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2005.12.19

12/19 不動産屋のやりたい放題を許さない自治体

急激に寒くなると体力を消耗する。こんな日に屋外で働く人や、働く場所も住む場所もなく屋外で過ごされている人たちが何とかやりすごしてほしい。礼文島の灯台が風で無くなったらしい。

●国立のマンション規制条例その他市の規制に対して賠償を命じる判決。
こうした判決が出るたびに、日本は不動産屋天国なんだとよくわかる。町並みを長い時間と手間をかけて守ってきた努力より、住んでもいない造った不動産屋が勝ち、売ったもの勝ち。社会的資源や守るべき文化や環境を無視して売りまくっても、自治体は建築許可を出さなきゃいけないし、水道をひかなくてはならない。

先日、私のブログの読者の方からふざけた会社のホームページを紹介される。住民の反対運動をねじふせる業務代行業者のようだ。お金を使わず住民の反対を収束させることを業務にしている。またしきりに自治体が建築確認を慎重に行うことを違法だと警告している。どんな手口を使っているのだろうか。不動産業界の革命児だと。木村建設も、ヒューザーもそんなふうに言われていたっけ。
ふざけた会社 近隣110番のホームページ
不動産業界を儲けさせると経済が活性化すると自民党の武部などが言いそうなことだが、地代は払わないわけにいかない税金みたいなものだから、不動産屋だけが羽振りのいい社会とは税金だけが高い社会と同じだ。しかも、不動産業界は政府のように社会福祉をやるわけではないから、高い「税金」もみんなのためには再分配されない。コンクリートと鉄筋と人件費と成金趣味の道楽に消えていくだけ。不動産屋だけ儲けさせても裾野の広い景気回復にはならない。

判決に戻る。自治体が自分たちのまちを自己決定できない法体系。住む人たちの社会権より、財産権だけが極端に優先される法体系。何かがおかしい。
それでも、今回の判決は前進だと思う。従来の判決は、マンション規制策を取った自治体が一方的に敗北する結果となっていたが、今回は、一定の範囲で業者の問題も認め、賠償額が大幅に減額された。何よりマンションを規制した条例が有効だと認められたことは画期的である。
あんまり好きではないプチブルタウン国立だけど、朝霞だって、景観なんて立派なものではないが、福祉資源や教育などでマンション乱造の矛盾が出ている。国立市の考えはよくわかる。

国立マンション条例訴訟、市の賠償額を16分の1に減額
2005年12月19日21時38分 朝日新聞

 東京都国立市に高層マンション建設計画が持ち上がった後、市がその区域の建物を高さ20メートル以下に規制した条例は無効だとして、建築主の明和地所(東京)が、市などを相手に損害賠償などを求めた訴訟の控訴審判決が19日、東京高裁であった。根本真裁判長は、請求通り市に4億円の賠償を命じた一審・東京地裁判決を変更。「市の営業妨害があった」と認めたが、賠償額は一審の16分の1に減らし、市に2500万円の支払いを命じた。

 条例の無効確認については一審同様、退けた。

 問題のマンションは、サクラやイチョウの並木で知られる「大学通り」に面する。計画浮上とともに反対運動が起き、工事開始直後の00年2月に条例が施行された。明和側は「建築妨害のための条例で無効」と訴えた。

 高裁は「歴史的にも景観を重視する地区で、条例がなくても同様の規制ができる可能性が濃い。事業者はこうしたリスクを甘受すべきだ」と述べ、条例制定はそれだけでは不法行為とはいえないとした。

 ただ、(1)住民に建設計画を話し、反対運動が起きた(2)都知事にマンションへの電気、ガスの供給を留保するよう働きかけた――などの市長の一連の行為にも言及。「全体的に観察すれば営業妨害にあたる」と述べ、不法行為にあたると認めた。

 市の行為による損害の額について、一審が不動産鑑定士の鑑定などをもとに3億5000万円と認めたのに対し、高裁は「市の行為で売れ残った分もあるとみられるが、具体的な損害額は確定できない」として裁量で1500万円にとどめた。

 市議会で市長が「違法建築だ」と発言したことで明和側の信用が傷ついたかどうかも問題になった。高裁は「相当多数の者が大学通りの景観と比べてマンションに違和感を持つことは簡単に想像できるはず。明和側のいささか強引ともいえる営業方針への反発も信用低下に寄与している」と指摘。この分の損害額を、一審の5000万円から1000万円に減額した。

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