7/28 竹ノ塚踏切事故の報告書
東武鉄道が、竹ノ塚踏切事故の報告をまとめた。
JR事故を受けて東急が発表した安全対策のHPと見比べると、落差が激しい。
報告のモチーフは責任問題。原因の分析より、保安係の責任で、安全について本社の意向をしっかり伝えきれなかったから事故がおきた、と言いたそうな内容だった。関係者の黙秘等で警視庁は本社をなかなか立件できていないが、保安係や駅長、組合が抜本対策を求めて意見したのに、本社は何もしなかった、という報道は何度もあった。そのことに対する事実か否か、事実であればどう扱ったのか、ということが全く報告されなかった。
時勢が責任問題にうるさくなっているせいかも知れないが、こうした問題は乗客の安全のために何ができるか、再発防止は何か、であって誰のせいなんてことはその次じゃないかと思う。
解決策は「社員教育」社員教育がなってなかったからと、強化する、という内容。
保安係の責任、本社は教育責任しかない、という姿勢がありありと見える。というのも、現場にひやり・はっとがあった場合の、責任者や本社への提言や報告体制についてこの報告書では何も伝えていない。ルール違反した同僚を告発するシステムだけだ。そうした責任問題という政治的圧力を使って、意識や自覚にだけ訴える安全対策が、誤魔化し、人為的解決を生み、安全につながらないということが、踏切事件の背景にあったのではないか。教育によって現場の意識だけを変えれば事故は起きなくなる、というのは改善だが、事故防止ではない。危機はまだ続いている。
実際に人や物を運ぶ産業なのに、人や物を運ぶ現場から本社がつくられていない東武鉄道の社風を感じた報告書だった。このような鉄道会社は、利用者・顧客のことなんか、統治の対象でしかないのだろう。
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