7/28② 貧困を再生産する郊外型スーパー
朝、法務局へ行く。金融不動産関係者の集まる独特の雰囲気が漂う世界だった。交通機関がないのが痛い。帰りは暑い中散歩。
日中は、近く改訂が予定される公務員賃金表の印刷のためのレイアウト配置をいろいろやってみる。賃金表の内容が4倍以上に膨らむので、割付や字の大きさに苦労する。
夜、このブログが1年を超えていることに気づく。のべ38000人のみなさん、ありがとうございました。
いろんなことについて書きすぎているせいか、さまざまな検索キーワードで見ていただいているようです。
●「大型店とまちづくり」(岩波新書)を読む。
先進国になったら避けられないもの、と嫌悪感を示しながらも半ば諦めてきた、郊外型の大型スーパー。
著者はアメリカでの郊外型スーパーとたたかってきた住民運動の調査結果から、郊外型スーパーは貧困の再生産システムで、地域経済の強化を実現するような流通システムを考える時期に来ていると訴えている。
郊外型スーパーの「先進国」とされてきたアメリカでは、郊外型スーパーが地域経済にあまりにも悪影響輪与え、地域に無責任な営業姿勢は地域社会を壊す、と、地域住民、商店街、労働組合が一体になって反対運動が取り組まれている。
日本では、今頃になって規制緩和が推進されて、その結果大型スーパーが各地で商店街を壊し、そうして発生した余剰労働力を最低賃金すれすれで雇って、儲けを東京や大阪に吸い上げても、日経新聞やそれに群がるエコノミストたちから「経営努力」だと賞賛されている。そうして弱った地域経済には、中央政府が交付税や補助金で支援している。わけがわからない。
アメリカで郊外型スーパーはクルマと冷蔵庫ぐらいしか財産のない貧困層の店だということも興味深かった。顧客の40%が日本でいう年収200万以下の家庭。その家庭のためにウォールマートが「毎日安売り」商品を開発するが、それが国内メーカーに低価格競争を強い、貧困層を再生産するという構図が興味深い。日本の流通業も今、ウォールマート的なビジネスモデルをまねしているが、その影響か、老舗メーカーの商品が実に味気ないものになっていることをたまに感じることがある。
アメリカで、大型スーパーによらない街作りに成功した地域では、商店主たちが商店会を壊し、地域住民主体の消費環境を考える市民運動体に作り替えているという。そうすることによって、地域住民が自分の消費環境と、それによってつくられる労働環境を守ろうとしている。
いろいろ学ぶべきところの多い一冊だった。
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