近語られてきた。

医療保険制度の改革の話が出てくれば、当然、医療費の無駄遣いの根元は何か、という話になる。世界で冠たる平均入院日数の長さが指摘される。入院日数が長いから看護士が不足する。なぜ入院日数が長いかと言えば、老人ホームやグループホームの代替え機能をしているからだ。どうしてそうなるかと言えば、社会の介護力が弱いからだ。

ところが厚生労働省は昨年、介護保険の見直しだけを先行させてやってしまい、社会の介護力を削ぎ、再び医療保険制度の野放図な膨脹を許すことにならないかと心配していた。医療保険制度の改革に早々とメスが入ってまともな結論が出てほんとうによかったと思う。

●生活者ネットワークの元東京都議の新井美沙子さん(多摩市選出)が55歳の若さで亡くなりました。石毛えい子さんの選挙で知り合い、政策は話せる、政治はできる、人格はよい、人的ネットワークが広い、演出はできる、華はある、と政治家に求められる才能に満たされていた方でした。生活者ネットの決まりではもう1期議員ができたはずなのに、腰痛がひどいとあっさり引退してしまいました。厳しい闘病生活を送られていたのでしょう。石毛さんの後継に最適の人だと思っていましたが、ほんとうに悔やまれる死です。

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12/2② 天災や犯罪被害者もいる

マンション強度偽装事件の被害者住民たちが、公営住宅の入居時の家賃免除を求めている。政治の情緒論で、原則もなくなしくずしに支援策がまとまりつつある。一定の原則が確立されれば、家賃免除も仕方がないと思うが、何か違うという違和感がある。

それはリフォーム詐欺をはじめさまざまな詐欺事件で自宅を手放すことになった人たちに、国や自治体は一回も補償をしたことがない。そればかりか、再犯を繰り返す犯罪者を無為のままに社会に再び放ってきた。そうして被害が再びおきても、なかなか腰を上げようとせず、事件が末期になった頃にようやく逮捕することを繰り返している。
昨日もリフォームという「ビジネス」に熱を上げ痴呆老人から財産を騙し取った若者たちを、証拠不十分として検察は釈放している。証拠か無いのは被害者が痴呆老人だからか。まったくやるせない。犯人たちは数年静かに隠し財産で裕福に暮らし、ほとぼりさめたらまた新しい「ビジネス」をやるのだろう。

また、阪神大震災での罹災者や新潟中部地震の被害者が、未だに避難生活をし、生活再建の目処がたたない。被害からどちらが避けられなかったか、ということが全然省みられてない。

マンションの被害者を救うなら、天災の被害者にもっと暖かい視点を持つべきだし、犯罪被害一般の被害にきちんとした対応方針を持つべきだろう。

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2005.12.01

12/1 パーティー券の販売代理店

今日から12月。秋は終わってしまった!

きょうもマンション強度偽装事件についていろいろなニュースが出た。告発者の覆面インタビューも公開されて、小嶋や藤田、姉歯以外の本当のワルが見えてきた。
前から経営コンサルタントって羽振り良さそうなのに、なんの仕事をしているのかわからなかった。今回の事件の背後で内河健というコンサルタントが木村建設の背後でこうした偽装業者たちを総動員する仕事をしていたという。以前からブログ等で噂になっていたがようやく表面化したか。

それと伊藤公介代議士が12日に予定していたパーティーの発起人がヒューザーの小嶋社長らだったという(読売)。パーティーの発起人と言えばパーティー券を売るコネクションネットワークの始まりにあたるわけで、ヒューザーの出入り業者にパー券を売りまくって伊藤公介代議士に政治的影響力を強めていたことは想像に難しくない。

マンション強度偽装を各地の自治体で偽造が見抜けなかったことが問題になっている。それをとりわけ強調して、今回の事件を批判する人の中に、建築確認の構造検査を民営化したことが間違いではない、と強調する人が多い。その論者の言っていることは、「今さら」か、「役所でできないから民営化した」と決まり文句のように始める。本当だろうか。今回の事件の発生時期を見てほしい。規制緩和で、マンションの建築確認申請を民間でも可能にして以後に発生している。

その当たりは毎日新聞11/29夕刊2面で詳しく説明している。その記事では、役所がやるから、民間がやるから、というのではなく、建築確認・検査というのは公的な領域で、業者が任意で業者を選んで審査するシステムがおかしいときちんと指摘している。

●繰り返し、マンション強度偽装事件について記事を増やしたので「住宅・マンション」というカテゴリーをつくりました。
マンション問題を考えるにあたって参考になった本やブログをいくつかご案内します。アマゾンは労働者を搾取しているという話もあるのであまり使いたくありませんが、書店で取り寄せていたら時間がかかって事件のことがわからないまま過ぎてしまうので、今回はリンクを貼ります。

一番、根底から考えさせられるのは
山岡淳一郎「あなたのマンションが廃墟になる日」草思社
マンション業界が粗悪建築をして阪神大震災の被害を大きくし、そして補修で済みそうな程度の被害のマンションまで建て替えさせて二重取りした実態のレポートなどは真剣に考えさせられます。またどうしたらマンション住民が自分たちを守れるのか、ということについて、NPO等の管理組合の支援団体が必要だと提言しています。

住宅業界と政治や規制改革会議の不透明な関係について考えさせれるのは
島本慈子「住宅喪失」ちくま新書
住宅業界よりの審議会委員・文化人たちによる規制改革会議が土地や住宅の規制緩和で、経済的弱者を再開発で追い出し開発業者ばかり儲かるように制度設計したか、その実態を審議会議事録等から丹念に追跡している。

ブログ等からは
住宅が製造物責任法の対象から外された経緯について
評論家森田敬一郎の発言 マンション耐震強度偽装で「古い自民党」「官僚の裁量行政」復活?

住宅ローンを貸した提携銀行の審査体制にも責任があるんじゃないか、と私が問うたことについて、全面展開する意見もあるようです。考え方は新自由主義に貫かれていますが、筋は通っています。R30::マーケティング社会時評 ファイナンスした人が責任取れば

それにしても熊本ファミリー銀行のように、消費者が泣くことをわかりながら、木村建設をさっさと倒産させて資金回収を進めた銀行もあって、そんなに簡単な道ではありません。銀行に責任を取らせるには政治の決断が必要です。ちなみにこの銀行のHPに「困ったときは」という項目があります。ほとんうに困っている人のために対応してもらいたいものです。

最後に、被害者の方のブログのようです
揺れるマンション顛末記
自己責任が徹底され、事後チェックしか規制が許されないこの社会での犠牲者でありながら、前向きです。学ぶべきことが多いです。少し字が小さいのが難点ですが、これは私のブラウザの問題かしらん?

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12/1② 社会民主主義の点滴療法と生命維持装置

めまいがする悪寒がして本日休業。

睡眠の間に間に山口二郎「ブレア時代のイギリス」(岩波新書)を読む。大陸型の社会民主主義のリニューアルは必要で、その最初の成功例は「第三の道」イギリスのブレア政権だが、その失敗も出てきて見過ごすことはできなくなっている、という内容。評価しているのだか、問題点を指摘しているのかわからない。サッチャーよりましだが、相変わらず使えない医療、国鉄を民間に払い下げたら次々にレール破断が続出したことなど、ブレア政権のイデオロギーの本質にかかわる問題について評価がされていない。
今回の総選挙のような劇場型政治について山口氏は早くから知っていたようだが、こんなに早く日本で始まるとは思っていなかったようだ。
我らが社会民主主義者の悩みが俯瞰できる一冊だ。

続いて、職場でちょうだいしてきた「ポスト福祉国家とソーシャルガヴァナンス」(ミネルヴァ書房)を読む。読むんだけど、筆者たちの逡巡だけが伝わってきて、社会民主主義の素晴らしい理念をどう国民に伝え、今の民主党や社民党を変えたらよいか、労組のシステムを変えたらよいか、わかりにくかった。
グローバル経済に移行し、国民経済が成り立たない以上ケインズは否定されるべきで、IMFやプラザ合意にもとづく構造改革を容認せざるを得ないという立場である。社会民主主義の抜本的な自己改革が必要であっても、その立場は社会民主主義そのものの原理を再構築できないのではないか、という読後感がある。社会民主主義の立場を日本でうまく提示できない限り、民主党左派と社民党は護憲平和の教条主義と増税反対による団結感でしか生命は維持できないだろう。

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