12/11② ソ連に見放されてきた北朝鮮
腹痛の間に間に下斗米伸夫「アジア冷戦史」を読む。
私が大学に入学してすぐ、ポーランドの自由選挙を皮切りに東欧の崩壊が始まり、まだ大学にたくさん残っていた共産系教授あるいは80年台の共産党の純化路線の中で党を除名された教授たちが、アイデンティティの確保に右往左往している様を見た。
ゴルバチョフが英雄で、輝いていた頃だ。そのとき、旧共産圏の国がどのような政治判断をして今日に至っているのか興味をもっている。
中国の共産化に全面的に賛成ではなかったソ連の存在、そのソ連を見越した中国の対抗意識、その中でモンゴル以外の共産圏の国々をソ連が中国を通して代理統治してきたこと、そんなことが複雑にからみあって、アジアの共産国が民主化というプロセスをふまなかったことを論じている。北朝鮮が最も深刻で、単純な処方では解決しないことが述べられている。
北朝鮮も変わろうとした痕跡があったことを示している。
八六年十月の訪ソは金日成主席自身の主導で行われた。この交渉に携わった関係者は、前評判と異なって金日成が普通の人間で、ロシア語を理解し、自由に思考することに驚いた回想している。金はゴルバチョフに、米中接近とペレストロイカのなかで朝鮮問題が置き去りにならないかとの懸念を伝えていた。そのほか、金永南外相、黄長燁書記も自由な発想を持っていると評価している。(中略)だが帰国した金は教条的反応を示すだけだった。改革を行うことは自らの政治的立場の根本的転換になるからだった。
モンゴルはソ連の忠実な国だったので、ゴルバチョフに指示されるままに最高指導者を取り替え、民主化を始めたが、北朝鮮は扱うに小さな国として、そして話にならない国として放置されてしまったようだ。実にもったいない機会だった。
●菅直人のサイトより。
塾の20代の若い講師が、生徒の子どもにからかわれたといってその子どもを殺す。なんとも考えられない。あらゆる分野での若い世代の未熟さが目立つ。塾の先生にも団塊世代のサラリーマンOBが適任ではないかと思う。
しかし、団塊世代がそういう子どもを育てたんじゃないか。その団塊の世代が教育したって同じ結果じゃないかと思う。
菅直人氏の本業の話で、民主党の若い世代への幻滅なら、60年安保世代に対抗するために、彼らを甘やかし増長させてきた団塊の世代の議員の問題も多いと思う。菅氏は若い世代を厳選して力づけよ。政経塾ばかりをあまやかす民主党の中で、菅派の若手の徹底した差別化を図るべきだろう。
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