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2005.10.27

10/27 市民参加とは誰のため

地域福祉計画策定委員会に出席する。会議前に送られた資料が薄く、中間答申でまとめた計画案文が相当削られているようだと思った。
委員会に出席してみてその理由がわかった。市職員だけの「地域福祉計画庁内検討委員会」が、「現時点で取り組まない」と判断したものを、市民委員会に諮らずに、担当課と市民委員会・策定委員会と協議もせずに、福祉課の裁量でカットしたようだ。

そもそも朝霞の地域福祉計画づくりは、全面的な市民参加を唱ってスタートした。100%公募の市民委員によって議論し、調査を行い、起案し、修文してまとめてきた。それを策定委員会がチェックし、決定していくことになっている。本来ならば庁内検討委員会は市民と協働して計画をとりまとめ、策定委員会に提起することになっていた。ところが庁内検討委員会との「協働」はほとんど行われなかった。その結果がこれである。

市民参加であるなら、なぜ「現時点で取り組まない」となったのか、下働きさせられた市民委員会に説明する責任があるだろう。それを怠って、かなり大変であった作業だけ市民に押しつけたことに、憤りを感じている。内容も、あまりにもサービスが不足している分野以外はお金のかからないことに特化して提案した。そのために市役所がお金を使わずに市民や市の既存事業をつなげて解決していくことや、規制の緩和や強化などを求めた。市役所が効果的な市民サービスは何かを考えれば歩み寄れるものを十分検討したが、市役所の過去のしきたり、庁内の人間関係をまずくすること、前例のないこと、などが却下された。

庁内検討委員会は、市民委員会がまとめたものを実行可能かどうか、実行するにはどうのような課題があるか、市民委員会と「協働」して検討することになっている。しかしこれまで市民委員会と一緒に議論したことは1度しかない。それも文案がない段階のフリーディスカッションみたいなものだけである。市民委員会、策定委員会が委員個人名入りの議事録が公開されている。それに対し庁内検討委員会は、議事録も公開されていない。行政の中立性、公平性という名のもとに密室で裁量行政を行っている。

私が策定委員会でこの点を問題を提起して、委員長、副委員長を始め多くの委員がこの顛末に問題を感じ、委員長、副委員長との再協議になったが、市側としてはもはや再調整するつもりはないのだろう。庁内の議論経過についてつぶさに確認しながら、決定経過の不透明性を問題にしていきたい。
当然、福祉課担当職員たちの責任も問題化していくつもりだ。

市民への業務委託を市民参加と称している自治体が増えてきた。人べらし行政改革の中で、あるいは小泉に煽られた公務員が「民でできるものは民」と称して民間委託を推進している。そうしてセンサーとなっている現場の市職員を市役所から追い出し、市民に出入り業者の感覚で下働きさせて、残った命令する公務員だけが安定した職と給料をもらい続けるシステムが評価される。朝霞の地域福祉計画づくりでは、市民に作業を押しつけて作らせたものを市職員どうしでシニカルに批判して、都合の良いところだけ利用する。そんな公務員たちの都合のよい民間委託の実態につきあわされた感じだ。

〈市職員たちが現時点では取り組まないとした項目〉
民間相談機関の設立や連携の支援
多様な対応ができる相談員の育成
子ども向けの情報提供(生涯学習課以外)
(福祉職員に対する)定期的なリカレント教育の実施
福祉専門職員の確保
市内の福祉関連施設・サービス量と調和した開発
共同住宅の管理組合の活動支援
低所得世帯の家賃補助の導入の検討(公営住宅建設推進政策からの転換の検討)

(実施しているなどと回答しているがまったく新たな課題認識がみられない項目)
一人でもできる参加方法・事例についての情報発信
  →市民生活課:「彩夏祭」の充実支援
相談者のその後まで見届ける「一貫支援」の検討
  →健康福祉部:保健福祉の連携により実施。
ピアカウンセリングの充実
  →新生児の保護者向けののみ回答(精神障害者や不登校児童、ひきこもりなども課題はあるが。)
行政職員のサービス研修の実施
  →ニーズ真因分析や相談への対応能力を課題にしたが、接遇の話ばかり。
権利擁護事業の市民向け説明
わかりやすい表記・表示(外国人や知的障害者の対応)
  →市の広報は中学生でも読めるレベルにしている(そんなの広報活動の当たり前の前提でしょう。やるべきは市役所の出す看板や、駅の運賃表示などのことなど一人でも迷わずパニックを起こさないような工夫)
各種相談の充実(さらに充実を図ると答えなかったのはこのままでよいと認識しているようだ。予防福祉や予防医療のために重要なのだが)
地域デビュー初心者にやさしい交流の場づくり

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コメント

私が過去にかかわった事例では、多少なりとも権力関係の変更をともなうような項目はすべて採用されない。朝霞と同じく、勝手に市民がやるボランティアは勝手にやってくれるぶんには大賛成という対応。情報公開や、政策決定過程の公開、評価など市民参画にかかわるところはとくに×でした。うちのまちでも地域福祉計画がはじまりました。担当職員のかたもやる気です。でも、担当以外の方は……。とくに幹部が市民参加の意味を理解しているとはとうてい思えず、同じような結末にならないかと危惧しつつ、市民委員に応募しました。いろいろ教えてくださいまし。がんばれー。

投稿: nekokan | 2005.10.27 22:06

メールでいろいろお知らせしますね。
がんばるのも、しばらくは抵抗闘争です。
一緒に考える、まとめていく、ということに鈍感な市役所なら、言うこときかなければ、という強い制裁の態度が必要です。

投稿: 管理人 | 2005.10.27 22:30

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