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2005.10.05

10/5 信じ合えるネットワーク

午後、地域福祉計画の市民委員会に出席。

福祉オンブズマンの運営主体、カーボランティア、町内会の位置づけについて議論が巻き起こる。町内会の福祉活動の活性化が、うまくいくだろうかという議論になったときに、担当の市職員が「この地域福祉計画で提案されていることがうまく行けば、自ずと町内会の福祉活動も活発になる」という意見が出て、すっとまとまった。そうだと思う。町内会に義務を課すより、いろいろな地域資源が福祉的な行動を始めれば、自然と町内会もその流れに乗り始めるだろう。

社会的・経済的弱者が犯罪の被害者になったり、福祉施策から漏れた層が犯罪の温床になったりすることから、最近の福祉のテーマでは「安全」「安心」という言葉が大きな課題になっている。地域の防犯ネットワークをどう創っていくか、という議論をしていたら「防犯のネットワークの前に、人と人とが信頼できるネットワークが必要よね」という退職教員の方の意見があって、まさにそうだと思った。自警団的にやるにも、地域の人たちとの信頼関係が無ければ始まらない。

メンバーに国勢調査の調査票回収業務をした方がいて、個人情報保護に対する過剰な反応で、人と人とが安心して信頼できる関係がつくれなくなっているねぇ、なんて話も出る。今の与党が創った同法は、結果的に社会を分断し国民をマスコミにだけ釘付けにさせる効果しか生まなかったと思う。本当の防犯は地域の人たちが仲良くすることだ。仲の良い社会や地域に危険分子は入りにくい。
名簿が流通することのデメリットと、名簿も回せないような人間関係によるデメリットを冷静に天秤にかけ同法を再評価すべきだと思う。名簿流通による犯罪の恐怖もあるが、ストーカー、洗脳集団、詐欺師、ねずみ講など流通する名簿で悪巧みする連中にとって個人情報保護法なんてちょろい法律だ。対象者を別な方法で苦情を言わせなければいいのだから。

●佐野眞一「阿片王」、面白い。激しく読み進む。先の大戦で関東軍が暴走し泥沼化していった理由に、欧米列強に対抗するだとか何だとか様々な弁護論があるが、イギリスの高価な阿片を追放するために日本が陸軍や商社のダミー会社を使って安価な阿片の供給に乗り出し、それが莫大な利権となって抜き差しならなくなったから、という背景事情を追っかけているのが興味深い。

●民主党の前原氏、読売では連合大会で労組との関係を見直す(距離を置く)と言ったことに対して「デリカシーの欠いた面があった」と言いながら、共同では、その前日、常任幹事会では郵政民営化について民主党が対案を出さなかったのは党の政局判断で労組の反対が理由ではない、という批判に無視したと報じられている。「労組を切れ」という世論に迎合しながら「圧力団体」に屈服する、右顧左眄な対応だ。

共同通信 国内・海外ニュース/政治

前原氏の労組対応に異論 民主、常任幹事会で

 民主党の前原誠司代表が掲げる「労組との関係見直し」をめぐり、4日午後の同党常任幹事会で、連合に近い常任幹事から「衆院選敗北の責任が労組にあるというメッセージは遺憾だ」「連合との関係修復を図るべきだ」などの異論が相次いだ。
 前原氏は「連合との関係が悪くなったとは思っていない」と突っぱね、川端達夫常任幹事会議長が「相手(政府、与党)の思うつぼだ」と議論を打ち切った。
 議論の焦点となったのは、前原氏が連合に配慮して郵政民営化関連法案の対案を提出しなかったことが衆院選の大きな敗因と主張している点。
 ある常任幹事は「対案を出さなかったのは(民主党側の)政局判断であり、労組の反対で出さなかったというのは事実と違う」と批判した。

[10月04日 19:47]

「民主は支持基盤拡大を」連合大会で笹森会長

 連合は5日、都内で第9回定期大会を開いた。笹森清会長はあいさつで、先の衆院選で民主党と労組の密接な関係が批判されたことについて、「連合は、民主党=労組の関係を望んでいない。応援団を増やしてほしい」と述べ、民主党に支持基盤の拡大を求めた。

 また、「労組の組織率が2割を切る中、パート労働者や中小・零細企業の組織拡大に全力投球しなければならない」と訴えた。

 6日には、「格差拡大をもたらす小泉『構造改革』路線の転換に向け、引き続き民主党を支援し、次期総選挙で政権交代の実現を目指す」などとした2006~07年度の運動方針を採択する。

 大会には、小泉首相や民主党の前原代表らが来賓として出席した。首相の出席は4年ぶり2回目。

 首相は「衆院選で自民党を支援してくれた方もいるかもしれないので、お礼を申し上げる。各層のみなさんの協力がないと、改革は実現しない」と改革への協力を呼びかけた。

 前原代表は、労組との関係見直しを目指す党の方針に関連し、「選挙で応援をいただいた皆さんに対し、デリカシーを欠いた面があった。これからも率直な批判をいただきたい」と要請した。

 大会では、任期満了で退任する笹森会長の後継会長選挙が6日、各構成組織の代議員486人によって実施される。連合の役員推薦委員会の推薦を受けたUIゼンセン同盟の高木剛会長(62)と、全国コミュニティ・ユニオン連合会の鴨桃代会長(56)が立候補している。

(2005年10月5日12時36分 読売新聞)

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コメント

ご無沙汰しています。
個人情報保護のおはなし、まったく同感です。
最近、高校のときのクラス会の準備を数人で進めているのですが、その際にも個人情報云々ということを言い出す人間がいて、名簿作成のことなど議論になりました。繋ぎ得る絆を繋ごうとすることさえ疎まれる社会は、なんだか温もりのない、硬質な社会ですね。
イビツな社会から、個人を守るために作った法律なのでしょうが、かえって社会のイビツさを増大させているような気がします。

その際にいろいろ調べたときに、以下のサイトを読んで、「まさにっ!」と思わず声を挙げました。ぜひ読んでみてください。

http://teleradiology.jp/MRI/11_misc/renrakumou/jusho.html

投稿: yone-zo | 2005.10.05 22:11

まさにっ、ですね。
個人情報を保護するといいながら、クラスの隣の子がどこに住んでいる誰かもわからない。先生だけがその子のことを十分知っている。気持ち悪い社会ですね~。
クラスの名簿なんて悪用したら最後、そのクラスにいづらくなるものだと思うものですし、変な宗教やねずみ講が利用したなら、それはクラスで話し合って、謝罪させる方が有効ですよねぇ。

投稿: 管理人 | 2005.10.05 23:13

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