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2005.09.01

9/1 

9月中旬から2年間の異動になる。新しいところでの仕事について説明を受ける。

午後、地域福祉計画を県内で普及させるためにどうするかの議論に参加。職員と地域の有力者の受容体を変え、地域の不満分子の建設的なエネルギーをどう引っ張り出すか、というあたりの議論が面白かった。

小泉の政権放送を見る。同じことしか言わない。公務員の批判ばっかり。レギュラー番組のゲストに気を遣わせる息子の特権はないのだろうかね。

●郵政改革とは何か、という議論について、整理がされて理解されていない。だから民営化=改革、民主党の改革案=水で薄めたも改革、というイメージの決めつけがまかり通るのだろう。

郵政の問題は、郵貯や簡保を財源にした財政投融資である。郵貯や簡保がなぜ利息を払えるのかというと、地下鉄や高速道路、後年度負担の政府事業に資金を貸しだし、利息を取るからだ。郵貯や簡保の残高が増えれば増えるほど、無駄な公共事業を増やさざるを得ない仕掛けになっている。そしてその事業は高い利息を払うために事業が赤字だ。大阪市を除く市営地下鉄は、運賃収入の半分以上を財政投融資の利息に支払っている。黒字になるわけがない。後年度負担の政府事業にいたっては、税金で返済がされなければ貯金や簡保が返せないのである。したがって、郵貯や簡保を何らかの改革をしないと、財政破綻がおきるというのは事実なのである。

問題は、それを小泉構造改革のように民営化チチンプイでやるのか、民主党のように正攻法で郵貯・簡保の残高削減に取り組むかの違いだ。民営化によるメリットとデメリットの比較になるだろう。民営化せよといっている人たちは公務員=非効率という決めつけがあるからだ。当初小泉首相も、財政投融資の問題として議論していたが、いつの間にか、公務員批判、公務員=非効率というイデオロギーの問題に変えている。そして公務員労組への批判にすりかえている。さらには、エスカレートして、郵政民営化さえすれば国政のほとんどの問題は解決できるという。犯罪率まで下げるつもりだろうか。

郵便配達そのものは、考え方が整理されれば官業でもいいだろうし、民営化もありうる。今の日本の郵政公社の仕事はそんなに非効率でもなく、態度も悪いわけでもなく、国鉄に象徴されるような官業につきまとうデメリットがそんなに表れていない。むしろ、民間宅配便業者のいくつかよりはずっと経営姿勢はよいし、成績もよい。それをさらに民営化するのがよいのか、民営化せず、ナショナルミニマムとしての公共サービスと位置づけるのか、立場の違いだろう。

郵政公社のような巨大企業を民営化すれば、その利益は国民の共同管理の外にいく。国鉄民営化も遊休地が森派の三塚はじめ、一部の政治家の再開発利権になっていく話とワンセットだったという話もあった。金融業なので、アメリカ金融資本か、国内の大銀行の利権になっていくのだろう。だから一所懸命なのではないか。
もっと大きな国のあるべき姿を議論するところから考えると、郵政民営化は選挙の重点公約になっても、主要な争点にすべき問題ではないと思う。大国鉄も、選挙の争点にはならなかった。

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コメント

 「国鉄改革」と「郵政改革」は根本的に違うと思うのですけれど。国鉄は、最終的には収入が3兆円に対して支出が5兆円という、とんでもない会計状態になって破綻していったわけですが、郵政は赤字にはなってませんので。

 国鉄労働者が悪の権化のように言われていましたが、破綻に陥ったのはそれだけとも言い切れない訳で。
 確かに一時の国鉄の労使慣行には改めなければならない点はあったと認識しています。しかし、「マル生運動」をはき違えた現場管理職の不当労働行為、それに敗北した政権与党、財務状況の悪化により合理化投資ができなくなっていったこと…。

 国鉄の財務状況は、まさに悲惨な状況でした。戦前に長崎惣之助さん(後に3代国鉄総裁になる人)達、財務畑の人が国鉄の減価償却制度を作ったりして内部留保を確保していたわけですが、日本軍部はその資金を、戦争遂行資金としてそれらを「徴発」しました。そして、戦争被害を受け戦後を迎え、被害を復旧する資金に事欠く状況に陥ります。
 それを、片山社会党内閣が現状としてを国民に訴えますが、なにせ資金はありません。結局は借金をして復旧事業、近代化を進めていきます。昭和30年代になると、国鉄の会計も黒字になるのですが、内部留保は利益準備金だけ、という状況でした。
 戦後、朝鮮総督府鉄道庁や南満州鉄道株式会社の職員を受け入れて肥大化した国鉄の、将来の職員の退職給与引当金でさえ、積み立てることさえ、時の政権は許さなかったのです。
 東海道新幹線プロジェクトも借金で進められました。某作家は「昭和の3バカ査定」の一つに上げていましたが。そんな状態の中で、政権与党にストップがかけられないように世銀融資を受け入れた、当時の十河総裁の政治力は卓越したものがあったと思います。世銀融資を受け入れれば、事業の完了を政府が保証しなくてはいけない訳ですから…。

 現在の地方公営企業も似たような状況にあります。監査委員の監査を受けると、「減価償却費が過大過ぎる。利益隠しだ。利益を住民に還元すべきだ。」とかいう指摘を受ける訳です。
 しかし、適切に減価償却をしていかないと、将来、施設が老朽化して使えなくなった時にどうすればいいのでしょう。国鉄のように借金して施設を建設するのでしょうか。その時に、地方公営企業が借金をできる状況にあるのでしょうか。少子化や高齢化の進展を考えると、政府機関が借金できる余地は少なくなってきていると感じています。少なくとも市場金利にプレミアムを支払って借金するようになるでしょう。
 でなければ、上水道や下水道がなくても我慢しろ、と国民に言うのでしょうか。怒られますよ。

 適切な投資と適切な負担が将来の負担を軽くすることだと、私は考えています。郵政が民営化されても、「国鉄改革」と同じように問題が解決するわけはないと思っています。郵政改革については、果たして郵政が国営事業でいいのか、という問題は検討していかなればならないと考えますが、それだけで年金や公務員制度が魔法のように解決するとは、とても思えないのです。
(話が脱線気味ですいません。)
 

投稿: 窓灯り | 2005.09.03 08:05

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国鉄についてはおっしゃる通りです。一方で、含み益は計上することが許されず、国鉄改革でこれらを利権として手に入れた人たちが中曽根派や福田派にいるわけです。三塚氏は国鉄関連会社の用地内に大きな後援会事務所を構えていたと言われています。

投稿: 管理人 | 2005.09.04 22:56

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