12/25 時代のなかで直視するもの
イイスス・ハリストス生誕日、西武セゾングループがイトーヨーカドーに飲み込まれる合併話が進んでいる。がっくし。西武セゾングループの文化のなかにどっぷり浸かって育ってきたので、前近代的な体質のイトーヨーカドーと合併して、B層向けの百貨店に転換されることは不愉快だ。せっかく東武百貨店が良くなって、池袋もいい感じになってきたと思ったのに・・・。
書店で鎌田慧さん著の「自律と協働 はたらきがいを求めて」という本が売っていた。大阪市の現業職員の労働史である。大阪市職員のさまざまな待遇問題で、市職員の何から何までを叩く論調が強いが、そうした時代背景の中で、勇気ある出版だと思う。社会の風当たりが強いところや声なきところにインタビューをしていく鎌田氏の姿勢は、一方的なものの見方ばかりが押し流れる今の時代に貴重で大切だ。
不安定雇用の労働者を何とかしなくてはならないという今の時代、かつては極めて差別的な状況で働いていた自治体の現業労働者のあゆみを知ることは大切だと思うことがある。
| 固定リンク
コメント
かつての西武百貨店の世の中の風を突っ切って先頭を歩くような感じがとても好きでした。
昨今の西武は元気がなく、私が住んでいる町にある店舗も06年3月末でとうとう閉店ということで、ちょっとさびしいなぁと思っていたところ、今度はヨーカドーの傘下になるということで、大変驚いています。
世の中「岡田スーパー」と「羊華堂洋品店」ばかりになっていいのでしょうか?
投稿: あおい君 | 2005.12.26 14:44
ほんとう、ヨーカドーが西武百貨店の真似ができるのかどうなのか。店舗数が限られているから西武が突っ走れたのであって、池袋や渋谷の西武のノウハウをヨーカドーに移植することはなかなか難しいのではないかとおもっています。
投稿: 管理人 | 2005.12.27 01:09
数年前まで映画を見ようと思ったらトーキョさ一時間以上かけて出かけなければならなかった、10スクリーンを備えたキンピカ映画館ができてしまった。イオン・ジャスコも大増設されている。わたしが行く店は、すぐそばの地元食料品スーパー、100円ショップ、マツキヨ、 ユニクロ、それに地元の本屋。先日、ヨーカドーに八重洲ブックセンターが出店しているので、ほお~、と入ってみたがガキやヒマな主婦を相手にした本揃えに 嗚咽した。もとい、オェッ、と叫んで飛び出た。小さくてもよい志のある本屋、出てこないかな。百貨店資本におのれのドタマまで支配されたくないぜ。
投稿: 井上 | 2005.12.28 11:42
現業といっても大阪のそれはまさに差別との戦いであり、あるいは闇であり、とこちらに住む人々には正直はかりしれないものがあると思っています。
ルポライターの中のルポライター鎌田慧にして、そのどこまで切り込めたのか、正直楽しみであり、疑問でもあります。
ぜひ読んでみたい一冊ですね。心にメモしておきます。
投稿: takeyan | 2005.12.28 21:57
私も立ち読みで拾い読みした以外は未読です。読んでみようと思います。
投稿: 管理人 | 2005.12.28 22:49