4/20 すきまの少なさ
夜、5年ぐらい前に選挙の応援で知り合った友人たちと食事。若手の都議候補を手伝っている人から、最近の若手候補者の話を聞く。
95年、99年の統一地方選挙を前後して、若手の地方議員が増えたが、彼らは政治に関して全くのシロウトたちが多く、思い立ったように立候補し、当選して、各地の市議会、区議会で議会の旧弊をうち破ってくれた。また、国会議員や都県会議員との親分子分関係もなく、自由な立場でさまざまな問題提起をしていったと思う。
ところが2000年ぐらいを境に、若手議員は増えたし政治家志望の若者は格段に増えたものの、その内訳が民間から挑戦するシロウトから、政治塾出身者や、政治家秘書など、業界の訓練を受けた若者が立候補するようになってきた。国会議員や都県会議員の親分子分関係をひきずってくるようになった。その結果、若手議員が政治業界の旧弊に挑戦したり、をうち破ることなくなってきている。かえって生活体験が乏しい分、政治業界のしきたりに従順になっている感じがしている。生活に根ざした目標がないから、汚職追及と公務員給料バッシングしかやらなくなっている。
そう考えると、政治の世界の人材供給源は、数は増えても類型化されているのが見えてくる。95年から5年間は、政界が地方政治も含めて流動化していて、いろいろな人が入り込める余地が増えてきたのだろう。ところが2000年に入ってからは、政党が固まってきて、タテ系列の政治の人間関係ができあがってきて、新たに素手で挑戦できるすき間が小さくなってきているのだろう。ここ数回の国政選挙でも、無所属に不利な状況になっているし、さりとて民主党の公認をもらうのは、多くの選挙区で民主党の国会議員候補がいて、その人が公認権を実質的に掌握していて、政界のタテ系列を受け入れることになる。
私は、自民党はいつか社会党のように、党のシステムが時代に追いつけなくなって再編することになると思う。そのときに保守の側に流動化がおきて、流れを変えるチャンスが出てくると思う。でもこれは、民主党が風通しがよかった時代は社会党とさきがけの間の新党で混沌としていたからで、自民党が再編に追い込まれても、それは保守の側だけの話になると見ている。
その頃は民主党の若手議員が50、60歳になって、今の自民党と民主党の立ち位置が入れ替わることになるだろう。
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