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2005.04.08

4/8 フリーハンド

自民党が公務員労組の不祥事バッシングのプロジェクトチームを組み、公務員の私人としての政治活動まで規制しようとしている。

現在、公務員の政治活動は、一般的に禁止されているが、罰則規定は、職務にある地位を利用した場合のみ。私人としての時間に、政治家の話を聴きに行ったり、近所にビラを配ったり、次の選挙での投票について議論することは何のとがめはない。
公務外の私人として、一般市民としている時間に、政治的信条にしたがい市民として権利を行使することは、社会的に何の弊害もないし、公務員も国民の一員としての人権として保障しなくてはならない。
一方、権限を持っている相手に職務的地位をちらつかせて投票依頼をすることをやれば、公権力を有権者が制御し監視する民主主義の原理のバランスが崩れてしまう。
公務外の市民としての人権保障と、民主主義のための制約のバランススが、罰則規定が地位利用に限っていることになる。一般公務員の私人としての政治活動を全面的に規制している国はほかにあまりないし、かといって全面解禁している国もそんなにない。現状の規制が妥当なところだ。

ところが自民党は、民主党の有力支持団体に公務員労組があるからと、公務員が私人として政治活動することまでも規制し罰則を入れようとしている。民主党へのダメージを狙っているのだと思う。しかし自民党にとってあまりメリットはないと思う。
おそらく期待に反して、公務員労組の支援を受けられなくなった民主党は、公務員に気兼ねせずに自民党の官僚依存を批判できるようになる。そのことでスタンスを明確にし、票を伸ばすことになるだろう。
一方、公務員に対する労組の選挙運動がなくなったからと、公務員が自民党に投票するかといえばそんなこともない。組合員への投票依頼能力は、先の参議院選挙での組織内候補者の得票から推測すれば、かなり低くなっている。さりながら公務員への調査では、60%以上が民主党に投票している。組合の依頼ではなく、個々人の政治的判断で民主党に投票してしまっている。かつて国労を壊して社会党は弱体化したが、今の民主党の支持基盤の構造はそんなにわかりやすいものではない。
露骨なことを自民党がやっても、効果はないし、なお民主党にフリーハンドを与え利するだけになると思う。

自民党は、地位利用そのものをやって腐るほど官僚出身の議員をつくってきた。でなければ政治活動なんてできないはずの高級官僚が辞めたとたんに選挙に出てすぐ当選するなんてことはありえない。道路、郵政、医療、軍事恩給、農業土木、公営住宅、貿易の規制や保護それぞれで後輩の官僚たちが官界のみならず、出入りの業界にまで、官僚出身者の政治家のパーティー券を売り、選挙寄付を求め、投票依頼をしてきた。それについてはなかなメスが入らない。パーティー券の財源など、政府支出に対する業者の裏リベートのようなもののばずだが。

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