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2005.07.13

7/13 認可保育所考

地域福祉の市民委員会を途中まで出席。予想通りかもしれないがパブリックコメントが少なくてがっかり。すべて市民個人。内容はいい。しかし、市内の福祉がらみの運動団体から1つもコメントが来なかった。市役所は政策決定にあたって市内の団体とよくコミュニケーション取っているとも思えないのに、運動団体がこうした機会を活かさないのはもったいない。
市民委員会も反省があって、市民にもっと見えるような委員会活動をしなければと思うが、任務は計画案を作る、ということに限られているので、どうしたらいいか悩む。

その後、逓信病院に。指切ったぐらいで大病院にいくのも、と思ったが、職場の近所にはここしか外科がない。精神系のクリニックや、歯医者は山ほどいるのだけど。思ったよりかたぶたのつきぐあいが良くて、包帯から絆創膏になるが、まだ水仕事はダメと。病院は苦手だ。

●昨日の記事のコメントについていろいろ考えさせられています。

家庭保育室(認可外)が認可保育所の下請けで経営に苦労している、という事情はよくわかりますし、経営者と何回か話したときも、そうしたことを言われます。認可保育所のリスクヘッジになっているやるせなさはわからないでもないところです。

しかし、規制緩和で、認可保育所の資格取得要件は相当緩和されてきています。
規制緩和を許したのは待機児童問題がひどく、良質な無認可保育所にきちんと公費を入れて、利用者の公平感と、質のさらなる向上を図ることが目的だったと思います。
今では認可保育所の基準は、①子どもの数に対する職員数、②施設の面積、③調理室の確保、④常勤職員の比率、⑤園庭の確保、⑥保育指針による保育、だけになりました。それも②~⑤はいろいろ尻抜け基準があった上でです。

ところが現実には、無認可保育所の多くが認可を取得しなかったのです。監査があったり、剰余金の使途を規制されたり、保育士の賃金水準に干渉されるのを嫌ったのではないか、と言われていますが、事情は定かではありません。

無認可保育所の経営者団体は、右は右で規制緩和のイデオロギーにものを言わせて、左は左で福祉サービスなんだからと、無認可保育所にお金を出せ出せといいます。、求められているサービス水準に歩み寄らずに、お金をくれ、ということが普通の商取引でさえ通用するとは思えません。ましてや保育は子どもの生活という人権の基礎を預かる公的な事業です。質の規制をクリアすることは必須だと思います。
私は、それをクリアできそうな家庭保育室には、認可保育所を取得して、新しいステージに飛び立ってほしいと思うのです。
一方、家庭保育室のままなら、本来の家庭保育室の良さを生かしてほしいと思うのですが、残念ながら埼玉県内の家庭保育室は、行政がどんなきれい事言っても、事実として認可保育所の代替え機能になっています。近所の親たちでこじんまりとした共同保育をやる、とか、在宅育児の支援をやる、とか、もっと商業主義に走って、買い物のための保育とか、認可保育所ではできないようなことに挑戦してみてほしい気もします。現に、認可保育所の下請け的存在に飽き飽きして、そういうことに歩き出している家庭保育所もあるようです。

コメントとは関係のないことですが、池本美香さんの「失われる子育ての時間」を読んで違和感を感じたので。

保育所重視の施策を批判する意味で、市の児童福祉課は認可保育所の仕事しかしていない、という意見があります。しかし、認可保育所の施策で手を抜いている自治体の大半は、それ以外の在宅育児も、児童虐待の予防や対応も、小児救急医療体制づくりも、それ以上に悪いと思ったほうがよいです。
日本の認可保育所は、単なる託児ではなく、大人の都合の教育機関でもなく、子どもが育つ力に視点をおいた施設として位置づけています。他の子ども施策で、親と子どもの立場をきちんと峻別して、普遍的に具体化された施策は見られません。根拠法である児童福祉法は、大人の人権すら??の終戦直後という時代に、子どもの権利保障についてよく考えられた法律です。
そうした保育所の基本的な考え方、子どもや家族問題を保育所を通じて把握できている自治体は、派生的に、障害児の子育てをどうしようか、子どもの居場所をどうしようか、児童虐待や家庭内暴力をどうしようか、離婚問題をどうしようか、在宅育児で疲れている人をどうしようか、と考えが広がっていくのでしょう。逆に、預かってやっているんだ、という感覚で保育所を運営している自治体は、税金とトレードオフでしか保育所をとらえられず、子育てをめぐるさまざまな問題を「自分で解決なさい」としか思えないのでしょう。

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コメント

とても詳しくコメントをいただきありがとうございます。
たしかにおっしゃるとおりです。
私とお話した方も、このままではダメだと思う、と話していました。
組織をきちんとするか、他にはないサービスを提供するか。
私自身がそうなんですが、現場主義で、毎日の保育・そこにいる子どもたちがなんといっても一番大事で、どうしても広い視野でものを考えたり長い目で見る、ということが欠けてしまいがちです。
現場の状況を正しく理解するためには、やはり外に出て広く学んだり、多くの方の話を聞く必要があるのですが、一人で経営しているとそういう時間が取れない。
もっと周りの人を巻き込んで役割分担していかなくてはなりませんね。
私がどこに出て行っても「ビジネス的視点がない!」と指摘される所以です。

ありがとうございました。

投稿: m | 2005.07.16 08:08

長文にコメントありがとうございます。
mさんのように、いろいろかたちをつくっていることは、すばらしいことです。それは私にもなかなかできないことで、そうした方が市内にいるということは、励まされます。むしろ私は理屈先行で、いかんなぁ、と思います。それはそれで役割はありますが。
「ビジネス的観点」はなくても、他人が認めざるを得ない力はあります。敬意をもっていますのでこれからもご指導ください。

普通の自治体は職員組合があって、保育士たちの現場の葛藤、例えば障害児保育とか、アトピーアレルギーの子の保育とか、そうしたことが現場から本庁を突き上げるように制度ができるルートがあるのですが、朝霞市はそもそも職員組合がないので、なかなか保育所の現場と本庁とのコミュニケーションがなくて、公立保育所がセンサーになりません。
たんぽぽ保育園のような自主保育から出発した民間の認可保育園が増えていくと、民間ベースの子ども福祉政策がだいぶよくなるのではないかと思うのです。

投稿: 管理人 | 2005.07.16 08:47

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