4/30 肉を食らわば羊肉
朝霞市で安くて、長居ができて、チェーンじゃない店をさがしてみるが、なかなか思いつかない。飲んだり食べたりする場所を3分の1は地域社会に戻すことができないか、と思うけど、TPOにあわせられる店が少ないなぁ。
●朝日新聞「首都に香る道産子料理」
北海道の料理が東京進出しているようだ。北海道料理というと、海産物を活かした料理というイメージが強いが、それとは別に、北海道の陸の食文化を体現する素材として、根菜と肉があって、それを活かした料理である、スープカレーとジンギスカンが、元気がいい。
北海道で学生をやっていた頃は、まだ牛肉の輸入自由化がなっていない頃、みんなで集まって鍋をするといえばジンギスカンかラム肉のしゃぶしゃぶだった。安くて、柔らかくて、栄養がいいので、重宝した。あのときの楽しさは15年たった今でも思い出せる。北海道の暮らしでは、ジンギスカンや羊肉のしゃぶしゃぶを通して、学生のように家庭を開放して交流することがよくある。その中にとけ込んでいくと、いろいろなことを助けてくれたり、情報やきっかけを紹介してくれる。
また、羊肉を食べることで、中央アジアから北海道にかけている遊牧民の暮らしの感覚や、共通性がすんなり理解できる。
羊肉が臭いというのは先入観で、同じくらい牛肉だって臭う。それと羊肉は焼きすぎず柔らかいうちに食べることがおいしいし、嫌な臭いを服につけないための秘訣だ。
あぁ、ジンギスカンやりたくなってきたなぁ。
●「定刻発車」を読み直す。鉄道システムづくりの前提になった日本人の時間感覚やシステムへの理解についての研究が面白い。
日本は徳川中期以後、全国3万ヵ所で昼夜問わず一時(いっとき)ごとに鐘を鳴らすようになっていたという。日本にやってきたペリーも真夜中にゴーン、ゴーンとなる鐘の音に苦しんだらしい。またそうした時間感覚が赤穂四十七士の仇討ちを可能にしたとも言える。
鉄道システムの地ならしとして参勤交代のシステムを指摘している。参勤交代は、事前に幕府に申請した時間通りに江戸に到着しなければならず、また途中で他藩の参勤交代にかちあったりしないようにしながら、食糧、お金、宿泊場所、行進経路などをルールとつきあわせて綿密に調整しながら、計画どおりに行列を進めなくてはならない。この経験は鉄道の運行計画づくりに非常に似ている。尼崎の列車脱線事故を考えるにも、読んでおいたほうがいい一冊である。
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