9/19 妄想にとりつかれた人々
馳星周「マンゴーレイン」を読む。入り込むほど面白かったが、おもしろさは「不夜城」を超えてない。
前の夜は、月見をしながら酒を飲み、夜更かしをする。朝寝坊をしながら、午前中は家計簿の整理をする。
午後は大好きな池袋のデパートへ。構造改革が遅れているだとか言われても、ヨーカドーやダイエー、通信販売よりデパートが大好き。歩いて品物を見て、買うという楽しみを構造改革の名の下に奪われたくない。イタリア製の細い靴をみて、そのフォルムの美しさに惚れるが、私の甲高横広の足には入らないので買っても無駄なのだ。残念。
もう民主党のことなんか書きたくもないんだけど、ほんとうにダメになっているなぁ、と思うことがあったので。
●朝のワイドショーで、民主党の自称「若手」議員の、原口一博、松原仁、河村たかし、海江田万里と、小泉の側近山本一太が出ていて、民主党の今後について議論していた。
労組を切るなんてのは序の口で、憲法9条2項の改正が、もはや議論の余地がないと話している。冗談じゃない。改正するにしてもきちんと議論しないとやばいだろう。集団的自衛権、PKO活動での武力行使、日本にある米軍基地が攻撃された場合の対応、紛争未然の武力行使、それぞれがグレーゾーンが多く、どうなるのか知らないで、議論せず改正を進めよなんて、やりすぎだろう。
それまで彼らを暴走を煽ったコメンテーターの鳥越俊太郎や大下英治が「ところで民主党は戦中戦後と本土の犠牲を押しつけられてきた沖縄のことについてどう考えるんですか」と質問したら4人は黙ってしまって、鳥越にもう一度、喝を入れられるように質されていた。河村が「だから党議拘束があるのがいけない、各議員が国会で自由に賛成反対できるようにしたらいいんだ」みたいなこと言って、ふざけた党・連中だなぁ、と思った。まじめに問題に向き合え。吉永みち子に「小泉さんの構造改革で痛めつけられた人へのメッセージがあるんですか」と畳まれておしまい。
こうした中堅若手の妄想発言が続くと、一番まともな岡田克也前代表にすべての責任を押しつけてみそぎをしてしまったことの問題を感じる。何だかめちゃくちゃなものの考え方に民主党の中堅若手議員は取り憑かれている。当面、野党第一党は機能しないだろうし、支持率の激しい低下に悩ませられることだろう。
小泉圧勝の毒気に当てられすぎて、彼らは、今までの民主党が悪くて、合意形成がださくて、主導権を持った一部の人がどんどん勝手にやる方が民主党の支持率が回復する、と思いこまされている。一歩おけばそうした思考回路は選挙中の小泉の猿まねに過ぎないとわかるのだが。そうした妄想は、覚醒剤中毒の小林憲司を笑えない。
自民党の山本一太に余裕しゃくしゃくで、「民主党さんは強敵ですから、ぜひがんばっていただき切磋琢磨したいですね」なんて言われる始末だ。
そうそう小林憲司で思い出した。日本の尊厳を教える歴史教育が必要だとか、ジェンダー教育は日本を滅ぼす、性教育が性の逸脱を生む、なんて真顔で言っていた熊谷弘や山谷えり子とつるんで民主党を脱党して保守新党を結党しようとしていた一人に、今回覚醒剤で逮捕された小林憲司がいた。
国民にそんな役に立たないモラルを押しつけて、自分はやくざみたいな風貌の秘書を雇い、秘書に覚醒剤を常時携帯させ、議員会館や選挙演説中でも吸引していたというのだから、笑わせてくれる。そして政治家が信用されない。政治家に法律以上のモラルは問わない。だから国民につまらないモラルを押しつけるような主張はやめてもらいたい。
●「世耕さん、福山さんに会ってきましたよ」
マーケティングの仕事をやっている人の言う、自民党のメディア戦略が半端なものではないという話。マニフェストで正しいことを言っていればいい、と信じてやまない民主党中堅若手議員の限界もわかります。
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