10/17 対抗軸を考えさせられる
●小泉首相が靖国に参拝。参拝したという行為は消えるわけじゃないから、中国や韓国との関係悪化は避けられないし、首相としての参拝にしては腰砕けで、中途半端な行動でしかない。全く得策ではないし、政治の結果責任ということからすると、何も良いことはない。ただし、民主党の制御にはいいかも。新自由主義でタカ派で民営化信仰なのに、靖国参拝だけは反対している前原に得点を上げさせる効果はある。この点で民主党内左派は前原の足を引っ張りにくいので、小泉よりの政策の合意をつくりやすくなるかな。
●先の総選挙で踏みとどまったドイツ社民党は、首相をキリスト教民主同盟に明け渡したものの、重要ポストを占拠。すぐやけのやんぱちのような行動しか取らない日本の野党よりずっとずっと大人だし立派だ。
●イタリア左翼連合「ユニオン(旧オリーブの木)」が統一首相候補の予備選挙を支持者に行う。全国9700ヵ所の投票所で支持者400万人が参加した。その結果、最大政党の左翼民主党のブロディー氏が選ばれる。議員だけの選挙で誰も知らない党首が選ばれ、それが未来の首相候補として押しつけられるより、こうして有権者参加で党首を選ぶことができればと思う。特に、投票所があることが素晴らしい。
野党連合の売り込みにもなったのではないか。自分たちの選んだ首相を勝たせるためにはどうしたらよいか、有権者の脳みそにきちんと記憶が刻まれるだろう。
戦後45年、イタリアと日本はよく似た政治体制が続き、同時期に同じような政治改革に取り組んだ結果はイタリアの方がはるかに優れている。日本は選挙制度の改革と中選挙区時代の自民党と同じく世代交代で乗り越えただけだったが、イタリアは左翼政党はきちんと自己批判し、行動パターンを改革し、イデオロギーを変えながらも、右派連合にきちんと対抗できる政策やスタンスを持っている。日本にはこれがない。小泉首相との違いが見えない。
民主党が党首選挙で支持者投票をやったことがあったが、届いた投票用紙はがきはバーコード入りの実質記名投票。宗教団体(干渉したのは労組とか言われたが、個人宅に届く投票用紙に特定の人の名前を書かせることができるのは今や宗教団体しかない)票の干渉で、世論調査と大きく異なる結果となったことがある。
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コメント
投票所方式いいですね。
総支部内で何ヶ所か開設することは可能ですよね。
ただ、現状では秘密保持が難しい気もします。
投稿: wacky | 2005.10.21 00:33
小選挙区に1ヵ所とか、首都圏なら池袋や渋谷などターミナルに臨時投票所をデパートなんかとタイアップして置くとか、やりようはありますよね。
秘密保持は難しいかも知れませんが、やってみる方向でいろいろ考えるところから、民主党の国民参加が本格的に始まるのだと思います。この点は小泉さんに遅れをとってしまったのですから、急がなくてはダメでしょうね。
投稿: 管理人 | 2005.10.21 21:35